昨年、私が仕事などで良く参照したデザイン系の本の中で、特に役立ったもの3冊をご紹介します。

こちらのブログの記事に触発されて書きました。

【おすすめデザイン書】1年間使い倒した珠玉のデザイン書3冊を紹介するお話 – Manaty Graphic Design http://www.manaty.tokyo/entry/2017/01/06/102812

1.『Illustratorジャパンメソッド』

日本伝統の「家紋」のデザイン作成を通して、Illustratorの操作を学ぶ本。

幾何学形態を組み合わせたシンボルである「家紋」を、Illustratorを使っていかに効率よく、美しく描画出来るかというメソッドを、「アピアランス」機能を中心に用いて紹介しています。

ページが進む毎に、簡単な図形から応用の図形まで、ドリル形式で操作を学習・実践出来きます。

家紋を作るメソッドは、ベジェ曲線でイラストを作る際にも、ロゴデザインを作る際にも応用が効くので、本書を最終ページまで読み進め、紹介されている家紋の大半を作成出来た時に、私は、Illustratorでの表現の幅がとても広がった感じがしました。

仕事でもプライベートでも、Illustratorを使う人は、持っておいて損の無い1冊だと思います。

2.『1枚で伝えるデザイン―情報満載の街中チラシ特集―』

街でよく目にする1枚もののチラシやリーフレットのデザインをコレクションした本です。

教育、くらし、交通、旅行、金融、通信、イベント、飲食、小売…など、ジャンル毎に分かれているのでとても参照しやすいです。

こういったチラシのデザインは、仕事の依頼としては多い割に、作例を紹介しているような本が少なく、自分でもこれほどの多ジャンルに渡って現物を収集しておくのはかなり大変なので、この本にはとても助けられました。

惜しむらくは、初版発行が2011年と、掲載されている作例がやや古くなってきているので、是非とも内容を更新した改訂版を出して欲しいところです。

3.『タイポグラフィ・ハンドブック』

タイポグラフィや組版で迷った時、私はこの本を『ルール』として参照しています。

主にアルファベットを用いるタイポグラフィに関して、書体の種類、歴史、レイアウトする際の文字のサイズ、行間、フォーマット(グリッドシステム)の設計方法などを、とても論理的に解説しています。

タイポグラフィのルールは諸説あり、本によって書いてある事が違うこともありますが、この本を読んで以来、私はここに書かれている事をまず基準としています。横組みの欧文組版がメインですが、考え方などを理解すれば縦組みの和文組版でも問題なく応用ができます。

私は特に、レイアウトの際の版面設計(フォーマット、グリッドの設計)や、書体の選択、文字詰めの際などに本書を何度も読み返しています。

自分がデザイナーである限り、ずっと手元に持っていたい、それくらい重要な本です。


今回紹介した本は昨年(2016年)に助けられたデザイン書、と書きましたが、これらの本は2017年も変わらず活躍すると思います。

今年もこのような素晴らしいデザイン書に出会えたら嬉しいです。

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