佐藤究による小説「テスカトリポカ」を読みました。
最高のノワールで、人を選ぶ作品ではありますが、個人的には大好きな作品でした!
アステカの神を信仰するメキシコの麻薬密売人が、日本で恐るべきシノギを手掛ける物語です。
前半はキャラクター紹介のような感じで、シーンが飛んだり、聞き慣れないカタカナだらけのアステカ神話の説明が続くため、少し入りづらい部分もありましたが、後半、悪人たちが集結して日本でビジネスを始めた頃から面白さが加速していき、最後まで止まらずに一気に読んでしまいました。
私はNetflixで「ナルコス」という麻薬密売人のドラマが好きだったので、メキシコの麻薬組織の名前など、本作にも共通する名前が出てきたので「おお!」と思いました。
アステカの神々についても、昔「女神転生」というゲームのシリーズが好きだったので、小説内にゲームで名前を見かけていた神々が多く登場し、興味を持って読むことができました。
こういった壮大な物語は、規模が大きくなるにつれ、最後、きれいに終わるのだろうか?と不安になることがありますが、本作はしっかりと納得できる終わり方でした。
ただ、残酷なシーンの描写は、思わず「うっ」となるくらいハードな描写なので、苦手な方にはつらいかもしれません。
アウトローな物語が好きな方にはぜひオススメしたい傑作です!
満足度
98点/100点満点中
スリリングな展開と完成度の高いストーリーでかなり満足できました!