公共図書館の電子書籍サービスが、電車内での時間つぶしにちょうど良い

電車内でちょっと時間が空いた時、地域の図書館がやっている電子書籍サービスがちょうど良い便利さだと気づきました。

私は現在八王子市在住なので、八王子図書館の電子書籍サービスを使っています。

八王子市図書館電子書籍サービス
https://web.d-library.jp/hachioji/g0101/top/

八王子市電子書籍サービスの画面(2023年10月15日アクセス)

登録方法

地域によって異なると思いますが、私は最寄りの八王子市の図書館に行き、貸出カードを作った際に電子書籍利用のIDとパスワードを設定して使用できるようになりました。

便利な点

特別なアプリが必要なく、ブラウザで読める

kindleやkoboなどだとアプリをダウンロード、さらに、本自体もダウンロードする必要がありますが、図書館の電子書籍サービスはブラウザベースなので、iPhoneであればネットに接続できる環境があればsafariだけで使えます。

無料で読める

図書館のサービスなので料金はもちろん無料です。
無料なので普段読まないようなジャンルの本にも積極的に手が出ます。

ラインナップが定期的に変更される

体感ですが、わりと頻繁にラインナップが変更されている印象なので、飽きずに新しい本と出会えます。

不便な点

予約待ちになることがある

本ごとに借りられる定員(?)があるようで、新刊や人気の本は予約待ちになることが多いです。
自分はそこまでしてこのサービスで読む本は今のところは無いので、すぐ借りられる本だけを読んでいます。

一度に借りられる本は2冊まで

一度に借りられる本は2冊までという制限があります。
借りておかないと予約待ちになってしまうこともあるので、狙った本を読むのは多少ハードルがあります。

まとめ

不便な点もありますが、無料のサービスと考えると全然許容できます。
私は、都心の方に出かけると電車に乗る時間が結構長いので、英語の勉強などのやることがなくなった時は、図書館の電子書籍を借りて読んでいます。

これまでのグラフィックデザイナー人生において、私が非常に影響を受けた3冊の本

今回の記事ではこちらのお題に答えます。

影響を受けた本を3冊挙げてください。 なぜですか ?

私のこれまでのグラフィックデザイナー人生において、非常に影響を受けた3冊の本をご紹介します。

1.構成的ポスターの研究―バウハウスからスイス派の巨匠へ

構成的ポスターの研究―バウハウスからスイス派の巨匠へ ※書影はAmazonより引用
ポスター共同研究会(著/文), ポスター共同研究会・多摩美術大学(著/文), 多摩美術大学ポスター共同研究会(著/文)
ISBN: 978-4-8055-0413-0 283頁
発行: 中央公論美術
奥付の初版発行年月: 2001-11

美術大学を目指して浪人している時に買ったポスターデザインの作品集です。

受験の勉強のためという事もありましたが、物事を抽象化して表現するする、とはこういうことなのか、と刺激を受けました。

ただ作品を掲載しているだけでなく、構成(コンポジション)やモチーフ、色などについても指針を作って分類、研究している本なので、ポスターデザインについて論理的に学ぶことができました。

当時の私にとっては金額的にかなり背伸びして買った本ですが、印刷も非常に美しく、今でも大切にしています。

その後の自分の好きなグラフィックデザインの傾向にかなり影響を与えた本です。

2.RE DESIGN―日常の21世紀

RE DESIGN―日常の21世紀 ※書影はAmazonより引用
RE DESIGN―日常の21世紀

RE DESIGN―日常の21世紀

Amazonの情報を掲載しています
竹尾【編】/原 研哉/日本デザインセンター原デザイン研究所【企画・構成】
朝日新聞出版(2000/04発売)
サイズ A5判/ページ数 237p/高さ 23cm
商品コード 9784022574954

紙の商社、竹尾が主催するイベント『竹尾ペーパーショー』の展示をまとめた本です。

グラフィックデザイナー・アートディレクターの原研哉さんディレクションによる『RE DESIGN』という企画展。

トイレットペーパーやゴキブリホイホイ、マッチや出入国スタンプなど、私たちの生活の中で見慣れたプロダクトが、一流デザイナーの手によってリ・デザインされる企画。

まず、リ・デザインという考え方が衝撃的でした。さらに姿を変えたそれぞれのプロダクトは斬新なアイデアと美しさに満ちており、非常にインスパイアを受けました。

特に印象に残っているのは、プロダクトデザイナー、深澤直人氏による、まるでフルーツの表皮のようなジュースのパッケージデザインです。

また、造本のデザインも非常に美しいです。

写真をふんだんに使い、グリッドシステムによってレイアウトされた誌面は、平面の中にレイヤーを感じさせるデザインでした。綺麗に見える写真の撮り方も非常に参考になります。

そして、ブックデザインは、紙でできているにも関わらず、彫刻の様な存在感がありました。

本というのは立体のオブジェクトなのだと、この本のデザインで気づかされました。

プロジェクトのまとめ方の参考書として、今見ても非常に多くの発見があります。

3.デザイン解体新書

デザイン解体新書
デザイン解体新書

デザイン解体新書

3,810円(12/03 22:44時点)
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工藤 強勝(監修)
ISBN: 978-4-948759-91-6   271頁
発行: ワークスコーポレーション
奥付の初版発行年月: 2006-03

本ブログでも何度が触れていますが、私が勤めていたデザイン事務所「デザイン実験室」の工藤強勝さんの著書。

工藤さんはご自身ではパソコンを使わず、写植の時代から使われていた「指定紙」というデザインの指示書を作成し、それを私達スタッフがデジタル化する、というデザインの方法を取っていました。

工藤さんのデザインのエッセンスが詰まった指定紙を惜しみなく公開し、本人による解説が書かれた贅沢な本。エディトリアルデザインやブックデザインをする方に取っては必読と言っても過言ではない本だと思います。

私は、工藤さんの事務所に勤める前からこの本を持っていたのですが、入社してから、先輩についていこうと必死でこの本を読みました。なので、家にある本書はカバーも無いですし、線を引いたりページを折ったりして使い込まれた感じになっています。

それでも耐久性が出るようにと、のデザイン設計により本書は糸かがり綴じ(糊ではなく糸での製本)になっているため、ページが取れたりすることはありません。

恐らく私が人生で一番集中して読んだデザインの本です。

まとめ

今回ご紹介した3冊の本は、掲載されているデザインが素晴らしいことに加えて、時代が変わっても色褪せない普遍的なデザインの考え方が書かれています。

読んで損はない本なので、気になった方はぜひ読んでみてください。

ブログや印刷物で本の表紙画像を使いたい時は『版元ドットコム』が便利!

Webサイト(ブログ)や印刷物で本の紹介をする際に、本の表紙の画像を使いたい時は多いと思います。

そんな時に便利なのがこちらのサイト

版元ドットコム
https://www.hanmoto.com/

版元ドットコムとは?

版元ドットコム/トップページ

版元、つまり本の出版社が情報を提供しているデータベースサイトです。

このサイトに本の表紙の画像(書影)が掲載されている本は、利用規約内で自由に使うことが出来ます。

本の一覧
書影を使いたい、をクリックすると
このように許諾が見られます

こんな便利なサイトを今まで知りませんでした…..。

活用したいと思います。

版元ドットコムに画像が無い場合

版元ドットコムで表紙画像がグレーアウトしている本は、登録されていないので使用できません。

版元ドットコムを使わずに本の表紙の画像を使うには、例えば以下の様な方法があります。

アフィリエイトリンクで表示させる

Amazonや楽天などのアフィリエイトをしている場合は、アフィリエイトリンクのコードを貼ることで、表紙の画像を表示させることが出来ます。

版元に連絡して許諾を取る

版元に連絡して許可をもらう方法が最適です。

出版社は大体Webサイトに連絡先を載せているので、電話かメールで表紙画像の使用許可を取ります。

宣伝にもなるので、良い内容で扱うのであれば許可してくれる会社も多いのではないでしょうか。

印刷物の場合は、本の紹介が掲載された仕上がりを送った方が良いかもしれません。

Webや印刷物で本の紹介をしたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。

[読書感想]エニアグラム―あなたを知る9つのタイプ 基礎編 /自己分析の参考になる良書

エニアグラム―あなたを知る9つのタイプ 基礎編 (海外シリーズ)

エニアグラム―あなたを知る9つのタイプ 基礎編 (海外シリーズ)

エニアグラム―あなたを知る9つのタイプ 基礎編 (海外シリーズ)

ドン・リチャード リソ, ラス ハドソン
2,700円(12/04 07:59時点)
Amazonの情報を掲載しています


こちらの本を読んでみたら非常に面白かったので、感想を書きたいと思います。

エニアグラムとは?


エニアグラムは、エニアグラム性格論やエニアグラム人格論(英: Enneagram of Personality)として知られています。

この概念は、人間の心理が自己や他者との関係において9つの傾向や戦略を持つことを説明する人格理論です。

エニアグラムは、9つの点が連結した九芒星(9個の角を持つ星型多角形)の形状で特徴を表しています。

一般的には、関連する9つの性格タイプとして理解され、教えられています。

この理論は、1950年代に精神教師のオスカー・イチャソによって提唱され、1970年代に彼の弟子である精神科医のクラウディオ・ナランホが改良し、広まったと考えられています。

面白かった点

冒頭のアンケートで自分の性格のタイプを知れるのは非常に面白かったです。

ちなみに私のタイプは「4」番でした。

タイプを知った後はタイプ毎の解説が書かれています。

陥りやすい悪い傾向や。特徴が発揮されるとこのように活躍できる、など、自分に当てはめると思い当たるフシがかなりあり、なるほどとなりました。

また、初めのタイプ診断は数字で出すのですが、一番近いのは4ですが、次に数値が高いのは5、など、二番手、三番手の性格のタイプもわかるので他のタイプの解説を読むことで複合的に判断することができます。

自分の性格が客観的に言語化されているのを知るのはとても面白いと思いました。

残念だった点

今回私が読んだのは基礎編だったのですが、実践編も発売されています。

原著は英語で、一冊にまとめられているのですが、日本語版は基礎編と実践編で二冊に分けられているということです。

基礎編でエニアグラムのすごさを知った私としては当然、実践編も読みたくなるわけで、「一冊にまとめて欲しい!」という気持ちになりました。

まとめ

本書は自己分析の本としてとても説得力があり、勉強になりました。

タイプ毎の目指す姿なども書かれていて、発展編も読みたくなりました。

就職活動や転職活動にも役立ちそうだと思いました。

自分を知りたい方にオススメです!

エニアグラム―あなたを知る9つのタイプ 基礎編 (海外シリーズ)

エニアグラム―あなたを知る9つのタイプ 基礎編 (海外シリーズ)

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関東大震災の朝鮮人虐殺事件にまつわる本のリスト

関東大震災の際に起きた朝鮮人虐殺事件についてリサーチをしています。

資料となる本について、個人的に気なるもの、かつ、現在Amazonで購入しやすいものをリストとしてまとめてみました。(中国人虐殺事件についての本も含む。)

順番は発行された年の順です。Kindle版があるものはそちらのリンクになっています。

購入して読んだものと、読んでいないものがあります。

関東大震災 (新幹社選書)(1975年 ※新装版2020年)

姜 徳相(原著, 著)

関東大震災の禍根―茨城・千葉の朝鮮人虐殺事件 (1980年)

桜井 優子(著), 五島 智子(著)

関東大震災朝鮮人虐殺―写真報告(1981年)

ペ 昭(写真)

関東大震災と朝鮮人虐殺―80年後の徹底検証(2002年)

山岸 秀(著)

関東大震災時の朝鮮人虐殺―その国家責任と民衆責任(2003年)

山田 昭次(著)

関東大震災・虐殺の記憶 (青丘文化叢書)(2003年)

姜 徳相(著, 原著)

Amazonの解説によると、上でご紹介している、中央公論社1975年刊「関東大震災」の改題新版とのことです。

関東大震災 (文春文庫)(2004年)

吉村 昭(著)

震災 戒厳令 虐殺(2008年)

関東大震災85周年シンポジウム実行委員会 (編集)

史料集 関東大震災下の中国人虐殺事件(2008年)

今井 清一(著), 仁木 ふみ子(編集)

関東大震災時の朝鮮人虐殺とその後―虐殺の国家責任と民衆責任(2011年)

山田 昭次(著)

地域に学ぶ関東大震災(2012年)

田中正敬編(著), 専修大学関東大震災史研究会編(著), 小笠原強(その他), 小薗崇明(その他), ノ・ジュウン(その他), 宮川英一(その他), 鈴木孝昌(その他), 稲垣裕章(その他)

習志野収容所周辺での虐殺事件を中心に、千葉で起きた事件をまとめた内容です。

九月、東京の路上で 1923年関東大震災ジェノサイドの残響(2014年)

加藤 直樹(著)

編集者の加藤直樹さんが、東京の虐殺現場を訪れ、その場所で起きた事件を写真とともに紹介している内容。地図や写真なども豊富なので非常に読みやすかったです。

関東大震災の虐殺事件について学ぶ最初の一冊としてオススメしたい本です。

関東大震災時の朝鮮人迫害―全国各地での流言と朝鮮人虐待(2014年)

山田 昭次(著)

新聞社などメディアの「報道責任」についてフォーカスした内容。

関東大震災と朝鮮人虐殺(2016年)

姜 徳相(著, 原著), 山田 昭次(著), 張 世胤(著, 原著), 徐 鍾珍(著, 原著)

2013年にソウルで開催された日韓の研究者による国際シンポジウムの記録。

証言集 関東大震災の直後 朝鮮人と日本人 (ちくま文庫)(2018年)

西崎 雅夫(編集)

TRICK トリック 「朝鮮人虐殺」をなかったことにしたい人たち(2019年)

加藤直樹(著)

ネット上に蔓延する「虐殺否定」論に対して、反証をまとめた本です。

民衆暴力―一揆・暴動・虐殺の日本近代 (中公新書)(2020年)

藤野 裕子(著)

新政反対一揆、秩父事件、日比谷焼き打ち事件、関東大震災時の朝鮮人虐殺事件、を取り上げ、日本近代の民衆暴力について考察している本。

関東大震災の項目が全てではありませんが、他の事件と通じる要素もあります。

ボリューム的にも読みやすいです。

<普及版>関東大震災朝鮮人虐殺の記録: 東京地区別1100の証言(2020年)

西崎 雅夫(著)

「一般社団法人ほうせんか」の西崎雅夫さんがまとめた本。事件にまつわる証言を、地域の図書館を巡り、自伝・日記・郷土資料などから収集したもので、ものすごいボリュームです。

関東大震災と中国人虐殺事件(2020年)

今井 清一(著)

中国人虐殺事件についての本。

関東大震災「虐殺否定」の真相 ──ハーバード大学教授の論拠を検証する (ちくま新書)(2021年)

渡辺 延志(著)

ハーバード大学教授による「虐殺否定」の論文について検証する内容。

増補新版 風よ鳳仙花の歌をはこべ(2021年)

ほうせんか(著)

1992年に刊行された内容を増補新版として復刊したもの。

墨田区を中心とした証言や、八広の追悼碑建立に至るまでのエピソードをまとめた内容。

関東大震災 描かれた朝鮮人虐殺を読み解く(2022年)

新井勝紘(著)

関東大震災を体験した画家たちの絵を収録した内容。

ひとまずは以上です。

また、気になった本があれば追記していきたいと思います。