グラフィックデザイナーの私がオススメする「インフォグラフィック」の勉強になるWebサイト、本、動画

グラフィックデザイナー、デザイン講師の私がオススメする、学生や初心者の方に向けたインフォグラフィックの勉強になるWebサイトや本、動画をご紹介します。

インフグラフィックとは?

インフォグラフィック(Infographic)とは、情報をビジュアル的に表現したグラフィックデザインの一形態です。テキスト、図形、アイコン、チャート、図表などの要素を組み合わせて、複雑なデータや情報を視覚的に理解しやすくするために使用されています。

現在、インフォグラフィックは幅広い分野で利用されており、ニュース記事、レポート、プレゼンテーション、教育資料など、さまざまなコンテンツで活用されています。

【Webサイト】

ビジュアルシンキング

https://visualthinking.jp/

インフォグラフィック・デザイナー、櫻田潤さんによるWebサイト。

「作り方を学ぶ」というページで、インフォグラフィックスとは何か?ということや、制作する時のポイントなどをわかりやすく解説されています。

https://visualthinking.jp/category/how-to/

まずはこちらのコンテンツに一通り目を通してみて下さい。

「インフォグラフィック」というページでは櫻田さんがプライベートワークとして制作されたインフォグラフィックスの作例を見ることができます。
https://visualthinking.jp/category/infographic/

TUBE GRAPHICS

http://www.tubegraphics.co.jp/

インフォグラフィックスデザイナー、木村博之さんのWebサイト。

トップページ左のサイドバーから、ダイアグラム、チャート/グラフ、マップ、ピクトグラム、など、主に本や新聞に掲載されたインフォグラフィックスの作例を見ることができます。

インフォグラフィックって何?|仕事百科 はたらくVIVIVIT

https://hataraku.vivivit.com/career/infographics/

ポートフォリオサイト、VIVIVITによる記事。
インフォグラフィックとは何か?どんな種類があるか?を学生にもわかりやすくまとめられています。

【本】

たのしい インフォグラフィック入門

櫻田 潤(著/文), ビー・エヌ・エヌ新社

たのしいインフォグラフィック入門

たのしいインフォグラフィック入門

櫻田 潤
2,178円(04/26 10:20時点)
Amazonの情報を掲載しています

ビジュアルシンキングの櫻田 潤さんによる著書。
ピクトグラムと図解の作り方を解説しているインフォグラフィックの入門書です。
Kindle版もあるので入手しやすいと思います。

インフォグラフィックス―情報をデザインする視点と表現

木村 博之(著/文), 誠文堂新光社

インフォグラフィックス―情報をデザインする視点と表現

インフォグラフィックス―情報をデザインする視点と表現

木村 博之
4,632円(04/26 10:20時点)
Amazonの情報を掲載しています

TUBE GRAPHICSの木村 博之さんによる著書。
インフォグラフィックの分類から木村さんが実際のお仕事で制作された作例まで、非常に充実した内容になっています。
とてもいい本なのですが、現在、新品で入手するのが難しいのでメルカリなどで中古で探すのが良いと思います。

【動画】

Illustrator グラフを作成する方法

https://youtu.be/mlH3Lr0jhtY

Illustratorのグラフ機能で棒グラフを作る方法を解説されています。

Illustratorのグラフ機能はかなりクセがあるのですが、こちらの動画は非常にわかりやすく解説されています。

下記も合わせてみると良いと思います。

Illustrator グラフのデータを修正する方法

https://youtu.be/seTFAG_9gts

本ブログでも、以下の記事でIllustratorのグラフ機能の使い方を解説しています。

Adobe Illustratorのグラフ機能を使って棒グラフを作る方法

インフォグラフィックに興味がある方は、ぜひ、今回ご紹介したWebサイトや本を読んでみて下さい!

Header: 200 DegreesによるPixabayからの画像

世界の国や都市をテーマにしたインフォグラフィックス:Pinterestボード

世界の国や都市をテーマにしたインフォグラフィックスのデザインを集めたPinterestボードを作成しました。

アカウントをお持ちの方で興味のある方はご覧頂ければと思います。

https://www.pinterest.jp/wtnbd511/coutry_city_infographic/?invite_code=95fedd7c91d240608db8c911f147b674&sender=537406305443294729
私が実際に購入したオススメのインフォグラフィックス書籍

勝井三雄展「視覚の共振」宇都宮美術館|シャワーのごとく降り注ぐ1000点以上のグラフィックデザイン!

2019年04月14日~06月02日まで、宇都宮美術館で開催されたグラフィックデザイナー勝井三雄さんの作品展、「視覚の共振」を観に行きました。

ポスター、書籍、雑誌、VI/CIなど、1000点を越えるデザイン制作物が展示されており、グラフィックデザインのシャワーをあびているような体験ができました。

写真と共に展覧会の雰囲気をご紹介します。

Contents

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オススメの『インフォグラフィックス』参考書!情報を視覚化し、効率よく伝達するには

情報を視覚化する『インフォグラフィックス(INFOGRAPHICS)』。

私が実際に購入し、制作時の資料にしている本をご紹介します。

ダイアグラム(DIAGRAM)、ピクトグラム(PICTOGRAM)、チャート(CHART)、表(TABLE)など、デザイン別に掲載している初心者の方向けのオススメ本から、歴史などをまとめている教科書的な本、読んで楽しめるエンターテインメント性の高い本まで。

興味のある方は是非参考にしてみてください。

オススメトップ3

まずはこの三冊が、作例のクオリティも高いく、掲載点数も多いのでオススメです。

図とイラストで 伝わるデザイン かわいい! 楽しい! わかりやすい! インフォグラフィックス・コレクション

海外の作例中心で、刺激的を受けるデザインが多いです。それぞれ、日本語の解説も入っているので内容の理解もしやすい。

特にインフォグラフィックスのデザイン面で参考になる作品集です。

わかりやすく情報を伝えるための図とデザイン

日本の作例中心なので、実際のデザイン業務で参考になるのがこちらの本です。

グラフ・チャート、仕組み、マップ、ピクトグラム、など、ジャンル毎に章立てされているので参照しやすいです。

作例のクオリティも高く、参考になります。

インフォグラフィックス―情報をデザインする視点と表現

TUBE GRAPHICSの木村博之さんによる、インフォグラフィックスの教科書とも言える一冊。

インフォグラフィックスとは何か?という概念的な話から、実際の仕事例、木村さんが影響を受けた海外のグラフィックデザイナーの紹介など、とても濃密な情報が得られる一冊です。

インフォグラフィックスという世界自体に興味があり、より深く知りたい人は絶対に持っておいた方が良い一冊です。

その他、多様なインフォグラフィックス本

上で紹介した3冊はマスト、と言えるくらいオススメですが、それ以外にも、読んで楽しい本はたくさんあります。

私が実際に購入した中からオススメの本を以下にご紹介します。

100のインフォグラフィックで世界を知る 〈世にも美しい教養講義〉超図解・宗教

キリスト教やイスラム教など、世界の有名な宗教の特徴をインフォグラフィックスを用いて紹介している本。

海外の美大生が卒業制作として作った内容をブラッシュアップして出版された本ということです。

New Scientist 起源図鑑 ビッグバンからへそのゴマまで、ほとんどあらゆることの歴史

ビッグバンや人類の起源など、科学や地球にまつわる内容をインフォグラフィックスで学ぶことが出来る本。

Googleのクリエイティブディレクターの方が本書のアートディレクションを手がけているそうです。明快で親しみやすさのあるデザインはさすがです。

インフォグラフィックスの潮流: 情報と図解の近代史

こちらはインフォグラフィックスや情報デザインの歴史を体系的に解説している本。

多摩美術大学情報デザイン学科の教授も務められている永原康史さんによる著書。

教科書的に学べる一冊です。

ISOTYPE[アイソタイプ]

オットー・ノイラートが提唱する視覚言語「ISOTYPE(アイソタイプ)」についてまとめられた本。

ピクトグラム的な絵文字の組み合わせで、情報を視覚的に表現する手法です。

絵が多いので内容を理解しやすいです。まさに、アイソタイプの効果を実感できる編集になっています。

Crazy Competitions: 100 Weird and Wonderful Rituals from Around the World

インフォグラフィックスの巨匠、Nigel Holmes(ナイジェル・ホームズ)によるユーモアたっぷりの一冊。

世界各地にある奇妙奇天烈な競技会のルールをインフォグラフィックスを用いて表現しています。

英語版ですが絵を見れば競技の内容は理解できます。

驚くようなルールの物がたくさん登場するのでとても楽しく読める本です。

引き続き、新しい本を購入したらこちらの記事に追記していこうと思っています。

〈2021/08/29追記〉

ナショナルジオグラフィックに掲載された珠玉のデザインが1冊に!

National Geographic Infographics

世界的に販売されているネイチャー誌『ナショナルジオグラフィック(National Geographic)』

1888年から刊行がスタートし、128年の歴史を持つこちらの雑誌に掲載されたインフォグラフィックスの中から珠玉のものがまとめられた1冊です。

私は、雑誌自体もときおり購入しているのですが、毎号、記事にあったハイクオリティなインフォグラフィックスが掲載されていてとても刺激を受けます。

そのナショナルジオグラフィックのインフォグラフィックスがまとめられた本ということで、買わないわけにはいきませんでした。

膨大なインフォグラフィックスを、歴史、惑星、人間、動物の世界、植物の世界、科学技術、宇宙、という7つのセクションに分けて掲載していて、デザインだけでなく、自然科学の勉強になります。

英語版のみですが、480ページの大ボリュームで、持っておいて損はないと思います!

スター・ウォーズの世界観をデータで表現!シンプルインフォグラフィックスブック

スター・ウォーズ スーパーグラフィック
―インフォグラフィックで旅する はるかかなたの銀河系― 

こちらはちょっと変わり種。映画、スターウォーズのシリーズに登場するデータをまとめた“スターウォーズのインフォグラフィックス”ブック。

私はスターウォーズをほとんど観たことが無いのですが、

……ライトセーバーの色の持つ意味や、人気キャラクターの身長比較、ジェダイ最高評議会の席順など、……

Amazon、本の概要文より引用

がシンプルなインフォグラフィックスで表現されていて、とても楽しく観ることが出来ます。

個人的には、インフォグラフィックスのシンプルさ、それでいて意味が伝わり感情を動かせるギリギリのラインを攻めたデザインになっていて、その点がとても参考になりました。

インフォグラフィックスの聖地? アムステルダムのスキポール空港のサインデザインを写真でご紹介します!

オランダ、アムステルダムのスキポール空港(Schiphol Airport)は世界でも有数の乗り換え客を誇り、トランジット空港とも呼ばれています。

様々な国籍の人が使用するため、どの国の人にも伝わりやすいように案内のサインシステムが物凄く明快になっている、インフォグラフィックスの聖地とも言える場所!

2017年の夏と2018年の冬にこちらの空港を使用したので、そこで撮影した世界でも有数の明快なサインデザインを写真でご紹介します。(プライバシーへの配慮から、人の顔は黒く消しています。)

2017年夏

フランスのアルルに旅行をした際、マルセイユからオランダ経由で東京行きの飛行機に乗りました。トランジットの際にスキポール空港を使いました。

駐車場やタクシー乗り場の案内もわかりやすい
建築がかっこいい!
喫煙所を案内する看板が見える
鉄道の乗車口へのトンネル。未来的なデザイン
アムステルダム市内への案内はブルーのカラーで、空港内のイエローと対比させており、わかりやすい
電車の券売機
ショッピングゾーン。乗り場への案内板が大きく、すぐ目に入る場所に掲示されている
搭乗口の数字が大きい。遠目からでも視認性が高い
KLMのチェックインカウンター
広場
どこにいても、搭乗ゲートへの誘導が明快である
黒ベースと黄色ベースのサインがあるが、どちらも、方向を示す矢印は白抜きの矩形の中に入っているので見やすい
スキポール空港の有名な時計台。人が針を動かしているように見える
インフォメーションの「? | !」マークも大きい
英数字のメリハリの付け方が気持ち良い

2018年冬

今度はアムステルダム宿泊時に利用。冬の早朝なので薄暗いが、2017年の画像と比較してみてください。

電車やタクシー、トイレなどのピクトグラムも見やすい
非常口のサインも
「Departures / Arrivals」のサイン。見やすいだけでなく、デザインとしても洗練されている
トイレの案内。日本と比べて、サインの看板自体のサイズが大きい!
早朝ですが人通りが多い
床にもサインが貼ってあるのが見える
エレベーターのサイン
 搭乗ゲート直近のサイン。これも文字が大きい!

空港の中にいるだけで楽しめます。

旅行やトランジットでスキポール空港を訪れた際には是非、空港のサインシステムにも注目してみてください。


オススメの関連書籍

駅をデザインする(ちくま新書)

駅や空港などのサインシステム、インフォグラフィックスについて解説している書籍です。