mm→pixel換算表(350dpi & 300dpi)|印刷に適した画像解像度を知るために

デザインの仕事をしているとよくお客様から、

「この画像、印刷するのに解像度足りますか?」

と質問をいただきます。

すぐに答えられるように、印刷に必要な解像度を調べるための早見表を作成しました。

印刷サイズが何mmの時に、おおよそ何pixelが必要かをまとめています。

mm→pixel換算表(350dpi / 300dpiの場合)

mm(印刷サイズ)pixel(350dpiの場合)pixel(300dpiの場合)
11412
10138118
20276236
30413354
40551472
50689591
60827709
70965827
801,102945
901,2401,063
1001,3781,181
1101,5161,299
1201,6541,417
1301,7911,535
1401,9291,654
1502,0671,772
1602,2051,890
1702,3432,008
1802,4802,126
1902,6182,244
2002,7562,362
2102,8942,480
2203,0312,598
2303,1692,717
2403,3072,835
2503,4452,953
2603,5833,071
2703,7203,189
2803,8583,307
2903,9963,425
3004,1343,543
3104,2723,661
3204,4093,780
3304,5473,898
3404,6854,016
3504,8234,134
3604,9614,252
3705,0984,370
3805,2364,488
3905,3744,606
4005,5124,724
小数点以下は四捨五入

用紙サイズ毎の必要pixel数(350dpiで換算)

規格短辺(mm)長辺(mm)短辺(pixel)長辺(pixel)
A08411,18911,58916,384
A15948418,18511,589
A24205945,7878,185
A32974204,0935,787
A42102972,8944,093
A51482102,0392,894
A61051481,4472,039
A7741051,0201,447
B01,0301,45614,19320,063
B17281,03010,03114,193
B25157287,09610,031
B33645155,0167,096
B42573643,5415,016
B51822572,5083,541
B61281821,7642,508
B7911281,2541,764

より低い解像度での必要pixel数を調べたい場合はこの図を参考に

X(変更する解像度のdpi)÷350×Y(350dpi時のpixel数)

として計算してみてください。

例えば、A4の長辺297mm、300dpiの場合の必要pixel数は

300÷350×4,093=3,508pixel

となります。

基本の計算式

 1mm = 0.03937 inchとして、350dpiの場合、

350×0.03937=13.7795pixel

が1mmで印刷する場合に必要なpixel数となります。

300dpiの場合、

300×0.03937=11.811pixel

350dpiのときよりも300dpiの方が必要なpixel数が少ないことがわかりますね。

参考サイト

画像サイズと解像度|シメケンプリント
https://shimeken.com/print/make-manuscript/image_resolution

サイズ計算式 サイズ早見表 | 写真・イラスト/出版・報道・教育写真 |
amanaimages 料金表
https://help.amanaimages.com/price/photo/hayami_price/

AcrobatからPDFを印刷すると、文字が一部消える現象が起こる際の対処方法

IllustratorやInDesignで制作したデザインデータをPDFに変換し、Acrobatからプリントアウトをする際に、テキスト部分で一部文字が消える現象が起こることがたまにあります。

データ上はきちんと表示されているのですが、仕事で使用しているインクジェットプリンターPX-S7050でプリントアウトをすると、いくつかの文字(漢字が多い)が消えてプリントアウトされてしまい、校正する際に辛い状況になってしまいます。

このようなデータをプリントアウトすると
主に漢字が消えてしまう

一時的に回避する方法が分かりましたのでご紹介します。

1.AcrobatでPDFファイルを開く

2.ファイル>プリント でプリントウィンドウを表示

3.プリンターの隣にある「詳細設定」ボタンをクリック

プリントウインドウの詳細設定をクリック

4.詳細設定ウィンドウの「画像として印刷」にチェック

画像として印刷をチェック

5.解像度を適宜変更(基本は300dpiで十分だと思います)

6.OKをクリックし、プリントウィンドウに戻り「印刷」

この手順で、PDFが全て画像として印刷されます。
テキスト部分も画像に変換されるので、文字が消える現象が起こりにくくなります。

今度からPDF印刷で文字消えが発生した際はこの方法で対処しようと思います。

参考:画面表示は正常な PDF ファイルを印刷すると一部の文字が欠けたり文字化けが発生する場合の対処方法(Acrobat/Adobe Reader)(2023/06/02アクセス)

製造中止となった印刷用紙「デッドストック用紙」は何が問題なのか?

廃盤になり、製造中止となった印刷用紙を「デッドストック用紙」と呼びます。

デッドストック用紙になると何が良くないのでしょうか。印刷会社の営業さんから聞いた話を元にこの記事でご紹介させていただきます。

ストックとしては印刷会社に納品されている状態ですが、以降は製造されない銘柄の紙、ということになります。

そうすると、例えば、新規で書籍の印刷などに使われる機会が無くなります。

書籍は初版で発行したものが、売り切れると増刷がかかります。

デッドストック用紙を使用してしまうと、増刷時に初版で使用した紙が使えない、、、!

という事態が起きてしまうのです。

代替の用紙を使った場合、原価が変わってしまうこともあります。

制作側としてはこの事態は避けたいので、デッドストック用紙になるとアナウンスがあった時点でその紙は新しい印刷案件では使わないようにしよう、と、なるのです。

そうすると、注文が入らないデッドストック用紙が、文字通り印刷会社にストックとして残ってしまうのです。最終的には焼却処分やリサイクルに回す事ができるのですが、環境への負荷はかかってしまいますよね。

なので最近では、あえてデッドストック用紙を使用する印刷物なども増えています。

印刷物に携わるデザイナーとして考えさせられる問題です。

〈秋葉原製作所〉凹凸のある紙のプリントと電動裁断機の使用Tips

本日は秋葉原製作所でプリントアウトと断裁をしてきました。
凹凸のある紙のプリントと電動裁断機の使用についての覚え書きです。

凹凸のある紙のプリントアウトについて

凹凸があるなど、紙詰まりしやすい用紙を使用する場合は、手差しトレイから紙を送ってもらうと詰まりにくいです。

電動裁断機について

電動裁断機を使う際は少ない枚数だと、一番下の紙にシワがよってしまったりします。
以前、50枚くらいで断裁したところそのようになりました。

今日は100枚くらいを重ねて一度に断裁したのですが、50枚の時よりも綺麗に最後までカットできました。

セットした後、置いてある木材でコツコツと辺を打って、ちゃんとならすのがポイントです。

Header: Alexander SteinによるPixabayからの画像

京橋紙業のペーパーショールームへ。直木賞作品分析の企画展が面白い!

テスト印刷用紙を探しに、久しぶりに京橋紙業のペーパーショールームに行きました。

都営浅草線の東日本橋駅から徒歩5分くらい。普段はあまり来ない駅です。

相変わらずペーパーサンプルが豊富に揃っていました!

さらに、今だけの企画なのか、直木賞受賞作品の用紙を分析している企画展が!

10回分を総括しての考察などもあり、大変勉強になりました。

展示風景
この様な分析が置いてあります。これは本文
カバーについて
帯について
表紙について
見返しについて
扉について

竹尾などのショールームと比べるとややマニアックな感じですが、その分、得られる情報も濃いです。

また定期的に足を運びたいと思いました。

関連する記事