Amazon Primeビデオでアニメ『無限の住人 -IMMORTAL-』を改めて観ました。
感想をご紹介します。

注意点
本作は成人向けに作られており、かなり過激なエロ・グロ表現が含まれます。
お子様や、そういった表現が苦手な方は絶対に視聴しないでください。
『無限の住人』は原作漫画を全巻読んでいる大好きな作品です。
Amazon Prime独占配信の本アニメ版は2019年に全24話で配信され、当時一気に観ましたが、「どんなアニメだったっけ?」と思って改めて観始めたら止まらなくなりました。
『無限の住人』のあらすじ
浅野道場の娘・凛は、両親と平穏に暮らしていたところ、逸刀流という剣客集団に襲撃され、両親を惨殺されてしまいます。
凛は両親の無念を晴らすため、逸刀流の党首・天津影久への復讐を決意。
復讐のために雇った用心棒が、本作の主人公・万次です。
万次は剣の腕はもちろん、血仙蟲(けっせんちゅう)という寄生虫を体内に宿し、不死身の肉体を持っています。
凛と万次による、壮絶な復讐劇が描かれる物語です。

見どころ
奇妙な武器を使う剣客バトル
通常の日本刀だけでなく、鎖鎌や三節棍、トンファーなど多彩な武器が登場。
圧倒的な画力で描かれるバトルシーンは息を呑む迫力です。

過激なスプラッター描写
万次は首を落とされない限り死なず、腕などを斬られても再生します。
不死身だからこそストッパーがなく、思い切った流血・肉飛沫表現が続出します。
絡み合う組織間の陰謀
前半は「逸刀流 VS 凛&万次」というシンプルな構図ですが、物語が進むと
- 死罪人を集めた「無骸流(むがいりゅう)」
- 逸刀流との合併を目指す「心形唐流(しんぎょうとうりゅう)」
- 幕府直属「六鬼団(ろっきだん)」
など、複数の組織が三つ巴・四つ巴で対立・協力を繰り返し、ミステリーのような先の読めない展開に引き込まれます。

沙村広明先生の圧倒的画力
原作では一コマ一コマがまるで日本画のように緻密で美しく、切り合いのシーンには絵の巧みさが光ります。
キャラクターの息遣いや血の質感まで感じられる描写に見惚れます。
アニメ『無限の住人 -IMMORTAL-』について
2019年制作・Amazon Primeビデオ限定配信。
2008年にも一度アニメ化されていますが、本作は「完全版」を謳い、原作全30巻の内容を第1話から最終話まで余すところなく描いています。
感想
良かった点
- 原作ストーリーが完結まで描かれている
一般受けしにくい過激描写も多い本作を、最後までアニメ化してくれたことに感謝。
特に「不死解明実験編」は、漫画では間延びした印象がありましたが、アニメではテンポよく進行。無駄のない展開が楽しめます。 - 声優陣の演技力
万次役・津田健次郎さん、凛役・佐倉綾音さんともにキャラクターにぴったりでした。
感情の込め方や間の取り方が絶妙で、アニメを観た後に原作漫画を読むと二人の声が自然に脳内再生されます。 - 剣客バトルの臨場感
作画全体のクオリティは近年の有名な作品ほどではないものの、要所要所で力を入れた戦闘シーンは見応え十分。
万次、凶、槇絵、尸良、偽一といった個性豊かな剣客たちのバトルが画面いっぱいに炸裂します。 - 静と動の緩急が効いた演出
三味線の音色や抑えた声のトーンで「静」を際立たせ、動が来たときの衝撃が一層強く感じられます。
他作品にはない独特の落ち着いた空気感が魅力です。
残念な点
- ダイジェスト感の強さ
原作30巻分を24話に収める都合上、エピソードやキャラクターが大幅にカット。
時間経過が急で、「ここはもう少し丁寧に描いてほしかった…」と感じる場面もあります。 - 作画クオリティは並
「鬼滅の刃」「呪術廻戦」など映画並の高クオリティ作品が多い今、決して引けを取らないとは言い難い。
原作の緻密な絵と比べると物足りなさを感じるかもしれません。
まとめ
本アニメを観て、改めて原作漫画を読み返したくなりました。
原作の重要シーンをしっかりアニメ化しているので、ファンにはぜひおすすめです。
ただし、未読の方にはカットが多く内容把握が難しい部分もあるため、アニメ→原作の順で楽しむのがベストかもしれません。
おすすめ度
7.8点(10点満点中)
原作と合わせてお楽しみください!
