Acrobatで大判PDFを分割印刷をする際、「画像として印刷」にチェックが入っていると「ポスター」機能が使えない

Illustratorで作成した大判のポスターデータを、家庭用のA3プリンターで分割プリントアウトをする際に、Acrobatの設定で注意すべき点がわかりました。

例えばB2サイズのポスターデータを作成、印刷用にトンボをつけてPDFに書き出しをします。

A3対応のインクジェットプリンターで、A3用紙4枚に分割してプリントアウトをする場合、Acrobatのプリントウィンドウにある「ポスター」の機能を使用します。

通常、分割印刷する場合は「ポスター」にチェックを入れて設定する

その際、「画像として印刷」にチェックが入っていると、「ポスター」のボタンがクリックできないことがわかりました。

「詳細設定」より「画像として印刷」にチェックが入っている場合
「ポスター」が選択できない!

Acrobatで「ポスター」印刷機能を使う際は「画像として印刷」のチェックはオフにしておきましょう。

InDesignでリンク配置された画像の解像度を変更すると、トリミングが崩れてしまう場合の原因と解決法

InDesignにリンク配置している画像の解像度を変更すると、トリミングが変わってしまう現象が起き、困っていたのですが、原因と解決法がわかりました。

症状

InDesignでデータを作成。
配置画像の解像度を入稿前に解像度を変更します。
主に、大きすぎる解像度を小さくするのですが、通常であれば、解像度を変えてもInDesignに配置した画像のトリミングは変わりません。
しかし、時折、リンク画像の解像度を変えて上書き保存をした際、InDesignでのトリミングが大きく変わってしまう現象が起こります。
解像度変更は基本的に入稿の前に行うので、そこでトリミングが変わる現象が起こるのはかなり危険です。
原因がずっと分からなかったのですが、ようやく判明しました。

原因

原因は、InDesignで画像を配置するフレームに対して、「自動調整」にチェックが入っている、ということでした。
「自動調整」とは、画像を配置したフレームを拡大・縮小、さらにフレームの縦横比を変えても、中にリンク配置している画像を自動でサイズ調整をしてくれる、という機能です。
便利なのでたまに使っています。

ここにチェックが入っているとPhotoshopで画像の解像度を変えた際に、InDesignでのトリミングが変更されてしまうことがわかりました。

InDesignでこのようなレイアウトを用意します。画像はリンク配置。左右とも、同じ画像ファイルをリンクしています
右の画像はフレームを選択して「自動調整」にチェックを入れています
Photoshopで解像度を変更して、上書き保存
自動調整にチェックを入れている右側だけ消えてしまいました!

解決法

Photoshopで画像の解像度を変える際には、InDesignで画像フレームの「自動調整」チェックを外しておくことが必要なようです。

同様の症状が起きて困っている方は参考にしていただけたら嬉しいです。

バージョン:InDesign 2022

Image: AlexaによるPixabayからの画像

Illustrator「シェイプ形成」と「パスファインダー」、分割した際の精度に違いがある

Illustratorで重なった図形を手前の図形で切り抜く時などに使用している「シェイプ形成」ツールと「パスファインダー」ツール。

同じ使い方ができる別のツールという認識で使用していたのですが、精度に差が出るケースがある事が分かりました。

その違いを作例と共にご紹介します。

基本図形

作例

円を、幅を変えて重ねた図形です。

手前にある楕円で、奥にある正円を切り抜きます。

左の紺×青の方を「シェイプ形成」ツールを使用、右の黄緑×黄の方を「パスファインダー」ツールを使用します。

シェイプ形成ツール。解説をよく見ると「単純なシェイプの…」と書かれています。複雑な場合はNGなのか
「パスファインダー」全面オブジェクトで型抜き、を使います

切り抜き

それぞれの機能で切り抜きました。

三日月型の様な形が残ります。

すでに結果に違いが出ているのですが、見づらいので拡大します。

拡大

さらに拡大します。

この様に、シェイプ形成ツールを使用した方は、中央にスペースが空いてしまっています。

パスファインダーを使用した方は、中央の接点がしっかりとくっついています。

もちろん、正しいのはパスファインダーを使用したくっついている方です。

まとめ

このように、一見同じ事ができるツールにも思える「シェイプ形成」ツールと「パスファインダー」ツールですが、ものすごい細い線やオブジェクトなど、精度が求められる点においては「パスファインダー」ツールのほうが正確に作業ができそうです。

ツールの説明にも書いてありましたが、「シェイプ形成」ツールは単純な図形や、そこまで精度が求められない時に使用するのが良さそうです。

私も、場面によって使い分けようと思います。

データ作成環境:Illustrator 2022

4ステップで超簡単!Illustratorで円を指定した角度で切り抜く方法

Illustratorで、円を中心から任意の角度で切り抜く方法をご紹介します。

今回は、円をパックマンのマークのように60°で切り抜きたいと思います。

完成見本。円を中心から60°で切り抜く

1. 円を描く

楕円形ツールを使って正円を描きます。

楕円形ツールで正円を描く。今回は130mm×130mmで作成

2.円を選択し、プロパティの詳細オプションを表示

円を選択したうえで、プロパティパネルから詳細オプションを表示させる。

プロパティパネルの「…」ボタンを押して詳細オプションを表示させる

3.「扇形の開始角度」に60°を入力

「扇形の開始角度」に60°を入力

すると、円が扇形に切り抜かれます。

円が指定した角度で扇形に切り抜かれる

4.「楕円形の角度」で角度を調整して完成

「楕円形の角度」に330°を入力
切り抜いた形が水平になるように調整して、完成。

以上です。

この円のプロパティに、扇形の機能がついていることは最近知りました。

とても簡単に円を指定した角度で切り抜けるので、ぜひ試してみてください。

動画にもしてみました

Illustratorで、プロパティの変形パネルに数値入力が出来ない(テンキーが反応しない)場合の対処方法

Illustratorの授業の講師をしていた際に学生さんの作業中に起こった現象。

症状

プロパティパネルの「変形」の欄に、テンキーで数値入力しようとしても、数字が入力できない、という現象が何度か起きました。

テンキーの数字を押しても何も入力されないのです。

プロパティパネル

消費メモリが原因かと思い、Illustratorを再起動しても解消されません。

対処法

もしや、と思い、プロパティパネルではなく、ウィンドウから「変形」のパネルを表示させたところ、こちらにはテンキーで入力することが可能でした。

以前の記事でご紹介した、等間隔に整列で数値が入力出来ない時の対処法と同様ですね。

Illustratorで「等間隔に分布」のウィンドウに単位が表示されなくなる場合の対処法

ただのエラーだと思うのでAdobeさんには対処していただきたいです、、、、。