普段あまり本を読まないのですが、転職や進学など、
人生の大きな転機が近い方に特におススメしたい本をご紹介します。
『私は私のままで生きることにした』
キム・スヒョン 著 吉川南 訳
子育てや介護など、家族関係で悩む方にも良書です。
冒頭に「GOAL」と書かれた項目があって、
『ごく普通の私が、他人を妬むことなく冷たい視線に耐えながら、ありのままの自分として生きていくために。』
とあります。
私はよく見かける「笑顔でいよう!」とか、「健やかにすごそう!」とか、一見ポジティブな言葉たちに、どこかで自分との距離感を感じ、むしろプレッシャーを感じていました。
けれど、この言葉の「耐えながら」の部分にグッときました。
現実味のある応援歌といった感じでしょうか。
自分に嘘をつきながら肯定感を表に出す必要はないんだなぁと、妙に安心できます。
実は私、お恥ずかしながら、これまで韓国の時代背景や文化についてあまり知らなかったのですが、著者のキム・スヒョン氏によれば、韓国と日本の教育環境は似ている部分が多くあるようです。
学歴重視、年功序列、親のいうことは絶対。
全ての家庭が当てはまるわけでないと理解しつつ、自分も自然とこういう環境で育っていて、それがなんとなく当たり前になっていたんだなぁと。
彼女は、自身の体験も元にショートストーリーを展開しているのですが、実際の書籍にピンク色の背景色になったページには有名人の名言が記されていて、ここでさらにドキッとされられます。
これは紙で読む時の特権ですが、その色付きのページを何気なく開いてみるのもいいかもしれません!ちょっとしたおまじないのような、おみくじを引くような、言葉をもらうような感覚で順序に関係なく楽しめる本でもあるかと思います。
もちろん、タイトルから目に留まった箇所から読むのもOK!
各タイトルの中に細分化された項目を流し読みするだけでもOK!
めちゃくちゃ疲れている時でも(むしろそういう時こそ)すっと心に入ってきてくれる本です。
気になった方は、ぜひお手元に置いて、気が向いた時に気になるページをめくって見てください。
記事執筆:SATO