【InDesign】合成フォントの「(-1)増殖エラー」原因と対策|本文での使用は危険?

InDesign

InDesignで書籍や冊子の組み版・レイアウトを進めているとき、こんな恐怖の現象に直面したことはありませんか?

「見開きごとに別々で作っていたinddファイルを1つにまとめようとコピペしたら、合成フォントの末尾に『(-1-1-1…)』と謎の数字が無限増殖した……」

私も先日この現象に直面し、ファイルを一つに統合するのがすっかり怖くなってしまいました。

同じ名前のフォントがあるはずなのに別フォントとして認識されて増殖し、気づけばデータがどんどん重くなっていく。

今回は、このInDesignの「合成フォント(-1)増殖エラー」が発生する理由とリスク、そしてこの恐怖体験を経て「今後は本文に合成フォントを使うのをやめようかと考えている」という運用の見直しについてお話しします。

何年も使い回している案件のinddファイルのフォント欄。恐ろしい状態に

合成フォントの「(-1)」が無限増殖する原因とは?

InDesignでフォント名の末尾に「(-1)」「(-1-1)」と付く現象は、「同じ名前(定義)の合成フォントがすでにファイル内に存在するのに、別定義の合成フォントとして読み込まれたとき」に発生します。

特に以下のようなタイミングで頻発する傾向があります。

  • 分割作成していたinddファイルを1つのファイルに結合(コピペ)したとき
  • ブック機能で複数のinddファイルをまとめる時
  • ブック機能で複数のinddファイルを同時に開いた時

システム側が「同じフォント」と判定できず、安全策として(-1)という枝番号を付けて複製してしまうため、気づかないうちに「(-1-1-1…)」と名前が伸びてフォント数が増加。これがデータ肥大化や動作の重さの原因になります。

本文に合成フォントを使うのは「危険」かもしれない3つの理由

「名前が変わるくらいなら、後から一括置換すればいいのでは?」と思うかもしれません。しかし、これが「本文(長文)」に当てはめられている場合、取り返しのつかない事故につながるリスクをはらんでいます。

1. 差し替え時に「字送り」が変わり、組版が崩れるリスク

本文の膨大なテキストに対して(-1)付きフォントが適用されている場合、これを正しいフォントに差し替えた瞬間に微妙な字送りや行長が変化する可能性が高いです。

結果として、意図しない改行位置の変化や、ページの最後で文字あふれ・文字抜け(大事故)が発生する怖さがあります。

2. 別ファイルからのコピペで再現性が損なわれる

「(-1-1)」となったフォントは元の合成フォントとは別物として扱われるため、後から要素をコピペした際にスタイルが正しく適用されず、デザインの再現性が一気に崩れてしまいます。

3. トラブル対応のコスパが見合わない

数箇所しか使っていない「見出し」であれば、エラーが出ても目視でチェック&差し替えが可能です。

しかし、何万字もある本文でこのエラーが発生した場合、全ページの検品と修正に膨大な時間と神経を削られることになります。

後々の対応を考えると、本文での使用はリスクが高すぎるのではないかと思えてきました。

これからの案:本文は「従属欧文が美しい標準フォント」に頼ってみる

和文と欧文の美しさにこだわり、合成フォントを作り込む姿勢は大切にしたいところです。

しかし、ツールの理不尽なトラブルに振り回されて本来のデザイン作業や精神面で消耗してしまうくらいなら、「本文への合成フォント使用をやめる」という割り切りも必要なのではないかと考え始めています。

では、本文の和洋混植はどうしていこうか?

そこで今後試してみようと考えているのが、「元から従属欧文(アルファベット)が美しくデザインされている、新世代の日本語フォントをそのまま使う」という方法です。

例えば、以下のフォントは従属欧文のクオリティが非常に高く、合成フォントを作らなくてもそのままで綺麗な組み版に仕上がります。

  • 游ゴシック体
  • 秀英明朝

無理に和文と欧文を組み合わせなくても、現代の優秀なフォントの力をそのまま借りれば、美しさとデータの安全性を無理なく両立できるはずです。

まとめ:これからのMy運用ルール案

デザインのこだわりはもちろん大切ですが、「データが安全で、環境が変わっても、誰が開いても再現性が保たれること」も、プロとしての重要な品質です。

今回の「ファイル統合の恐怖」をきっかけに、今後は以下のようなルールで運用してみようかと考えています。

【今後試してみようと考えているMyルール】

  • 見出し・タイトル: デザインの要なので、必要に応じて合成フォントを使用する(影響範囲が狭いためリカバリー可能)。
  • 本文(長文): 合成フォントは使わず、游ゴシックや秀英明朝など従属欧文が綺麗なフォントを単体で使用してみる。

InDesignの動作の重さや(-1)エラーに頭を悩ませている方は、ぜひ一度「本文での合成フォント不使用」という選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。データも気持ちも、きっと軽くなるはずです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました