Illustratorの生成AI機能を使って色々なアイコンやピクトグラムを生成してみた/トイレ、車、人、地球、など

Illustrator 2024(ver.28)から搭載された生成AI機能。

テキストを入力するとベクターイラストを生成してくれます。

今回は実験として、アイコンやピクトグラムを生成してみました。

基本的な設定

プロパティパネルの「テキストからベクター生成(Beta)」のパネルを展開し、

「種類」の箇所を今回は「アイコン」にします。

そして「プロンプト」のところに生成するベクターの説明(テキスト)を入力します。

長方形ツールなどで、範囲を設定してから生成するのが良いみたいです。

トイレのピクトグラム

プロンプト:Toilet pictogram

プロンプトは英語で入れています。

3種類表示されるなかで、自分が気に入ったものを掲載しています。

なかなか良いのでは無いでしょうか。

次はモノクロで生成してみます。

プロンプト:Toilet pictogram monochrome

怪しいクオリティですね、、、、。

車のピクトグラム

プロンプト:Car pictogram front

正面向きのものから。

車には見えますが、もう少し手直しした方が良さそうです。

モノクロになっているのは前の設定を引き継いでいるのでしょうか。

プロンプト:Car pictogram side

人間のピクトグラム

まずは男性のピクトグラムを生成してみます。

プロンプト:Male pictogram

ネクタイやスーツ、髪型の部分があいまいですね。

プロンプト:Female pictogram

突然カラーになりました。モノクロにしてみます。

顔だけになりました

龍(ドラゴン)

2024年は辰年なので、龍を生成してみます。

プロンプト:Dragon pictogram

中華っぽいデザインですね。

3Dプリンター

プロンプト:3D printer pictogram

3Dプリンターを持っていないので正解がわからないのですが、どうでしょうか?

スニーカー

プロンプト:Sneakers pictogram

一部、線が消えていますが、クオリティは高いです。

ペットボトル

ビルのアイソメトリックアイコン

プロンプト:Plastic bottle pictogram

3D風で描かれたアイソメトリックアイコンを作ってみます

プロンプト:Building icon isometric

謎の欠けている部分がありますが、クオリティは高いです。

地球のアイコン

プロンプト:Earth icon color

よく見ると怪しいですが、パッと見はいい感じです。

木のアイコン

プロンプト:Tree icon

カラフルなアイコンができました。

まとめ

プロンプトの言葉を工夫すればもう少し思い通りにイラストを生成できるかもしれません。

引き続き、色々試してみたいと思います。

Illustrator「シェイプ形成」と「パスファインダー」、分割した際の精度に違いがある

Illustratorで重なった図形を手前の図形で切り抜く時などに使用している「シェイプ形成」ツールと「パスファインダー」ツール。

同じ使い方ができる別のツールという認識で使用していたのですが、精度に差が出るケースがある事が分かりました。

その違いを作例と共にご紹介します。

基本図形

作例

円を、幅を変えて重ねた図形です。

手前にある楕円で、奥にある正円を切り抜きます。

左の紺×青の方を「シェイプ形成」ツールを使用、右の黄緑×黄の方を「パスファインダー」ツールを使用します。

シェイプ形成ツール。解説をよく見ると「単純なシェイプの…」と書かれています。複雑な場合はNGなのか
「パスファインダー」全面オブジェクトで型抜き、を使います

切り抜き

それぞれの機能で切り抜きました。

三日月型の様な形が残ります。

すでに結果に違いが出ているのですが、見づらいので拡大します。

拡大

さらに拡大します。

この様に、シェイプ形成ツールを使用した方は、中央にスペースが空いてしまっています。

パスファインダーを使用した方は、中央の接点がしっかりとくっついています。

もちろん、正しいのはパスファインダーを使用したくっついている方です。

まとめ

このように、一見同じ事ができるツールにも思える「シェイプ形成」ツールと「パスファインダー」ツールですが、ものすごい細い線やオブジェクトなど、精度が求められる点においては「パスファインダー」ツールのほうが正確に作業ができそうです。

ツールの説明にも書いてありましたが、「シェイプ形成」ツールは単純な図形や、そこまで精度が求められない時に使用するのが良さそうです。

私も、場面によって使い分けようと思います。

データ作成環境:Illustrator 2022

Illustratorで「円に内接する正五角形」を7ステップで描く方法(同心円グリッドツール使用)

Illustratorで「円に内接する正五角形」を書く方法をご紹介します。「同心円グリッドツール」を使用することでわりと簡単に、正確に描くことができます。

今回の記事では円に内接する図形を正五角形としますが、正方形や正六角形など、他の「円に内接する正多角形」も同様の方法で描けます。

正多角形の定義

まず、正多角形の定義を確認します。

正多角形は,辺の長さがみんな等しく,角の大きさもみんな等しい多角形のことをいいます。
正多角形には,下のように,正三角形,正四角形(正方形),正五角形,正六角形などがあります。

正多角形をとらえるのに,例えば,正六角形を6つの辺の長さが等しい六角形と説明する誤りがみられます。正三角形の定義が「3つの辺の長さが等しい三角形」とあることから類推したために生じる誤りです。6つの辺の長さが同じこと,6つの角の大きさが同じことの条件がともに必要なことを理解させることが大切です。

引用元:正多角形|算数用語集, https://www.shinko-keirin.co.jp/keirinkan/sansu/WebHelp/05/page5_26.html, 2023/06/28アクセス
正円を中心から同じ角度で分割すると、円に内接する正多角形が描ける

1.「同心円グリッドツール」を選択

ツールバーから「同心円グリッドツール」を選択する

ツールバーのオプションなどから「同心円グリッドツール」を表示させ、選択

2.「同心円グリッドツールオプション」に設定を入力

アートボード上でクリックすると同心円グリッドツールオプションが表示されるので、以下の様に入力

  • サイズ:任意
    →今回は幅、高さ共に100mmに
  • 同心円の分割:0
  • 円弧の分割:5
    →この円弧の分割数が、円に内接する図形の角数となる。今回は正五角形なので「5」。円に内接する図形が正方形の場合は「4」、正六角形の場合は「6」となる
「同心円グリッドツールオプション」円弧の分割に、内接する正多角形の角数を入れる

3.「OK」をクリックして同心円を作成

円を五分割する線と円弧が描かれる

4.円弧のみを選択し、少し縮小する

変形パネル、基準点を中央にした上で円弧を縮小する(今回は直径90mmに)

円弧から分割線がはみ出す状態にする

円弧のみを縮小し、分割線がはみ出した状態にする

※この後、円弧を分割線で分割するのだが、はみ出す状態にしておかないと円弧を上手く分割できない場合がある

5.円弧をパスファインダーで「分割」

円弧と分割線を選択し、パスファインダーの「分割」で分割

パスファインダーの「分割」

6.中心に向かう分割線を削除

カットされたホールケーキの様な状態になっているので、ダイレクト選択ツールを使用して、円の中心に向かう分割線の部分をクリック
(円弧は選択しないように)

ダイレクト選択ツールで、中心を囲むように選択

「カット」すると、五分割された円弧のみが残る

カットすると円弧のみに
円弧が5分割されている状態をわかりやすくするため、線に色をつけた

7.円弧を選択しパスを「連結」

五分割された円弧を一つ選択し、「command+j」でパスを連結すると、円弧の端と端が結ばれる

円弧を選択してパスを連結

五つの分割線に対して同じ作業をする

これで、円に内接する正五角形が描かれる

円に内接する正五角形が現れた

8.「シェイプ形成ツール」などで形をくり抜く

最後に「シェイプ形成ツール」で中心の五角形形を切り抜いて完成

「シェイプ形成ツール」
五角形の中央でクリック(図形は180°回転済)
正五角形に色をつけて完成

作業動画

この作業工程を動画にもしてみました。

Illustratorで「円に内接する正五角形」を描く方法/How to draw a “regular pentagon inscribed in a circle” in Illustrator

Illustratorで円に内接する五角形、またはその他の正多角形を描く際は、参考にしてみてください。

4ステップで超簡単!Illustratorで円を指定した角度で切り抜く方法

Illustratorで、円を中心から任意の角度で切り抜く方法をご紹介します。

今回は、円をパックマンのマークのように60°で切り抜きたいと思います。

完成見本。円を中心から60°で切り抜く

1. 円を描く

楕円形ツールを使って正円を描きます。

楕円形ツールで正円を描く。今回は130mm×130mmで作成

2.円を選択し、プロパティの詳細オプションを表示

円を選択したうえで、プロパティパネルから詳細オプションを表示させる。

プロパティパネルの「…」ボタンを押して詳細オプションを表示させる

3.「扇形の開始角度」に60°を入力

「扇形の開始角度」に60°を入力

すると、円が扇形に切り抜かれます。

円が指定した角度で扇形に切り抜かれる

4.「楕円形の角度」で角度を調整して完成

「楕円形の角度」に330°を入力
切り抜いた形が水平になるように調整して、完成。

以上です。

この円のプロパティに、扇形の機能がついていることは最近知りました。

とても簡単に円を指定した角度で切り抜けるので、ぜひ試してみてください。

動画にもしてみました

Illustratorで、プロパティの変形パネルに数値入力が出来ない(テンキーが反応しない)場合の対処方法

Illustratorの授業の講師をしていた際に学生さんの作業中に起こった現象。

症状

プロパティパネルの「変形」の欄に、テンキーで数値入力しようとしても、数字が入力できない、という現象が何度か起きました。

テンキーの数字を押しても何も入力されないのです。

プロパティパネル

消費メモリが原因かと思い、Illustratorを再起動しても解消されません。

対処法

もしや、と思い、プロパティパネルではなく、ウィンドウから「変形」のパネルを表示させたところ、こちらにはテンキーで入力することが可能でした。

以前の記事でご紹介した、等間隔に整列で数値が入力出来ない時の対処法と同様ですね。

Illustratorで「等間隔に分布」のウィンドウに単位が表示されなくなる場合の対処法

ただのエラーだと思うのでAdobeさんには対処していただきたいです、、、、。