InDesignのオブジェクト(イラストや文字)をIllustratorにコピー&ペーストする方法

InDesign上で作成したオブジェクト(イラストや文字など)をIllustratorにコピー&ペーストする方法をご紹介します。

通常の、編集>コピー&ペーストではコピーできなかったのですが、今回、荒業を発見しました。

1.InDesignとIllustratorのウインドウを並べる

左がIllustratorのウインドウ、右がInDesignのウインドウです。赤い円をコピー&ペーストします

2.InDesignでコピー&ペーストしたいオブジェクトを選択

赤い円を選択します

3.そのままIllustratorのウィンドウに勢い良くドラッグ

赤い円を、隣のIllustratorウインドウまで勢い良くドラッグ!

4.InDesignのオブジェクトがIllustratorにコピーされました

Illustratorにコピー&ペーストされました

かなりの荒業ですが、ちゃんとコピー&ペーストできたので、初めは笑ってしまいました。

InDesign上で作成したテキストオブジェクトも、テキスト情報のまま(アウトライン化などされずに)Illustratorにコピーできました。

長い文章だとうまくいくかはわかりませんが、、、。

InDesignのオブジェクトをIllustratorにコピー&ペーストしたい方は試してみて下さい。

InDesignで年月日表記の桁数が異なる「月」「日」を揃える方法(正規表現検索/表組でも可)

InDesignで年月日の月日、1桁の数字と2桁の数字で、月や日の位置を揃える方法をご紹介します。

よくあるシリ揃えではなく、桁数が多い方の数字の中央に桁数が少ない数字を揃える方法です。

表組みの場合も有効です。

1桁と2桁が混ざる場合、月、日の位置がずれる

1. 文字間を「和文等幅」に設定する

まず、文字パネルで字間を「和文等幅」に設定します。

「オプティカル」や「メトリクス」だと文字に合わせて詰め量が変わってくるので適していません。

字間「和文等幅」に

2. 2桁の箇所で基準となるガイドを引く

2桁の数字の箇所で、揃える基準となるガイドを引きます。

2桁数字の「月」で揃えるのでガイドを引く

3. 1桁数字の「年」と「数字」を選択しトラッキングをかけて揃える

1桁の数字(ここでは7月)とその前の年を選択しトラッキングをかけます。

トラッキングは、文字の後の空きを指定する設定なので同じ数字を入れれば数字の前後に同じ空きができるのです。

そして、ガイドを引いた「月」が揃うようにします。

年と7にトラッキングをかける
トラッキング量は「360」

トラッキング量は360だったので、数字を控えます。

4. 3.で設定したトラッキングを文字スタイルに登録

トラッキング360のものを文字スタイル「数字」として登録しました。

文字スタイルに登録

5. 正規表現検索/置換で文字スタイルを適用する

他の1桁の数字にも同様の文字スタイルを、正規表現検索と置換で設定していきます。

検索と置換パネルを表示し、検索文字列に

月\d(?=日)

置換文字列は空欄のまま、置換形式に

文字スタイル「数字」

を設定し、検索/置換。

月\d(?=日)

これで1桁の●月の数字に文字スタイルが適用されます。

次に1桁の●日の数字にも同様の文字スタイルを適用します。「和文等幅」に設定しているので●月と●日のトラッキングは同じ値で大丈夫です。

検索文字列に

月\d日

置換文字列は空欄のまま、置換形式に

文字スタイル「数字」

を設定し、検索/置換。

月\d日

これで1桁の●日の数字に適用されます。

6. 完成

完成

上記のプロセスを経て、このように●月●日が揃います。

タブを使わないので表組でも可能な方法です。

シリ揃えにするのとはまた違った整い方に見えると思います。

参考になった方はぜひご活用下さい。

InDesignで年月日の数字部分だけを選択する正規表現

InDesignの正規表現検索で、●●年●●月●●日の各数字部分をピンポイントで選択する正規表現のご紹介です。

年の数字だけを選択する正規表現

\d+(?=年)

これで、例えば

2023年4月3日

という文字列の2023の部分を選択することができます。

月の数字だけを選択する正規表現

(?<=年)\d+(?=月)

これで、

2023年4月3日

4の部分を選択できます。

日の数字だけを選択する正規表現

(?<=月)\d+(?=日)

これで、

2023年4月3日

3の部分を選択できます。

文字スタイルなどを設定する際にも使えるのでご活用ください。

InDesignではフォントのアウトライン化をしない方が良い/事故無くデータを印刷するために

以前の記事で、InDesignでフォントのアウトラインを取る方法を書きましたが、SNSを見ていたら

InDesignではフォントのアウトライン化はしない方が良い

というTweetを目にしましたのでまとめておきます。

アウトライン化すると文字の効果が消える

アウトライン化すると詰めが変わったり書式が飛んでしまうことも

InDesignでフォントのアウトライン化を求めるような印刷会社だったら替えてもらう方が良い、とまで書かれています、、、!

InDesignでアウトライン化をしないで入稿するためには

1.PDFで入稿する

PDF入稿であれば、フォントをアウトライン化せずにすみます。

2.indd入稿の場合、和文は印刷会社が持っているフォントを使用する

印刷会社が持っている和文フォントを使えば、アウトライン化をする必要がありません。(※欧文フォントはパッケージの際にコピーされる)

Morisawa Fonts(旧モリサワパスポート)やフォントワークスのLETSなど、大手企業のフォントサブスクリプションサービスのフォントであれば、対応している印刷会社が多いです。

制作を始める前に、印刷会社に確認しましょう。

3.Google Fontsなど、フリーの日本語フォントを使用する

Google Fontsなどでダウンロード可能なフリーの日本語フォントを使用すれば、入稿時にフォントも一緒に渡せます。

まとめ

フォントのこだわりも重要ですが、やはり作成したデザインデータが事故無く印刷されることがプロとしては必須だと思います。

私も改めて、今後InDesignでデータを作成する際にはフォントの選び方により一層注意したいと思います。

Header: Gerd AltmannによるPixabayからの画像

私のInDesignデータ入稿手順&チェックリスト

私がInDesignデータを入稿する際の手順をまとめました。デザインが校了してからの流れです。簡易的なチェックリストも作成しましたので、使いたい方はページ下部よりダウンロードしてください。

1. 校了したinddファイルを複製して、入稿用データを作る

-念の為校了したデータと入稿したデータを分けておきたいので、校了したinddファイルを複製する。

2. 不要なレイヤー、ドキュメント外のオブジェクトなどを削除

-レイヤーパネルの「未使用レイヤーを削除」機能などを仕様

3. ファイル>パッケージ

-入稿用inddをパッケージする。以下、作成されてできたパッケージ内の作業

4. Linksフォルダ内のaiデータ内の画像をチェック

-画像をリンク配置しているaiファイルが無いかチェック。aiに配置しているリンク画像はパッケージ機能では収集してくれないので、aiファイルのリンク画像をaiのパッケージ機能などで収集し、Linksフォルダに入れる

-以降のファイルのチェックなどはAdobe Bridgeでおこなうのが便利。ファイル形式などでフィルターをかけられます

5. Linksフォルダ内の画像をコピーして保存

-この後で画像の色変換(RGB→CMYK)やサイズ変換をおこなうが、不可逆の作業なので編集前の画像を複製保存しておきます

6. RGB形式の画像をCMYK形式に変換

Linksフォルダ内の画像でRGB形式のものはCMYKに変換します

7. 画像の配置サイズを調整

-InDesignで画像を選択し、大きすぎる画像は解像度を調整します

-目安としては拡大率0~30%くらいのものは元画像が大きすぎるので小さくしています

8. InDesignでレイアウトデータにプリフライトをかける

-印刷用のプリフライトでエラーが出なければOK

-私は下記サイトのプリフライトプロファイルを編集して使用しています

ttps://www.graphic.jp/data_guide/other_applications/data_notice/adobe_indesign

9. プリントアウトして最終確認

-塗り足しがあるかを特にチェック!

-レイアウトの崩れなども無いかチェック

10. 印刷会社により、ネイティブデータ、PDFなどで入稿

-PDFの場合は、Acrobatでプリフライトもかけています

ex1. フォントをアウトライン化する場合

7.の後、inddデータをコピーし「アウトライン化前」ファイルと「アウトライン化後」ファイルに分ける

「アウトライン化後」ファイルを開き、必要なフォントにアウトラインをかける


InDesignデータ入稿フローチェックリスト

簡易的なチェックリストを作成しました。随時、使いやすく更新するつもりです。

InDesignデータ入稿フローチェックリスト

大きいサイズのものは以下↓

この様な感じです。感想や、不足しているフローがあればコメントで教えていただけると助かります。