【アベプラ要約】総合型選抜の面接必須化で考える「本当に公平な大学入試」とは?体験格差と親ガチャのリアル

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こんにちは! 文部科学省が、大学入試の「総合型選抜(旧AO入試)」「学校推薦型選抜」において、原則として面接を必須化する方針を全国の大学に通知したニュースをご存知でしょうか?

大学の「年内入試」で面接が必須化へ、各校はどう対応? 高校の指導に影響はhttps://www.asahi.com/sensei-connect/articles/16632253

ネット上では「総合的な判断なんだから当然」という声がある一方で、「コミュ力必須になるのは辛い」といった懸念も広がっています 。

実は私自身、仕事で推薦入試に関わることがあるのですが、このニュースを見て、かねてより感じていたある「強い危機感」を覚えました。

それは、「推薦・総合型入試は、結局のところ『お金持ち』が圧倒的に有利なのではないか?」という点です。

近年「体験格差」という言葉が注目されていますが、高校時代の活動実績や面接の完成度を競う入試において、「高校3年生の受験期を迎える前に、すでに勝負が決まってしまっているのではないか?」と思ってしまうのです。幼少期から豊かな体験をさせてもらえた学生と、そうではない学生。並んだときに前者が有利になるのは火を見るより明らかです。

大学側はきっと否定するでしょう。では、現場のリアルはどうなのか?

そんな疑問の答えを探すべく、「ABEMA Prime」で行われた特集「ペーパーテスト重視派 vs 面接重視派…どっちが公平な入試?」を視聴しました。今回は、番組で繰り広げられた激論をベースに、現代の大学入試が抱える「格差の正体」について整理していきます。

1. なぜ今、文科省は「面接の必須化」を求めたのか?

現在、9割以上の大学で実施されている総合型選抜ですが 、本来の「能力や意欲、適性を総合的に評価する」という目的から外れてしまっているケースが指摘されています 。

⚠️ 背景にある「一般入試の前倒し」問題

一部の大学(番組内では東洋大学や近畿大学などの例が挙がっていました)が、推薦入試という名目で「ペーパーテストのみ」で年内(10月〜11月など)に合格を出していた実態がありました

  • 大学側の狙い: 一般入試(1月〜2月)よりも前に、優秀な受験生を他大学より先んじて囲い込みたい 。
  • 文科省の指摘: これは実質的な「一般入試の前倒し」であり不平等 。年内に入試をやるなら、本来の姿に立ち返って面接を必須にすべき 。

このように、ルールを裏技的に使って定員を埋めようとする大学にブレーキをかけるのが、今回の面接必須化の狙いです

2. 【徹底比較】ペーパーテストvs総合型選抜:それぞれの「不平等」

番組では、「ペーパーテスト(一般入試)こそが公平だ」とする意見と、「総合型選抜(旧AO入試)も多様性のために必要だ」とする意見が激突しました 。しかし、議論を深めていくと、「どちらの方式も異なる形での不平等(格差)を抱えている」という実態が見えてきます 。

入試方式メリット・必要性浮き彫りになった不平等・問題点
ペーパーテスト(一般入試)・数字で測れるため不合格時の納得感がある
・参考書を揃える程度のミニマムなコストで挑戦できるため、理論上は平等
・中学・小学校受験の加熱 。
・現在の入試は英語の配重が大きすぎて、結局は「塾に課金できる層」や帰国子女が有利になっている 。
総合型選抜(旧AO入試)・ペーパーでは測れない社会への情熱やポテンシャル、多様性を評価できる ・高額な「AO対策塾」の肥大化による多額の課金合戦 。
・海外での活動実績など、親の経済力による「体験格差」や、制度を知っているかという「情報格差(親ガチャ)」が直結する 。

🔍 現場のリアル:やはり「課金」と「体験格差」は存在する

番組内でも、私の懸念を裏付けるようなリアルな声が飛び交っていました。

  • 10歳差の兄弟を育てた親の視点: 10年前は塾なしでAOに受かったが、今は高額なAO対策塾のコースに「課金」しないと指一本かからないような恐怖感がある 。
  • 教育ライター・伏見川さん: 「お金で買えない経験」もあるが、お金で買える経験のほうが圧倒的に多い。アクセスできる幅が違うので明らかに不平等 。
  • 未来図・孫辰洋さん: 自分の高校内での評定(成績)を上げるために、あえて偏差値の低い高校へ行くような戦略を小中学生の段階で親が知っていること自体、その親が富裕層である証拠 。

やはり、推薦・総合型を巡る戦いは、「親の経済力と情報力」による格差が色濃く出ているのが現実のようです

3. 日本の大学入試が抱える「根本的な構造問題」

しかし、議論は単なる「試験形式の優劣」にとどまらず、日本の教育システム全体が抱える構造的な歪みへと発展しました。

① 少子化による「定員を埋める作業」への変質

現在の日本は、子どもの数に対して大学の定員が多すぎる状態です 。そのため、本来の「人をじっくり見て選ぶ」という目的よりも、大学側が「いち早く年内に定員を埋めて学費を確保するための手段」として推薦や総合型を増やしている(合格者の割合が一般入試と逆転しつつある)という、ビジネス的な側面が指摘されました 。

② 18歳時点の「志望理由」の限界とミスマッチ

「総合型入試に合格するために、塾で作ったウケの良い志望理由」で入学したものの、いざ入ってみたら大学が面白くない、目標を見失ってしまうという学生も少なくありません 。 アメリカの大学のように、「置かれた環境(厳しい地区など)の中でどれだけ頑張ったかという文脈(コンテクスト)を考慮して審査する」仕組みや、「入学後に柔軟に学部を変更できるシステム」へ国全体がアップデートする必要があるのではないか、という海外進学塾経営・松田さんの提言は非常に印象的でした 。

4. 結論:推薦入試に関わる私が、この議論から考えたこと

「特定の評価軸を1つ持つことで公平になると思い込んでいるが、評価軸をたくさん持つこと(多様化)こそが、結果として公平につながるのではないか」

番組の終盤で出たこの視点は、非常に示唆に富むものでした。

ペーパーテストが一発勝負で得意な子、口下手だけど深く思考できる子、プレゼンが得意な子、それぞれに異なる適性があります 。 入試方式を「一般か推薦か」の2択で二項対立させるのではなく、評価軸を5個も6個も多様化させ、受験生が自分の得意なフィールドを選んで戦えるようにすることこそが、結果として格差を薄める「公平性」につながるのかもしれません 。

ただ、私が現場で感じる「高校3年生になる前に体験格差で勝負が決まっている」という問題は、評価軸を増やすだけでは解決しません。国や大学側が、家庭の経済力に関わらず「誰もが等しく挑戦的な体験ができる機会」を高校教育の中でどう担保していくのか。入試制度の表面的な変更(面接の必須化など)の裏側にある、この本質的な課題に、これからも目を向け続けていきたいと思います 。

みなさんは、これからの大学入試、どちらの方式がより公平だと思いますか?

元動画はこちら:

【AO】ペーパーテスト重視派vs面接重視派…どっちが公平な入試?未来図・孫辰洋さんと考える|アベプラ

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