【池袋IMAXレーザーGT】『オデュッセイア』全編フルサイズ鑑賞レポ!特注防音カメラの狂気と「静寂」の凄み

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先日、近所のイオンシネマで映画『オデュッセイア』を鑑賞したのですが、観終わったあとに作品の背景や撮影手法を調べていて、ある重要な事実を知りました。

イオンシネマで観た時の感想 👉️【映画感想】『オデュッセイア』|「ゼニアの冒涜」から読み解くオデュッセウスの過酷なトラウマと真の恐怖

「この作品の本当の魅力は、アスペクト比(画面比率)をフルで投影できるIMAX劇場で観ないと真価を発揮しない」

通常の映画よりも上下の画角が大きく広がるIMAX規格。そのポテンシャルを100%引き出せる「IMAXレーザーGT」の環境は、日本には池袋(グランドシネマサンシャイン)と大阪(109シネマズ大阪エキスポシティ)の2館しかありません。

IMAXレーザーGTとは?

  • 日本最高峰のシステム: 4Kツインレーザープロジェクターと12chサウンドシステムを採用し、明るさやコントラスト、立体感のある音響が極限まで高められています。
  • 圧倒的な大画面: 特殊なアスペクト比(1.43:1)に対応しており、一般的なスクリーンより縦にも広く、視野のすべてが映像で埋め尽くされるような臨場感を味わえます。
出典) https://109cinemas.net/imax/imax-with-laser.html, https://www.famitsu.com/article/202609/86548
通常の35mmフィルムとIMAX70mmフィルムの比較

「多摩エリアから池袋まで足を運ぶ価値は間違いなくある」と直感し、チケットを確保。2回目の鑑賞にして、本当の『オデュッセイア』に出会う旅の記録です。

ノーラン監督史上No.1!クリストファー・ノーラン監督超大作『オデュッセイア』全編IMAX®撮影の舞台裏

グランドシネマサンシャイン 池袋

池袋には最近ちょくちょく行きますが、こちらは始めて。ビル丸ごと映画館という、その施設だけでもテンションが非常に上がりました!

ビル。上部の黒い部分がIMAXレーザーGTのフロアのようです。
4Fのチケット売り場。インテリアデザインがすごい!

12F、IMAXレーザーGTフロアの写真

発売即完売の争奪戦と「G列34番」の視界・フレーム構成

平日の夕方上映にもかかわらず、チケットは販売開始とともに一瞬で完売。世界でも数少ない鑑賞環境ということもあってか、劇場には海外からの旅行客の姿も非常に多く見られました。

激戦のなか何とか確保できたのは、G列34番(中央寄りの脇席)。

赤丸のG-34席で鑑賞

デザイナーの目線で見ても、映画のスクリーンは中央で見るのが理想ですが、実際に座ってみるとG列はスクリーンのスケールが圧倒的なため、中央から少し外れた位置でも画角の歪みや視界の違和感は全く気になりませんでした。視界いっぱいに映像が広がる迫力は、前方寄りのG列ならではの魅力です。

また、ノーマルシートでありながらクッションにしっかりとした厚みがあり、長時間の鑑賞でも腰に負担がかからず、最後まで集中して世界観に浸ることができました。

【現地攻略メモ】エレベーターとエスカレーターの導線

これから池袋のグランドシネマサンシャインへ行く方に、ぜひ知っておいてほしい混雑回避の立ち回りメモです。

  • 入場時: 5階ロビーへの移動はエレベーター利用が確実です。上映直前までエスカレーターが封鎖されている場合があり、エレベーター待ちが発生します(今回は3回見送ってようやく乗れました)。時間に余裕を持った到着がおすすめです。
  • 退場時: 終映後にエスカレーターで降りようとすると、各階の移動でかなり時間がかかります。上映後に移動の予定がある方は、帰りもエレベーターを利用するのがスムーズです。
エスカレーターには歴史的な映画ポスターが
エレベーターにもオデュッセイアのビジュアルが

ノーラン監督の狂気――全編フルサイズIMAXと「特注防音カメラ」

これまでのIMAX映画の多くは、見せ場のアクションシーンのみIMAX画角(フルサイズ)になり、その他の静かなシーンでは上下に黒帯が入る仕様が主流でした。

しかし今作でクリストファー・ノーラン監督が敢行したのは、全編をフルサイズのIMAXフィルムカメラで撮影するという、まさに狂気とも言えるこだわりです。

本来、IMAXカメラは駆動音が非常に大きく、静かな会話シーンではマイクがカメラの作動音を拾ってしまうため使えないのが映像業界の常識でした。

今回ノーラン組は、「カメラ自体を防音壁で完全に包み込む特注ケース」をわざわざ開発。この技術的突破によって、世界で初めて「静かなシーンも含めた全編フルサイズIMAX撮影」を実現させたそうです。

ものづくりに携わる者として、この圧倒的な執念と職人技を知って観ると、スクリーンに映し出される一コマ一コマの画面設計や情報量の重みが全く違って見えてきます。

4階に展示されていたIMAXフィルムの実物

アトラクションのような没入感と、予期せぬ「静寂の倍増」

実際にスクリーンと対峙した感想は、一言で言えば「映画を観るというより、その空間に放り込まれる体験」でした。

上下左右、どこを見渡しても視界の果てまで映像が広がり、船が嵐に巻き込まれて沈没していくシーンでは、強烈な重低音で座席が物理的に振動。本当に顔に水飛沫が飛んできている錯覚を覚えるほどでした。広大な風景描写も、自分が今まさにその空気感の中に立っているかのような美しさと圧倒的な奥行きがあります。

しかし、今回最も心を揺さぶられたのは、激しいアクションではなく「静かな感情の描写」でした。

イオンシネマで一度観ているはずなのに、防音カメラによって実現したフルサイズの映像と精密な音響空間の中で紡がれるオデュッセウスやペネロペの言葉、ふと見せる表情のニュアンスが、ダイレクトに心に染み込んできます。「迫力を増すためのIMAX」ではなく、「人間の機微や静寂の中にある感情を極限まで引き出すためのIMAX」だったのだと気づかされました。

3,100円の価値と、デジタルデトックスとしての映画体験

通常鑑賞より高めの3,100円という鑑賞料金ですが、観終わった後の圧倒的な満足感を考えれば「元は取れすぎた」というのが正直な感想です。

ただ映像が大きいだけでなく、製作者の意図と最新の映像技術、そして緻密な画面構成が完ぺきに噛み合った空間体験。

スマホやパソコンの画面から離れ、全ての感覚を映画だけに委ねる時間は、最高のデジタルデトックスであり、日常のクリエイティブな刺激にもなりました。

年に何回かは、この「池袋グランドシネマサンシャイン IMAXレーザーGT」という特別な空間でしか味わえない映像体験をしに、また足を運びたいと思います。

⇡オデュッセイアの原作小説。映画の世界観をより知るために読み進めています。

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