カテゴリー
Exhibition Photography

岩波友紀 写真展「Blue Persimmons」 :震災後の福島の姿を精緻な描写で表現

銀座ニコンサロンで開催されていた写真家・岩波友紀さんの写真展へうかがいました。

岩波友紀 写真展「Blue Persimmons」
https://www.nikon-image.com/activity/exhibition/salon/events/201706/20190821.html

東日本大震災直後から福島に移り住み、土地の風景やそこに住む人の姿を写し捉えたプロジェクト。

会場内の写真で展示の雰囲気をお伝えします。

写真の近くに寄るとものすごく詳細に描写されています。

角に合わせてカーブされたプリントが実験的で面白いです
お婆さんの顔のシワを数えられそうなくらい精細なプリント
メインビジュアルの写真、大きなサイズで観るとどこか幻想的です
岩波さんの写真で印象的な美しいランドスケープ
レイヤー状に配置されたモノクロ作品。展示にも様々な工夫が凝らされています
人々の姿もとても自然にとらえられています
レイヤー状に重ねられた写真

私が撮った会場写真では伝わりにくいかと思いますが、岩波さんの作品は、1枚1枚の写真が放つ力がとにかく強いです。

写真の前に立つとそこから放たれる緊張感とオーラを感じて、襟を正されるような気持ちになります。

こちらの展示は2019年9月3日で終わってしまいましたが、9月12日からは大阪での展示もありますので是非直接観ていただき、たくさんの方にその迫力を体験して欲しい写真展です。


展覧会情報

岩波友紀 写真展「 Blue Persimmons」

webサイト:https://www.nikon-image.com/activity/exhibition/salon/events/201706/20190821.html

銀座ニコンサロン
2019年8月21日(水) 〜 2019年9月 3日(火) 日曜休館
10:30~18:30(最終日は15:00まで)

大阪ニコンサロン
2019年9月12日(木) 〜 2019年9月25日(水) 日曜休館
10:30~18:30(最終日は15:00まで)

作家webサイト:https://www.yukiiwanami.com/home

カテゴリー
Art Exhibition

過去最大級の個展「塩田千春:魂がふるえる」/鑑賞者の心をふるわせるダイナミックな現代アートを堪能!

六本木の森美術館で2019年の6月20日から 10月27日まで開催されている、現代アーティスト・塩田千春さんの個展「魂がふるえる」 を鑑賞しました。

Contents

カテゴリー
Art Exhibition

エッシャーの師匠!「メスキータ展」を観に行きました。写真的な明暗表現とグラフィックデザイン的な構図が印象的な木版画の世界

東京ステーションギャラリーで2019年6月29日から8月18日まで開催されている、オランダの版画家「メスキータ」の作品展へ行ってきました。

とても木版画とは思えない写真的な明暗表現と、グラフィックデザイン的な構図感覚がすごくカッコ良くて刺激を受けました。

エッシャーの師匠として素晴らしい作品を残してきたメスキータですが、ヒトラー政権になり、ユダヤ人であった彼はアウシュヴィッツの強制収容所でその最期を迎えます。
考えさせられる展示になっています。

アーティストとして生きることとはどういう事なのか?

とても色々な事を考えさせられる展示でした。

会場写真 ※写真OKのブースがあったのでそこで撮影

展覧会情報

公式サイトhttp://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/201906_mesquita.html

カテゴリー
Design Exhibition Infographics

勝井三雄展「視覚の共振」宇都宮美術館|シャワーのごとく降り注ぐ1000点以上のグラフィックデザイン!

2019年04月14日~06月02日まで、宇都宮美術館で開催されたグラフィックデザイナー勝井三雄さんの作品展、「視覚の共振」を観に行きました。

ポスター、書籍、雑誌、VI/CIなど、1000点を越えるデザイン制作物が展示されており、グラフィックデザインのシャワーをあびているような体験ができました。

写真と共に展覧会の雰囲気をご紹介します。

Contents

カテゴリー
Art Exhibition

「クリスチャン・ボルタンスキー Lifetime」国立新美術館で開催された日本最大規模の個展を鑑賞

フランスを代表する現代アーティスト、クリスチャン・ボルタンスキーの個展「Lifetime」を国立新美術館へ観に行きました。

「生と死」をテーマにしたダイナミックなインスタレーションは鑑賞者に様々な事を考えさせてくれます。

日本の美術館では過去最大規模のボルタンスキーの回顧展について、撮影OK箇所で撮った写真を中心にご紹介します。

どんな展示?

フランスを代表する現代アーティスト、クリスチャン・ボルタンスキー(Christian Boltanski)の活動を紹介する、日本では過去最大規模の回顧展です。

作家について

クリスチャン・ボルタンスキーは、フランスの彫刻家、写真家、画家、映画監督、現代アーティスト。

1944年にナチス占領下のパリで生まれました。

父親がユダヤ人であったため、ナチスによる迫害や強制収容所の話が幼いボルタンスキーの身近にありました。

この事が彼のトラウマとなり、後の作品制作に影響することになります。

私が展示を観に行った動機

10年ほど前に新潟の越後妻有で開催された大地の芸術祭にて、廃校を利用した超ビッグスケールの展示に大変感動して、ボルタンスキーが好きになりました。
※大地の芸術祭は2018年にも行き、ボルタンスキーの展示を再訪しました。その時のレポートは以下の記事にまとめています。

大地の芸術祭2018|一日バスツアーで里山と現代アートのコラボレーションを堪能! | WATANABEDESIGN.Blog

「最後の学校」大地の芸術祭2018での作品(クリックで該当の記事に移動します)

その後、東京都庭園美術館で開催された展示も観に行きました。

2019年の春に大阪の国立国際美術館で大規模な個展が開催され、そちらもぜひ行きたかったのですが惜しくもタイミングが合わず……

今回、大阪での展示が東京に巡回されると聞き、ぜひ行かねば!と思い前売りチケットを買いました。

会場について

会場は六本木にある「国立新美術館」。2階の展示スペースを大きく使った展示になっていました。

国立新美術館
国立新美術館

展示の内容

会場では写真撮影OKの場所がありましたので、そこで撮影した写真と共にご紹介します。

廊下の幽霊

廊下の幽霊

今回の東京展のために制作された作品。

長い廊下にかけられたカーテンに、幽霊のような不気味さと可愛さを兼ね備えた影絵が揺れ動きます。

廊下の幽霊
廊下の幽霊

ぼた山

ぼた山

大型の作品!

たくさんの黒い服が積み上げられて山になっています。

服に与えられた人の個性が消え去り、黒い塊だけになっているオブジェを見ると「人が死ぬこと」や「人を人たらしめている個性」とは何なのかを考えさせられます。

ぼた山
ぼた山
かなり巨大です
近寄ると黒い服が積み重なっています

発言する

発言する

吊されている服に近寄ると、死についての問いかけが様々な言語で聞こえてきます。

スピリット

スピリット

ボルタンスキーがこれまでの作品で使用したイメージの中から人が写っている写真を布に印刷し天井から吊した物。

風に揺れるベールによって、展示空間内に霊魂が飛び交っているように感じられます。

アニミタス(白)

アニミタス

カナダ北部の厳しい気候の中で撮影された10時間におよぶ映像作品。

ひたすら風が吹きすさび、風鈴の音が鳴るこの映像によって、ボルタンスキーは神話を作り出そうとしています。

ミステリオス

ミステリオス

本展示のメインヴィジュアルにも使用されている映像作品。

南米のパタゴニアで撮影された映像を3スクリーンで展開しています。

ボルタンスキーはラッパ状のオブジェを海岸に設置し、クジラとコミュニケーションを取ることを試みました。

パタゴニアでは、クジラは時間の起源を知る生き物と信じられています。

実際にクジラの声が採取できたかは不明ですが、静かな映像と「ヴォォォォォー」という名状しがたい音の組み合わせによって、海にいる神聖な生物の声を聞いているような気持ちになります。

土曜日だったので学生も多かったです

こんな人にオススメの展示です

  • 現代アートが好きな方、興味がある方
  • 生と死など、作品を通して様々な事を考えたい方
  • 空間を大きく使ったインスタレーション作品を見たい方

会期情報

  • 2019年6月12日(水)~9月2日(月)
  • 毎週火曜日休館
  • 10:00~18:00 ※毎週金・土曜日は、6月は20:00まで、7・8月は21:00まで ※入場は閉館の30分前まで
  • 国立新美術館 企画展示室2E
  • 展覧会HP:https://boltanski2019.exhibit.jp/

日本でも人気のあるアーティストですが、これほど大規模な個展が次にいつやるかはわかりません。

興味のある方にはぜひ観ていただきたい素晴らしい現代アートの展覧会です!

会期終了間際の週末は混雑が予想されるのでできるだけ早めに行った方が良いと思います。