私が5年半勤めた会社を退職し、フリーランスのグラフィックデザイナーとして独立して6年。今期で7年目を迎えます。
私が会社を辞めて独立を志した際に行った事前の準備や、独立してすぐに行った事、独立当初の貯金額についてご紹介します。会社を辞めて独立を考えている方がいましたら参考にしていただければと思います。
CONTENTS
独立前(会社員時代)にやったこと
1.クレジットカードを契約する
フリーランスになってすぐは信用が無いのでクレジットカードを新たに契約する事が難しくなります。ですので、できるだけ会社にいる間にクレジットカードを作っておくと良いです。
出来れば、クレジットカードも事業用とプライベート用を分けておくと良いです。

2.PC(Mac)、プリンター、Adobeソフトなど、機材を用意する
独立してすぐに仕事を受けられるように、自宅にMacとプリンター、Adobeソフトなど、必要な機材を少しずつ用意しておきました。
Adobe Creative Cloud コンプリート|12か月版|オンラインコード版
今になって思うとこれらの機材は独立してから用意した方が、経費申請出来るので良かったかもしれません。
独立してすぐやったこと
1.知り合いに独立した事を伝える(手紙、メールを出す)
フリーランスのデザイナーになると決めて、まず、親しい先輩でフリーランスデザイナーをしている人がいたので、独立する事を相談しました。大変ありがたいことにその先輩からお仕事を紹介してもらうことが出来ました。
それ以外でも、学生時代の先輩や同級生、会社員時代に知り合ったデザイナーの方など、つながりがある人にはできるだけ手紙やメールを出して、独立した事を伝えました。
その甲斐もあり、独立してすぐにいくつかお仕事を頂く事が出来ました。
自分でも思ってもいない方向からお仕事のお話を頂く事もあったので、とにかく、自分の知る範囲で出来るだけ多くの人に独立した事を伝える事が重要です。
2.携帯電話(スマートフォン)の契約をキャリア(au)からMVNOに変更
仕事の安定しない独立当初は、とにかく固定費を節約する必要があります。ずっと契約していた携帯電話(スマートフォン)の通信キャリアをauからMVNOのOCNモバイルONEに変更しました。※au機種はOCNモバイルONEに対応していないので、auのスマートフォンを売却し、OCNモバイルとセットで使えるSIMフリースマートフォンを購入しました。
それからずっと、OCNモバイルONEの音声通話付きの一番安いプランで使用していますが、通信速度などで困ったことはありません。
OCN モバイル ONE 音声通話+LTEデータ通信SIM 月額1,600円(税抜)~(マイクロ、ナノ、標準)
3.事業用の銀行口座を開設する
ギャランティーを振り込んでもらうための事業用の銀行口座を開設します。個人事業主の場合、個人名で開設して問題ありません。
生活用の口座と事業用の口座を分けている事が重要です。
ただし、請求書を発行する場合は、振込先口座に口座に使った自分の氏名を記載しましょう。
銀行の選び方はどこでも良いとは思いますが、様々なクライアント企業とのやりとりで使う銀行になるので、ネット専門の新興の銀行よりは、名前の知られている大手銀行の方が良いと思います。
4.開業届を税務署に出す
屋号と開業日を決めて、税務署に開業届を出しました。開業届については、出しても出さなくてもあまり変化は無いようなのですが、私は、気持ちにメリハリをつける為に出しました。
5.「所得税の青色申告承認申請書」を税務署に出す
開業届を出した後で、「所得税の青色申告承認申請書」を税務署に提出します。
私の場合、実際、始めの1年は白色申告だったのですが、後に記述する会計ソフト(freeeなど)を使えば青色申告も簡単にできるので圧倒的にメリットが多い青色申告をオススメします。
6.freeeなどの会計ソフトを導入する
確定申告に向けて、会計ソフトを導入します。
私は、クラウド会計ソフトfreeeのスタータープランを使用しています。使っている間にプランの仕組みも変わっているのですが、年額9,800円のプランです。
高いと思われるかもしれませんが、これを使う事で、青色申告の65万円特別控除を受ける事が出来るので自力で白色申告(10万円控除)するよりも金額面でのメリットが高いです。
その他、仕事場や機材など
私はずっと自宅を仕事場として使用しているので、オフィスとして別の部屋を借りたり、という事は無かったのですが、自宅と仕事場を分けたい場合は、シェアオフィスや賃貸物件を探す必要が出てきます。 私の住んでいる賃貸住宅では、「事務所として使う事は問題無いが、不特定多数の人が出入りする様な事はやめて欲しい」という条件がつきました。なので、打ち合わせをする場合は自宅にお客さんは呼ばず、こちらから行くか、近所のカフェなどに来ていただいています。 また、自宅を仕事場として使う場合も、賃貸住宅の場合、大家さんや管理会社にその旨を伝える必要があります。 PCやプリンター以外の機材も、必要に応じてそろえていく形になります。 グラフィックデザイナーとして仕事をする場合、モリサワパスポートの契約も必要になると思います。 退職前までに貯めていた金額です。 幸いにも先輩の紹介で、独立してすぐにお仕事を頂けたので、この額でもしのげましたが、貯金は多いに越したことはありません。 毎月決まった金額のお給料をもらえる会社員に比べて、フリーランスの仕事は、 デザイン→納品→請求→入金 というプロセスをふまえるので、仕事を受け手から入金があるまで、短くても2〜3ヵ月かかってしまいます。そのため、初めての仕事の場合、入金までの期間は無収入になります。その期間に耐える生活費の蓄えは必須になります。 機材などは独立してから購入するのでも全く問題ありません。 とにかく、始めの仕事を受けてから入金するまでの無収入の期間を耐えうる貯金が必要で、多ければ多いほど良いです。 後は、「独立してフリーランスとしてやっていく」という事をとにかく色々な人に言う事も大切です。 「また就職するかも」という中途半端な言い方だと、いただけるお仕事もいただけなくなります。 以上が、私がフリーランスデザイナーとして独立したときの経験をふまえた記事となります。 また、書き損じている内容があれば随時追記していこうと思います。 オススメ書籍 デザイナーとして起業した(い)君へ。成功するためのアドバイスーWork for Money, Design for Love独立した時の貯金額
200万円
まとめ:フリーランスデザイナーとして独立する時に1番必要な物
何はともあれ、貯金です!
自分の周囲の人に決意を伝える事はとても大切です。