グラフィックデザイナーが選んだ!Buffaloの外付けHDD「HD-EDS4U3-BE」と私のデータ保存術

外付けハードディスクを買い替えました。フリーランスのデザイナーとして、今回購入した外付けHDDと私のデータ保存スタイルをご紹介します。


今回購入した外付けHDD

バッファロー HD-EDS4U3-BE 外付けHDD 4TB

Amazonより引用

私のデータ保存スタイル

私の使い方では、外付けHDDの4TBのうち 3TBをデータ保存用、残りの 1TBをMacのTime Machineバックアップ に割り当てています。
具体的には以下のような形でデータを管理しています。

進行中の案件のデータ

  • 保存場所: Mac本体のMacintosh HDに保存
  • バックアップ: クラウド(私の場合はMicrosoft OneDrive)と同期
  • 追加バックアップ: Time Machineを利用

進行中の案件データは、これにより 3重のバックアップ を確保しています。

完了した案件のデータ

  • 保存場所: 仕事完了後、外付けHDDにまとめて保存
  • 運用方法: データが増えたり、一定期間(2〜4年)が経過したタイミングで、新しい外付けHDDに交換。その際、古いHDDのデータは削除せず、HDDごと保管しています。

以前は、さらにモバイル型HDDを接続して保存データのバックアップを取っていましたが、手間がかかるため現在は省略しています。
本当は完了した案件データも 2重、3重でバックアップ した方が安心ですが、そこまでは手が回っていない状況です……。


現在の状況

今回購入したバッファローの外付けHDDは、問題なく動作しており、ひとまず安心しています。
今後も定期的にバックアップ方法を見直していきたいと思います。

バッファロー HD-EDS4U3-BE 外付けHDD 4TB

Amazonより引用

【デザイン】編集可能なIllustratorデータを渡すメリットとデメリットを徹底解説【元データ】

デザインの仕事をしていると、極まれにクライアントから「編集可能なIllustratorデータをください」と言われることがあります。

いわゆる、アウトライン化をしていないIllustratorデータで、クライアント側で再編集ができる状態のデータを指します。(業務によってはInDesignやPhotoshopデータの場合もあるでしょう。)

この様に言われたときは、慎重に考える必要があります。編集可能なデータを渡すことにはメリットもデメリットもあるため、それを理解してから対応しましょう。


考えるべきポイント

1.契約内容の確認

まず、契約内容をチェックしましょう。

編集可能なデータを渡す取り決めがない場合は、「データ譲渡料」などのように、追加料金をお願いすることもできます。

2.データの使われ方を考える

クライアントがデータをどう使うかを確認しましょう。例えば、他の用途に使われたり、改変されたりする可能性があります。

デザイナーが制作したデザインの意図が崩れるリスクもあるため、注意が必要です。

3.目的を聞く

クライアントがデータを求める理由を聞くことが大切です。
たとえば、「テキストだけ修正したい」「サイズを変更したい」などの理由があります。

必要に応じて、別の形式(例:PDFでテキスト編集可能なもの)を提案するのも良い方法です。


メリット

クライアント側のメリット

1.柔軟に使える

社内で簡単な修正ができるため、時間やコストを節約できます。

2.長く使える

他のプロジェクトにも応用できる可能性があります。

デザイナー側のメリット

1.信頼関係を築ける

クライアントに対して誠実に対応することで、関係や印象が良くなります。

2.価格を上げられる

編集可能なデータは、通常の納品にプラスした特別なオプションサービスとして提供することができます。これにより、追加料金を設定して提案することも可能です。


デメリット

クライアント側のデメリット

1.品質が下がる可能性

専門知識がない状態で編集すると、デザインのバランスが崩れることがあります。

2.トラブルが起きやすい

フォントや画像が正しく表示されないなどの問題が起きることがあります。

デザイナー側のデメリット

1.デザインが無断で使われる可能性

他のプロジェクトや第三者(他のデザイナーやデザイン会社など)に流用されるリスクがあります。

2.責任問題が発生する可能性

クライアントが改変したデザインで問題が起きた場合、デザイナーに責任があると思われることもあります。

3.手間がかかる

クライアントに渡すためにデータを整理したり、準備するのに時間が必要になる場合があります。


対応のコツ

1.クライアントの目的を聞く

なぜ編集可能なデータが必要なのかを具体的に確認しましょう。その目的に合った別の方法を提案するのも手です。

2.条件をはっきりさせる

編集可能なデータを渡す場合は、「第三者に渡さない」「再利用しない」などのルールを決めておくと安心です。

また、追加料金が必要な場合はその理由を説明しましょう。

3.別の形式を提案する

必要なら、PDF形式やアウトライン化したデータを渡して代用することもできます。

4.注意点を伝える

データを渡す際には、フォントやリンク画像の扱い方などをクライアントに説明しておきましょう。

5.リスクを減らす工夫をする

データの一部を簡略化したり、デザイナーの名前をデータ内に記載したりすることで、リスクを減らせます。


デザインデータにはデザイナーのノウハウが詰まっています。

大切なデータを渡す際は、今回の記事を参考にクライアントへの対応方法を考え、その後に起こり得ることまで想像していただければ幸いです。

関連書籍

著作権トラブル解決のバイブル! クリエイターのための権利の本 改訂版

Adobe Illustrator 印刷入稿前に確認したいデータのチェック項目

Adobe Illustratorの「.ai」形式でデータを印刷入稿する際に、確認しておいた方が良いチェック項目をご紹介します。

「パッケージ」や「フォントのアウトライン化」をする前の段階でデータをどのように整えておくか、という観点で書いています。

Contents

  1. ドキュメントのカラーモードがCMYKになっているか
  2. アートボードやトンボのサイズが、仕上がりサイズ(用紙をトンボでカットした時のサイズ)と同じになっているか
  3. リンクウィンドウで画像の解像度とカラースペースをチェック
  4. 断ち落としになる図版や写真は、塗り足し3mm分まで絵が入っているか
  5. フチ文字など、アピアランス機能を使用している箇所は、アピアランスの分割を行う
  6. アウトライン表示にしてオブジェクトやパスを整理する

1. ドキュメントのカラーモードがCMYKになっているか

ファイル>ドキュメントのカラーモードで確認。

CMYKカラーにチェックがついていればOK。

※RGBカラーになっていると印刷できません。

2. アートボードやトンボのサイズが、仕上がりサイズ(用紙をトンボでカットした時のサイズ)と同じになっているか

アートボードサイズの確認方法

ツールバーにあるアートボードツールをクリック。

上部にあるアプリケーションバーにアートボードサイズが表示されるので、A4(210mm×297mm)やハガキ(100mm×148mm)など、印刷用紙のサイズと合っているか確認します。

トンボの作成方法

1.長方形ツールを選択し、ワンクリック。表示されたウィンドウにA4(210mm×297mm)やハガキ(100mm×148mm)など、仕上がりサイズの数値を入力し、長方形を作成。

長方形ツール
A4(297mm×210mm)やハガキ(148mm×100mm)などの仕上がりサイズを入力

2. 1.で作成した長方形を選択し、効果>トリムマークを作成でトンボを作成します。

3. リンクウィンドウで画像の解像度とカラースペースをチェック

*リンクウィンドウでは、リンク配置された画像も、埋め込み配置された画像も、ドキュメントで使用されている全ての画像情報を見る事ができます。

リンクウィンドウの見方

画像解像度とカラースペース(CMYK/RGB)のチェック

リンクウィンドウの詳細表示から配置されている画像全ての解像度とカラースペースをチェックします。

【画像解像度の目安】

  • 一般的な印刷物(チラシ、DMなど)……350〜400ppi
  • 離れて見るポスターなど……150〜200ppi
  • Webサイトなど……72〜96ppi

4. 断ち落としになる図版や写真は、塗り足し3mm分まで絵が入っているか

× この状態だとトンボでカットした際のズレによって、4辺に紙の白地が見える可能性があります。

裁ち落としにする際は塗り足し分、四辺3mmずつ図版を伸ばしましょう

5. フチ文字など、アピアランス機能を使用している箇所は、アピアランスの分割を行う

フチ文字など、便利なアピアランス機能

入稿前にはアピアランスの分割をおこないます。

【理由】アピアランス機能はIllustratorのバージョンによって動作が違うので、データを他の人に渡す場合は分割しておくのが安全です。

【注意】分割をかけるとアピアランスパネルからの再編集は出来なくなるので、デザインが決定してからおこないましょう。

※また、アピアランスの分割はフォントのアウトライン化をする前におこないましょう。

6. アウトライン表示にしてオブジェクトやパスを整理する

表示>アウトラインでアウトライン表示にし、背面にあって表示されてないオブジェクトを削除する。

また、同じ色の色面はパスファインダー>結合などを使用して一つのオブジェクトにまとめましょう。

このようなオブジェクトを、表示>アウトライン(command+Y)でアウトライン表示にすると…

同じ色面がいくつものオブジェクトに分かれていたり、背面に不要な形や線が見えます。

白い矢印のグループ選択ツールや、ダイレクト選択ツールで背面にある余分な形や線を選択して削除しましょう。

中央にあった円や余分な線を削除しました

同じ色の色面は選択し、パスファインダー>合体などを用いて1つのパーツにまとめます。

パスが整理されました

デザインがある程度決まったら、不要なオブジェクトを消したり余分なパスを整理しておきましょう。

パスが乱れていると後々の修正作業がしづらくなったり、印刷入稿などで他の人にデータを渡す時にトラブルが起こりやすくなります。

まとめ

印刷会社に入稿する前に、できるだけデータを整理しておく方が印刷時に思ってもいない様に出力されることも減るので安心できます。

今回ご紹介した方法を参考にデータをチェックしてみてください。

次回の記事では実際に入稿データの作成手順をご紹介します。こちらも合わせてご覧ください。

Adobe Illustrator 印刷入稿前に確認したいデータのチェック項目
http://watanabedesign511.info/2019/07/18/adobe-illustrator-check/

Eye catch image: WikiImagesによるPixabayからの画像