Dumb Ways to Die/「間抜けな死に方」をアニメにしたメルボルン鉄道の広告キャンペーンがとても面白い!

広告デザインについて調べていたところ、有名な広告として「Dumb Ways to Die」というメルボルン地下鉄の広告がしばしば登場しました。非常に面白いキャンペーンだったので備忘録としてまとめておきます。

“Dumb Ways to Die”は、2012年にオーストラリアで生まれた公共サービスの広告キャンペーンです。

このキャンペーンは、広告代理店マッキャン・メルボルンがメルボルン地下鉄(メトロ・トレインズ・メルボルン)のために制作したもので、電車周辺での無謀な行動の危険性を警告し、鉄道の安全を促進することを目的としています。

キャンペーンでは、グリズリーベアを棒で突く、宇宙でヘルメットを脱ぐ、インターネットで両方の腎臓を売るなど、さまざまな奇妙で危険な行為をユーモラスに表現した歌詞のキャッチーな楽曲を使用しています。

この曲には、アニメのキャラクターがこれらの活動を行い、結果的に死んでしまうというミュージック・ビデオが付属しています。

Dumb Ways to Die

この広告キャンペーンはバイラルな成功を収め、YouTubeやソーシャルメディアで数百万回再生され、その創造性と鉄道の安全に関する意識を高める効果が認められ、数多くの賞を受賞しました。

2012年11月、メトロ・トレインズ・メルボルンが開設した鉄道安全キャンペーンサイト(英語)を通じてYouTube公開された。2022年7月時点での視聴回数は2.4億回。

アニメーションを通じて鉄道事故の防止を訴えるもので、このキャンペーンにより、メトロ・トレインズ・メルボルンでの死亡事故は前年比で21%減少した[1]

2013年のカンヌ国際広告祭で5部門グランプリ、金賞18個、銀賞3個、銅賞2個の計28部門という最多の受賞を達成した。

https://ja.wikipedia.org/wiki/Dumb_Ways_to_Die

また、モバイルゲームやインタラクティブなウェブサイトも公開され、ユーザーは鉄道の安全について学んだり、自分の「間抜けな死に方」シナリオを共有したりすることができました。

Dumb Ways to Die
Dumb Ways to Die
開発元:Metro Trains Melbourne Pty Ltd
無料
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このキャンペーンはその後、さまざまな言語に翻案・翻訳され、世界中のさまざまな交通機関で、鉄道やバスなどの交通機関周辺の安全を促進するために使用されています。

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タイポグラフィを学ぶ上で知っておきたい、5名の海外デザイナーをご紹介します。

書体デザイナーや、文字を活用することに秀でたグラフィックデザイナーです。

アドリアン・フルティガー/Adrian Frutiger

アドリアン・フルティガーはスイスの書体デザイナーで、20世紀で最も広く使われた書体のいくつかを作ったことで知られています。

彼の最も有名な書体にはUnivers、Frutiger、Avenirがあります。

1950年代に制作されたUniversは、現代タイポグラフィーの古典となったサンセリフ書体です。

Univers

1970年代に作られたFrutigerは、可読性に優れたヒューマニズムのサンセリフ書体です。

Frutiger

1980年代に制作されたAvenirは、クリーンでモダンな印象の幾何学的なサンセリフ書体です。

Avenir

ヘルマン・ツァップ/Hermann Zapf

ヘルマン・ツァップはドイツの書体デザイナーで、20世紀を代表する書体のいくつかを生み出しました。

彼の最も有名な書体には、Palatino、Optima、Zapfinoがあります。

1950年代に作られたPalatinoは、古典的でエレガントな外観を持つセリフ書体です。

Palatino

Optimaは1950年代に作られたサンセリフ書体で、幾何学的な特徴とヒューマニズム的な特徴が融合したユニークな書体です。

Optima

1990年代に作られたZapfinoは、カリグラフィと装飾的な外観を持つスクリプト書体です。

Zapfino

エリック・シュピーカーマン/Erik Spiekermann

エリック・シュピーカーマンは、革新的で影響力のあるデザインで知られるドイツの書体デザイナー、タイポグラファー。代表的な書体として、FF Meta、FF Unit、ITC Officinaなどがあります。

1990年代に制作されたFF Metaは、幾何学的な構成が特徴的なサンセリフ書体です。

FF Meta (引用元)https://www.fontshop.com/families/ff-meta

2000年代に制作されたFF Unitは、クリーンでミニマルな印象のサンセリフ書体です。

FF Unit(引用元)https://www.fontshop.com/families/ff-unit

1990年代に制作されたITC Officinaは、高い可読性と機能性を追求したセリフ書体です。

ITC Officina

ポーラ・シェール/Paula Scher

ポーラ・シェールはアメリカのグラフィックデザイナーで、大胆で表現力豊かなデザインで知られています。

シティバンクのロゴの様に、既存の書体を有効に活用したデザインから、The Public Theater NYCのタイトルのように、オリジナル書体にも見えるデザインまで、非常に多彩な表現が特徴的です。

Citibank Identity – Fonts In Use
https://fontsinuse.com/uses/5238/citibank-identity

マシュー・カーター/Matthew Carter

マシュー・カーターはイギリスの書体デザイナーで、デジタル時代に最も広く使われている書体のいくつかを制作しています。

彼の最も有名な書体は、Verdana、Georgia、Tahomaなどです。

Verdanaは1990年代に作られたサンセリフ書体で、コンピュータ画面での可読性が高いように設計されています。

Verdana

Georgiaは1990年代に作られたセリフ体で、クラシックでエレガントな印象の書体です。

Verdana

1990年代に作られたTahomaは、小さなサイズでも読みやすいようにデザインされたサンセリフ書体です。

Tahoma

まとめ

このようにまとめて見ると、書体やグラフィックデザインにデザイナーの個性が反映されていることがわかり面白いですね。

これからも、気になった文字やデザインがあったら制作したデザイナーが誰なのか?調べてみたいと思います。

Header: stempowによるPixabayからの画像