雑誌『シモーヌ』VOL.6刊行記念のこちらのオンラインイベントを視聴しました。非常に興味深い内容で、面白かったです。
「オンラインハラスメント、このままでいいの? インターネット上の人権を考え直そう」『シモーヌ』VOL.6刊行記念&参院選直前前緊急イベント
フェミニストでアクティビストの石川優実さんによるパートでは、ご自身が受けたオンラインハラスメントを実際のツイートなどを紹介しながら解説されていました。石川さんに対してなげかけられてきた言葉はかなりひどく、衝撃的な内容でした。
オンラインの被害は、実態が掴みづらいので、外から見ていると一見大したことないように見えますが、被害を受けている方に取っては、繰り返し、終わり無く(ブロックしてもアカウントを新しく作成して加害をしてくる)続くことで傷が深くなっていくということに、恐ろしさを感じました。
Instagramは電話番号に紐付けて、アカウントが新しくなっても引き続きブロックしてくれるそうなのですが、そういった機能は無く、オンラインハラスメントの加害を野放しにしているTwitterやAmazonのレビューなどは、サービスを提供している企業側の責任も大きいと感じます。
嘘であっても拡散していくなかで信じる人が増えていく、というのは、現在私が研究している関東大震災の朝鮮人虐殺事件にも通じる現象だと思いました。
時代やテクノロジーが進化しても、100年前と同じ様な事が起こるという現実に頭が痛みます。
宮下萌さんのパートでは、弁護士をされている観点から、オンラインハラスメントの法整備などについて専門的なお話を聴くことができました。こちらも非常に興味深い内容でした。
前半の石川さんのパートを聴いて、オンラインハラスメントに対して、個人でも、法律でも対処出来るのだろうか、、、と感じていたのですが、宮下さんのように、法律の専門家の方が法整備を目指す動きをされているという事をしって、頼もしくも感じました。
現状では、ヘイトスピーチをメインに対応する法整備を目指されているということで、こちらも関東大震災の事件と非常に強い因果関係を感じました。
ヘテロセクシャルでマジョリティの男性よりも、女性や在日外国人、障がい者やアイヌの方など、マイノリティで弱い立場の人が差別を受けることが多く、差別される可能性は万人にあるが、その機会自体は不平等である、という事も改めて知り、ショックを受けました。
選挙を前にしてのイベントだったので、最後に宮下さんがおっしゃられた
「微力であっても無力では無い」
という言葉が私にも非常に素敵な言葉に感じて、印象に残りました。
関連書籍
今回のイベントの主催、フェミニズム雑誌『シモーヌ』です。こちらは購入して読んだ上でイベントに臨みました。
石川優実さんが編集している号とのこと。石川さんの本でこちらは未読だったので購入。
テクノロジーと差別: ネットヘイトから「AIによる差別」まで
宮下萌さんが編集をされている本。こちらにも石川さんが寄稿されているとのことで、こちらも購入。
こちらも関東大震災朝鮮人虐殺事件に通じるテーマなので読んでみたいと感じました。
Header: MarieXMartinによるPixabayからの画像