川上 未映子さんの小説「夏物語」をAudibleで読みました。
あらすじ
大阪の下町で生まれ小説家を目指し上京した夏子。38歳の頃、自分の子どもに会いたいと思い始める。子どもを産むこと、持つことへの周囲の様々な声。そんな中、精子提供で生まれ、本当の父を探す逢沢と出会い心を寄せていく。生命の意味をめぐる真摯な問いを切ない詩情と泣き笑いの筆致で描く、全世界が認める至高の物語。
Amazonより引用
感想
面白いと感じたのは以下の部分です。
妊娠・出産という女性の人生のイベントを、当事者の視点から詳細に描かれています。私は当事者ではないので完全に理解するハードルは高いですが、丁寧な描写により”なるほど”と思わされるシーンも多かったです。
また、精子提供についての描写も興味深かったです。
倫理観やメリット・デメリットなどが探求されており、生命とは何かを考えさせられるテーマとなっています。
物語のキャラクターたちは一生懸命生きていますが、恵まれた環境ではない中でもどこかユーモラスさを持って描かれています。
特に、関西弁を使うキャラクターたちの会話は、Audibleで聴くとさらにその魅力が際立ちました。
最後に、本作が長編であることも魅力の一つです。物語が後半に進むにつれて、ストーリーの面白さが加速し、非常にカタルシスがありました。
満足度
88点/100点満点中
Header: Foundry CoによるPixabayからの画像