OCHABI『デザインアート思考』書籍発売!ブックデザインを手がけた私が本書の魅力をご紹介します!

以前の記事でもお知らせしましたが、私が講師をつとめる御茶の水美術専門学校の教育機関『OCHABI Institute』より、『デザインアート思考 使い手のニーズとつくり手のウォンツを同時に実現する10のステップ 』という書籍が発売されました!どのような本なのかをご紹介したいと思います。

デザインアート思考 使い手のニーズとつくり手のウォンツを同時に実現する10のステップ

▶【お知らせ】『デザインアート思考:使い手のニーズとつくり手のウォンツを同時に実現する10のステップ』ブックデザインをした本が発売されます! | WATANABEDESIGN.Blog

Why|本書の良いところ

本書の内容を理解し、ビジネスの現場で実践することでチームでのプロジェクトを効率良く進めたり、起業などをする際にどのように考えたら良いか、という手引きになってくれます。

さらに、SDGs(持続可能な開発目標)ESG投資を元に考えることで、短期的では無く長期的な視点で社会に貢献し利益を生むアイデアを考えることができます。

SDGs(持続可能な開発目標)

How|どのように使うか

本書の内容を実践するには、基本的に以下の物があればできます。

PCを使うフレームワークもほんの少しありますが、それもPowerpointなどが入っていれば実践できます。

これまで絵を描いた経験の少ない方には、絵によるコミュニケーションは難しいと感じるかもしれません。しかし、本書には

伝えるための絵は下手でも問題ない

という内容が書かれています。

デザインアート思考を実践するのに、絵の上手い、下手は関係ありません。伝わる絵であれば大丈夫なのです。

もし、それでも少しは絵が上手くなりたいという事であればOCHABI Instituteから先行して出版されている以下の本を読むと、伝えるための絵を上達させることができます。

線一本からはじめる伝わる絵の描き方 ロジカルデッサンの技法

この本はAmazonでベストセラーにもなっています。

Who|著者について

御茶の水美術専門学校(OCHABI Institute)の出版チームにより書かれています。

巻末には、OCHABI Instituteの理事をつとめる、アートディレクター・佐藤可士和さんと、同じく理事で御茶の水美術専門学校の学校長でもある服部元さんの対談が掲載されています。

佐藤可士和さんはOCHABIの予備校出身という縁もあり、学校のロゴデザインも手がけています。

※2021年2月に東京の国立新美術館で佐藤可士和さんの大規模な個展(佐藤可士和展)が開催されており、そこにも佐藤さんがデザインしたOCHABIのロゴが展示されています。また、ミュージアムショップでもこの本が販売されていました。

私との関わり

私は日ごろ、御茶の水美術専門学校で講師としてデザインアート思考を指導しています。

本書では、一緒に教える他の先生がたと共に、本の内容を決める編集会議から参加しました。

さらに、ブックデザイナーとして本文フォーマットデザイン、表紙、カバー、帯、のデザインを担当しています。

What|内容について

御茶の水美術専門学校の産学連携授業で取り入れられている、アイデア発想/課題解決法である『デザインアート思考』についてまとめられた本です。

デザインアート思考とは?

デザインアート思考では、『デザイン』と『アート』を以下の様に定義づけています。

デザイン:ユーザーや社会のニーズ(欠乏)をベースに課題を解決する手法。

アート:クリエイターのウォンツ(欲求)をベースに課題を発見する手法。

デザインアート思考は、市場のニーズとクリエイターのウォンツを両方かなえて社会的な課題を発見・解決する思考法となります。

これは、デザイン思考とアート思考をハイブリッドした最先端の考え方です。

さらに、本の中で詳しく紹介されていますが、現代のビジネスで重要とされているSDGs(持続可能な開発目標)ESG投資の概念をプランニングの際の重要な判断基準としています。

御茶の水美術専門学校では、高校を卒業した10代の学生から夜間の社会人コースの方までがこのデザインアート思考を学ぶことで、新しい時代の持続可能性の高いクリエイター・プランナーを目指しています。

最先端の理論なので言葉だけだと難しい箇所もあるかもしれませんが、そこは、ビジュアルコミュニケーションを重視するOCHABIの本。

親しみやすいイラストがたっぷり入っていて、内容の理解を助けてくれます。イラストを追うだけでも楽しく読むことができます。

When|発売日

2021年2月3日に発売されました。

Where|どこで買えるか

ビジネス書などに強い翔泳社さんから出版されました。

Amazonや楽天などのネット書店の他、一般書店の店頭でも購入する事が出来ます。

電子書籍版もあります。

まとめ

本書は単なる手法をまとめたメソッド本ではなく、これからの社会をより良く活きるための指南書にもなる本です。

新しい発想をしたい方、チームでのビジネスをより効率よく進めたい方、自分を変えたい方、など、多くの人に読んでいただきたい、超オススメの一冊です!!

デザインアート思考 使い手のニーズとつくり手のウォンツを同時に実現する10のステップ

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国立新美術館の「佐藤可士和展」へ!ユニクロやセブンイレブンなど多彩な仕事を一同に展示!

六本木の国立新美術館で開催されている「佐藤可士和展」を観に行きました。

ユニクロやセブンイレブンのPB商品パッケージなど、誰もが知っているブランドのデザイン・ブランディングを手がけるアートディレクター、佐藤可士和さんの大規模な個展です。

会場内、撮影可能な場所がありましたので写真で展覧会の雰囲気をご紹介します。

チケットについて

ネットで事前予約チケットを販売しているので、以下のURLから予約をしてから行くのがオススメです。

https://kashiwasato2020.com/ticket/

展示風景

ボトルに入ったUT(ユニクロTシャツ)。懐かしい!

こちらも懐かしい、Hi-STANDARDのアルバム『ANGRY FIST』!これも可士和さんのデザインだったとは!

可士和さんが手がけたロゴマークが、巨大なオブジェになって展示されています。迫力がある!

Rの中で映像が動きます。

LDHのロゴも!
こちらも懐かしい雑誌『広告批評』のデザインも一時期手がけていたようです
子供のころの作品も展示されています。この頃からすでにデザインセンスの片鱗が

セブンイレブンのPBブランド、セブンプレミアムの商品パッケージが、壁一面に貼られていました。多くの人が触れるデザインなのでかなり色々な制約があると思いますが、その中でもより良いデザインを追求していて、すごいと感じます。

新しい商品が次々と登場するコンビニのパッケージ。詳細な指定紙も展示されていました。これは貴重な資料!

「ふじようちえん」リニューアルのお仕事。過程が書かれていて勉強になります。
お土産ゾーンで販売されていたUT。現在は雑誌のようなパッケージなのですね。
ユニクロ原宿店の内装をそのまま持ってきたかのようなディスプレイ

他にも、ポスターなどのグラフィック作品や店舗の空間ディレクションなど多彩なお仕事が展示されていました。展示の趣向も凝らされておりボリュームも含めてとても満足できる内容になっていました。

様々なお仕事をされている佐藤可士和さんですが、個人的には、ロゴマークや、セブンイレブンのお仕事が、多くの人が目にする日常のデザインをより良く変えているという点でとても興味深かったです。ブランディングにも深く関わってくる部分なので、クライアントとの間に相当な信頼関係が無いと成し遂げられない事だと思います。

デザインに興味がある方だけでなく、ビジネスをする全ての方に観ていただきたい展示だと思いました。

『デザインアート思考』の本もありました!

関連書籍

佐藤可士和の超整理術

デザインアート思考 使い手のニーズとつくり手のウォンツを同時に実現する10のステップ

【お知らせ】『デザインアート思考:使い手のニーズとつくり手のウォンツを同時に実現する10のステップ』ブックデザインをした本が発売されます!

2021年2月3日発売!


『デザインアート思考  使い手のニーズとつくり手のウォンツを同時に実現する10のステップ』(翔泳社)

私が講師をしている御茶の水美術専門学校(OCHABI)の核となるメソッド『デザインアート思考』をまとめた一冊が発売されます。
本書は、私も実際に授業で指導している内容ということもあり、編集会議から参加しブックデザインも担当させていただきました。
単なるアイデア発想法にとどまらず、変動するこれからの時代にクリエイターがより良く生きていくため、Vision(目的)をいだくことの大切さについて語られています。

多くの人に読んでいただきたい一冊です!

デザインアート思考 使い手のニーズとつくり手のウォンツを同時に実現する10のステップ


謎の印刷用紙『ドゥバンセマット』

『ドゥバンセマット』

このマット紙の名前をご存じの方はおられますでしょうか?

最近、初めて名前を聞いた印刷用紙で、ネットで検索しても出てきませんでした。

人づてに聞くと、三菱製紙の既存用紙のOEM版ということ。

ご存じの方がいたらコメントなどで教えていただけたらうれしいです。

2021.02.05追記

Twitterに商標速報botというアカウントがあり、そこに以下の様な記載がありました。

2018年11月26日に三菱製紙が紙類の商標として出願しているみたいですね。

やはり、紙の特徴が気になります。

私が紙を買う時によく使うオンラインショップ

個人制作している写真集の印刷用紙を買うため、『個人向けに紙を1枚から販売しているネットショップ』で用紙を注文しました。私がよく使う2つのショップ『PAPER MALL(ペーパーモール)』『紙名手配(しめいてはい)』について簡単にご紹介します。

PAPER MALL

1枚から紙を買えるネット通販 紙販売のPapermall(ペーパーモール)
https://www.kpps.jp/papermall/

b7トラネクストやb7バルキーなど、本文用紙を扱っています。

全紙での販売になるのでA3やA4に断裁してもらう場合、一銘柄(厚さ)あたり900円近くの加工料がかかります。

地域にもよると思いますが(私は東京住まい)注文から配送までは1日程度でかなり早い印象です。

紙名手配

紙名手配 | ホーム
https://www.shimeitehai.co.jp/

こちらはファインペーパーを多く取りそろえています。

今回はOKカイゼルを購入しました。

断裁料も込みの値段になっています。

いつも使うのは上記の2店ですが、他にも良さそうなショップが見つかったらご紹介したいと思います。