廃盤になり、製造中止となった印刷用紙を「デッドストック用紙」と呼びます。
デッドストック用紙になると何が良くないのでしょうか。印刷会社の営業さんから聞いた話を元にこの記事でご紹介させていただきます。
ストックとしては印刷会社に納品されている状態ですが、以降は製造されない銘柄の紙、ということになります。
そうすると、例えば、新規で書籍の印刷などに使われる機会が無くなります。
書籍は初版で発行したものが、売り切れると増刷がかかります。
デッドストック用紙を使用してしまうと、増刷時に初版で使用した紙が使えない、、、!
という事態が起きてしまうのです。
代替の用紙を使った場合、原価が変わってしまうこともあります。
制作側としてはこの事態は避けたいので、デッドストック用紙になるとアナウンスがあった時点でその紙は新しい印刷案件では使わないようにしよう、と、なるのです。
そうすると、注文が入らないデッドストック用紙が、文字通り印刷会社にストックとして残ってしまうのです。最終的には焼却処分やリサイクルに回す事ができるのですが、環境への負荷はかかってしまいますよね。
なので最近では、あえてデッドストック用紙を使用する印刷物なども増えています。
印刷物に携わるデザイナーとして考えさせられる問題です。