[読書感想]エニアグラム―あなたを知る9つのタイプ 基礎編 /自己分析の参考になる良書

エニアグラム―あなたを知る9つのタイプ 基礎編 (海外シリーズ)

エニアグラム―あなたを知る9つのタイプ 基礎編 (海外シリーズ)

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ドン・リチャード リソ, ラス ハドソン
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こちらの本を読んでみたら非常に面白かったので、感想を書きたいと思います。

エニアグラムとは?


エニアグラムは、エニアグラム性格論やエニアグラム人格論(英: Enneagram of Personality)として知られています。

この概念は、人間の心理が自己や他者との関係において9つの傾向や戦略を持つことを説明する人格理論です。

エニアグラムは、9つの点が連結した九芒星(9個の角を持つ星型多角形)の形状で特徴を表しています。

一般的には、関連する9つの性格タイプとして理解され、教えられています。

この理論は、1950年代に精神教師のオスカー・イチャソによって提唱され、1970年代に彼の弟子である精神科医のクラウディオ・ナランホが改良し、広まったと考えられています。

面白かった点

冒頭のアンケートで自分の性格のタイプを知れるのは非常に面白かったです。

ちなみに私のタイプは「4」番でした。

タイプを知った後はタイプ毎の解説が書かれています。

陥りやすい悪い傾向や。特徴が発揮されるとこのように活躍できる、など、自分に当てはめると思い当たるフシがかなりあり、なるほどとなりました。

また、初めのタイプ診断は数字で出すのですが、一番近いのは4ですが、次に数値が高いのは5、など、二番手、三番手の性格のタイプもわかるので他のタイプの解説を読むことで複合的に判断することができます。

自分の性格が客観的に言語化されているのを知るのはとても面白いと思いました。

残念だった点

今回私が読んだのは基礎編だったのですが、実践編も発売されています。

原著は英語で、一冊にまとめられているのですが、日本語版は基礎編と実践編で二冊に分けられているということです。

基礎編でエニアグラムのすごさを知った私としては当然、実践編も読みたくなるわけで、「一冊にまとめて欲しい!」という気持ちになりました。

まとめ

本書は自己分析の本としてとても説得力があり、勉強になりました。

タイプ毎の目指す姿なども書かれていて、発展編も読みたくなりました。

就職活動や転職活動にも役立ちそうだと思いました。

自分を知りたい方にオススメです!

エニアグラム―あなたを知る9つのタイプ 基礎編 (海外シリーズ)

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関東大震災の朝鮮人虐殺事件にまつわる本のリスト

関東大震災の際に起きた朝鮮人虐殺事件についてリサーチをしています。

資料となる本について、個人的に気なるもの、かつ、現在Amazonで購入しやすいものをリストとしてまとめてみました。(中国人虐殺事件についての本も含む。)

順番は発行された年の順です。Kindle版があるものはそちらのリンクになっています。

購入して読んだものと、読んでいないものがあります。

関東大震災 (新幹社選書)(1975年 ※新装版2020年)

姜 徳相(原著, 著)

関東大震災の禍根―茨城・千葉の朝鮮人虐殺事件 (1980年)

桜井 優子(著), 五島 智子(著)

関東大震災朝鮮人虐殺―写真報告(1981年)

ペ 昭(写真)

関東大震災と朝鮮人虐殺―80年後の徹底検証(2002年)

山岸 秀(著)

関東大震災時の朝鮮人虐殺―その国家責任と民衆責任(2003年)

山田 昭次(著)

関東大震災・虐殺の記憶 (青丘文化叢書)(2003年)

姜 徳相(著, 原著)

Amazonの解説によると、上でご紹介している、中央公論社1975年刊「関東大震災」の改題新版とのことです。

関東大震災 (文春文庫)(2004年)

吉村 昭(著)

震災 戒厳令 虐殺(2008年)

関東大震災85周年シンポジウム実行委員会 (編集)

史料集 関東大震災下の中国人虐殺事件(2008年)

今井 清一(著), 仁木 ふみ子(編集)

関東大震災時の朝鮮人虐殺とその後―虐殺の国家責任と民衆責任(2011年)

山田 昭次(著)

地域に学ぶ関東大震災(2012年)

田中正敬編(著), 専修大学関東大震災史研究会編(著), 小笠原強(その他), 小薗崇明(その他), ノ・ジュウン(その他), 宮川英一(その他), 鈴木孝昌(その他), 稲垣裕章(その他)

習志野収容所周辺での虐殺事件を中心に、千葉で起きた事件をまとめた内容です。

九月、東京の路上で 1923年関東大震災ジェノサイドの残響(2014年)

加藤 直樹(著)

編集者の加藤直樹さんが、東京の虐殺現場を訪れ、その場所で起きた事件を写真とともに紹介している内容。地図や写真なども豊富なので非常に読みやすかったです。

関東大震災の虐殺事件について学ぶ最初の一冊としてオススメしたい本です。

関東大震災時の朝鮮人迫害―全国各地での流言と朝鮮人虐待(2014年)

山田 昭次(著)

新聞社などメディアの「報道責任」についてフォーカスした内容。

関東大震災と朝鮮人虐殺(2016年)

姜 徳相(著, 原著), 山田 昭次(著), 張 世胤(著, 原著), 徐 鍾珍(著, 原著)

2013年にソウルで開催された日韓の研究者による国際シンポジウムの記録。

証言集 関東大震災の直後 朝鮮人と日本人 (ちくま文庫)(2018年)

西崎 雅夫(編集)

TRICK トリック 「朝鮮人虐殺」をなかったことにしたい人たち(2019年)

加藤直樹(著)

ネット上に蔓延する「虐殺否定」論に対して、反証をまとめた本です。

民衆暴力―一揆・暴動・虐殺の日本近代 (中公新書)(2020年)

藤野 裕子(著)

新政反対一揆、秩父事件、日比谷焼き打ち事件、関東大震災時の朝鮮人虐殺事件、を取り上げ、日本近代の民衆暴力について考察している本。

関東大震災の項目が全てではありませんが、他の事件と通じる要素もあります。

ボリューム的にも読みやすいです。

<普及版>関東大震災朝鮮人虐殺の記録: 東京地区別1100の証言(2020年)

西崎 雅夫(著)

「一般社団法人ほうせんか」の西崎雅夫さんがまとめた本。事件にまつわる証言を、地域の図書館を巡り、自伝・日記・郷土資料などから収集したもので、ものすごいボリュームです。

関東大震災と中国人虐殺事件(2020年)

今井 清一(著)

中国人虐殺事件についての本。

関東大震災「虐殺否定」の真相 ──ハーバード大学教授の論拠を検証する (ちくま新書)(2021年)

渡辺 延志(著)

ハーバード大学教授による「虐殺否定」の論文について検証する内容。

増補新版 風よ鳳仙花の歌をはこべ(2021年)

ほうせんか(著)

1992年に刊行された内容を増補新版として復刊したもの。

墨田区を中心とした証言や、八広の追悼碑建立に至るまでのエピソードをまとめた内容。

関東大震災 描かれた朝鮮人虐殺を読み解く(2022年)

新井勝紘(著)

関東大震災を体験した画家たちの絵を収録した内容。

ひとまずは以上です。

また、気になった本があれば追記していきたいと思います。

イベント感想:「オンラインハラスメント、このままでいいの? インターネット上の人権を考え直そう」『シモーヌ』VOL.6刊行記念&参院選直前前緊急イベント

雑誌『シモーヌ』VOL.6刊行記念のこちらのオンラインイベントを視聴しました。非常に興味深い内容で、面白かったです。

「オンラインハラスメント、このままでいいの? インターネット上の人権を考え直そう」『シモーヌ』VOL.6刊行記念&参院選直前前緊急イベント

「オンラインハラスメント、このままでいいの? インターネット上の人権を考え直そう」『シモーヌ』VOL.6刊行記念&参院選直前前緊急イベント:イベントバナー

フェミニストでアクティビストの石川優実さんによるパートでは、ご自身が受けたオンラインハラスメントを実際のツイートなどを紹介しながら解説されていました。石川さんに対してなげかけられてきた言葉はかなりひどく、衝撃的な内容でした。

オンラインの被害は、実態が掴みづらいので、外から見ていると一見大したことないように見えますが、被害を受けている方に取っては、繰り返し、終わり無く(ブロックしてもアカウントを新しく作成して加害をしてくる)続くことで傷が深くなっていくということに、恐ろしさを感じました。

Instagramは電話番号に紐付けて、アカウントが新しくなっても引き続きブロックしてくれるそうなのですが、そういった機能は無く、オンラインハラスメントの加害を野放しにしているTwitterやAmazonのレビューなどは、サービスを提供している企業側の責任も大きいと感じます。

嘘であっても拡散していくなかで信じる人が増えていく、というのは、現在私が研究している関東大震災の朝鮮人虐殺事件にも通じる現象だと思いました。

時代やテクノロジーが進化しても、100年前と同じ様な事が起こるという現実に頭が痛みます。

宮下萌さんのパートでは、弁護士をされている観点から、オンラインハラスメントの法整備などについて専門的なお話を聴くことができました。こちらも非常に興味深い内容でした。

前半の石川さんのパートを聴いて、オンラインハラスメントに対して、個人でも、法律でも対処出来るのだろうか、、、と感じていたのですが、宮下さんのように、法律の専門家の方が法整備を目指す動きをされているという事をしって、頼もしくも感じました。

現状では、ヘイトスピーチをメインに対応する法整備を目指されているということで、こちらも関東大震災の事件と非常に強い因果関係を感じました。

ヘテロセクシャルでマジョリティの男性よりも、女性や在日外国人、障がい者やアイヌの方など、マイノリティで弱い立場の人が差別を受けることが多く、差別される可能性は万人にあるが、その機会自体は不平等である、という事も改めて知り、ショックを受けました。

選挙を前にしてのイベントだったので、最後に宮下さんがおっしゃられた

「微力であっても無力では無い」

という言葉が私にも非常に素敵な言葉に感じて、印象に残りました。

関連書籍

シモーヌ(Les Simones)VOL.6

今回のイベントの主催、フェミニズム雑誌『シモーヌ』です。こちらは購入して読んだ上でイベントに臨みました。

エトセトラ VOL.4

石川優実さんが編集している号とのこと。石川さんの本でこちらは未読だったので購入。

テクノロジーと差別: ネットヘイトから「AIによる差別」まで

宮下萌さんが編集をされている本。こちらにも石川さんが寄稿されているとのことで、こちらも購入。

こちらも関東大震災朝鮮人虐殺事件に通じるテーマなので読んでみたいと感じました。

Header: MarieXMartinによるPixabayからの画像

最近読んだジェンダー本/ジェンダー表現ガイドブック、僕の狂ったフェミ彼女、82年生まれ、キム・ジヨン

最近読んだジェンダーやフェミニズムにまつわる本をご紹介します。

韓国の小説が面白くてハマりそうです。

失敗しないためのジェンダー表現ガイドブック

失敗しないためのジェンダー表現ガイドブック

よく観ているAbemaPrimeニュースで特集されていて気になったので購入しました。

新聞社に勤める方々がまとめた大手メディアによるジェンダー表現の注意点と良くない事例集。

ネットニュースなどでPVを稼ぐためにつけられる見出しを、傾向別に分類・分析していて、その細かさにさすが新聞社の方が書いているだけあるな、と感じました。

読み応えがあります。

僕の狂ったフェミ彼女

僕の狂ったフェミ彼女

最近話題になっている韓国の小説。タイトルと内容を簡単に説明すると、男性視点の物語で、彼女がフェミニストになったストーリーです。

文体が軽いのでライトノベルの様にサクサク読めますが、内容はかなりシリアスです。

韓国では実写ドラマ化の話も進んでいる本作品。Netflixでドラマ配信されたら是非観たいです!!!

82年生まれ、キム・ジヨン

韓国でベストセラーとなり、日本でも大ヒットしているフェミニズム小説。

女性が社会で働くというのはこれほど様々な壁があるのか、と、自分の知識の無さを実感させられる内容。

女性が主人公の話ですが、第三者視点で描かれており、韓国の歴史や制度の話も丁寧に織り込んでいるのでドキュメンタリー性も高いです。

韓国では本書を読んだ男性が衝撃を受けて、同じ男性に勧める事例も多いとか。非常気持ちがわかります。

働く男性にも特に読んで欲しい1冊!


こういったフェミニズムやジェンダーの本を読む度に、自分が今まで努力して評価されてきた、と思っていたことの多くが、男性優位社会で自分が男性である、という努力以外の部分が大きいのではないかと、認識が変化してきました。