合成フォント:エムニュースエム L + Discourse Wide Light

合成フォントの組み合わせ研究。

今回はモリサワパスポート搭載の『エムニュースエム』とAdobe Fontsに搭載の『Discourse Wide』を組み合わせて、未来的な印象のフォントを作成します。

完成見本

漢字・かな

エムニュースエム L

モリサワパスポートに搭載のフォント。

毎日新聞社が新聞の本文組用に開発した字面の大きな文字です。

エムニュースエム L | 書体見本 | モリサワのフォント | 株式会社モリサワ
https://www.morisawa.co.jp/fonts/specimen/1169

数字・アルファベット

Discourse Wide Light

Adobe Creative Cloudを契約していると追加料金無しで様々なフォントを使用できるAdobe Fontsに搭載の欧文フォント。

このフォントのWideというウェイトが近未来感があって使用したかったので、まずこの欧文フォントを選び、欧文フォントから逆算して合う日本語フォントとしてエムニュースエムを使用しました。

Discourse | Adobe Fonts
https://fonts.adobe.com/fonts/discourse

設定画面

illustratorの合成フォント設定画面

半角欧文と半角数字に設定したDiscourse Wideはそのままだとエムニュースエムより小さく見えるので「110%」にサイズを拡大します。

上記の設定で作成した合成フォントの書体見本は以下の様になります。

エムニュースエム L + Discourse Wide Light

和文と欧文のフォントが良い具合に調和したと思います。

このままでも良いのですが、もう少し尖った印象にしたいので文字設定ウインドウで「平体80%」に加工します。

文字設定ウインドウ
エムニュースエム L + Discourse Wide Light(平体80%)

これで完成。

なかなか特徴的な合成フォントになりました。

合成フォントのイメージ・キーワード

  • 未来的
  • シャープ
  • スマート

合成フォントの使用シーン・媒体

  • 雑誌の見出し・本文
  • Webサイトやブログのタイトル・見出し
  • フライヤーの見出し

シャープな印象や未来的な印象にしたい時にオススメの組み合わせです。

気になった方は是非お試しください!


合成フォントやフォントの設定についてさらに詳しく知りたい方に、オススメの一冊!

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アートブックの祭典「Tokyo Art Book Fair 2019」へ。会場の雰囲気と購入した本などを紹介!

2019年の7月12日から15日まで、東京都現代美術館で開催されたアートブックの祭典、Tokyo Art Book Fair 2019へ行ってきました。

約2年ぶりの開催で、更に昨年末リニューアルオープンした東京都現代美術館での開催という事もあり、イベントは大盛況。

会場の雰囲気と購入した本などをご紹介します。

会場の雰囲気

私は中日の14日日曜日、オープンの11時丁度に会場に着くよう出掛けました。

東京都現代美術館は清澄白河駅から徒歩10分程度。オシャレなカフェや雑貨屋さんがたくさんある地域なので、街の雰囲気を見ながら向かうのも面白いです。

美術館に着くとすでにたくさんの人が並んでいました!

雨の日だったのですがアートブックファンの方々のエネルギーはすごいです。

オープン当初から大盛況!

出展者とお客さんがお喋りしたり、コミュニケーションを取りながら本と出会えるのがこのイベントの醍醐味です。

今回は美術館での開催という事もあり、本にまつわる展示もいくつか開催されていました。

海外書籍の展示
テキスタイルなども。ディスプレイデザインの参考になります
「ニューススタンド」と書かれた屋台のようなブースも
横断幕による展示
屋台にはZINEやグッズなどが。中には店主のような男性がいました

イギリスの写真家、スティーブン・ギル(Stephen Gill)の展示ブース。

ギルのこれまでの出版物が並んでいます
プリントも

購入したもの

Vinca Petersen写真集『Future Fantasy』

flotsambooksさんのブースで購入。

韓国生まれのイギリスのヴィジュアルアーティストVinca Petersenのアートブック。

作家が幼い頃から撮影していたアーカイブ写真や、思春期に作っていた日記(スクラップブック)に収録されていたチラシやステッカーなどがコラージュ的なデザインでレイアウトされています。

サイケデリックな世界観が、思春期の夢と儚さを表現しているように感じられてとてと面白いと感じました。

初版が出た時にかなり話題になった本作。第2版が出たので、このタイミングで購入しました。

ブックデザインもフューチャリスティックでとても素敵です。

「ZA」ステッカー

グラフィックデザイナーの中屋辰平さんとGUCCIMAZEさんによるブース。

GUCCIMAZEさんのタイポグラフィはインスタや雑誌などで見ていてとてもかっこいと思っていたので、こちらのブースで販売されていたステッカーを購入!

どこに貼ろうか、悩むのも楽しいです。

ZAのロゴステッカーは中屋さんによるデザイン。

中屋さんとは以前、写真雑誌IMAのワークショップでご一緒させていただきました。ロゴやタイポグラフィを軸とした素晴らしいグラフィックデザインを作られる方です。


東京都現代美術館の会場は天井も高く、広いので、これまでのアートブックフェアの会場では一番良かったと思います。

これほどの規模のイベントを定期的に開催するのはとても大変だと思いますが、ぜひこれからも続いて欲しいと思います。