秋葉原(末広町)にある同人印刷工房「秋葉原製作所」へ、約2年ぶりに行ってきました。
現在制作中のアーティストブックのダミー用プリントアウトが目的でしたが、久々の訪問で気づきや反省点が多かったので、レポートとしてまとめます。
久しぶりの秋葉原製作所、店内の変化に驚き
店内に足を踏み入れると、レイアウトが以前とガラリと変わっていて驚きました。かつて受付があった場所には巨大なプリンターが鎮座しており、創作の現場らしい活気を感じます。
今回は、これまでのオンデマンド機ではなく、少し安価なリコーの複合機を選択しました。
想像を上回る印刷クオリティ
「安い方の機種だし、コンビニコピー程度の質かな」と正直あまり期待していなかったのですが、そこはさすが多くの同人作家さんに支持される秋葉原製作所。
仕上がりを見て驚いたのは、その階調の豊かさと発色の良さです。写真を中心としたアーティストブックのダミーとしては、十分すぎるクオリティでした。
今回の大きな反省点:用紙の選択とコスト
一方で、運用面ではいくつか後悔が残りました。
用紙持参のススメ
今回は用紙を持参しなかったのですが、これがコストアップの要因になりました。
標準の「普通紙56kg(66g/m²)」だと少し薄く、裏写りが気になったため、今回は「上質104g」に変更。しかし、今度は逆にしっかりしすぎてしまい、束(厚み)が出すぎてしまった印象です。
さらに、用紙代が1枚16円加算されるため、「普段自宅で使っているコピー用紙を持参すればよかった……」と痛感しました。
印刷費用の内訳
今回の作業にかかった費用は以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
| 印刷枚数 | 92枚(A3・184面) |
| 技術料 | 1,200円(400円×3セット/30分) |
| 合計(税込) | 11,845円 |
予算は1万円以内を想定していたので、少し足が出てしまいました。
原因は用紙代だけでなく、「PDFデータが重すぎて、印刷開始までに時間がかかったこと」です。その待機時間もスタッフさんの技術料(10分400円)としてカウントされるため、データ作成時の軽量化がいかに重要かを再認識しました。
💡 ヒント
単純な普通紙プリントであれば、アクセア(ACCEA)などのビジネス向けチェーンの方が安く済む可能性もあります。用途に応じて使い分けたいところです。
作業ブースとポイントカードの活用
印刷後は、空いた時間を利用して作業ブースを借りました。
ここで紙を折る作業を行ったのですが、ブースを利用すると印刷技術料(400円分)がサービスされるという嬉しい特典がありました。
また、ここのポイントカードは大量印刷をするとすぐに貯まります。以前貯めていた分と合わせて「満了カード」を2枚使用し、ブース代から1,000円引きに。
最終的には、コストパフォーマンスとして「トントン」くらいまで持っていくことができました。
368ページの糸かがり製本で得た教訓
印刷した全368ページを、16ページ一折で糸かがり製本しました。ここで、ページ数が多い本特有の難しさに直面しました。
以前作った200ページ程度の本(8ページ一折)では気づかなかったのですが、16ページ一折だと「背」と「小口」に大きな高低差が生まれます。
そのため、背固めで挟んだ時にズレやすく、背を垂直に保つのが非常に困難でした。

上の写真の様に、通常だとMDF板で挟んで万力で固定して背固めを行うのですが、今回の場合、強く挟むほど折が前後(小口側)にズレてしまうので(製本糸が細く、緩いこともあるかもしれない)、一旦はそこまで挟まず、そのかわりに寒冷紗で背を固定しようとしています。
それでも前後にずれてくる、、、。
こういった、物理的な難しさを感じるのが本づくりの大変な箇所であり、しかし試行錯誤が面白い箇所でもあります。
【今後の対策案】
ページ数が多い本を仕立てる際は、以下のいずれかの対応が必要だと感じています。
- 紙をさらに薄くする(束を抑える)
- 折丁を8ページ一折にする(高低差を分散させる)
- 糸かがりではなく、天糊製本(無線綴じ)にする
まとめと次回への課題
今回の経験から、次回に向けてのメモを残しておきます。
- 用紙は必ず持参する(コスト削減と質感のコントロール)
- PDFデータは事前に軽量化しておく(技術料の節約)
- 多ページの製本は折りの構成を再考する
「ダミーならいっそ自宅のプリンターを新調して出すべきか?」という悩みも浮上しましたが、やはり現場の機材と環境は刺激になります。
今回のダミーを元に、さらに内容をブラッシュアップしていこうと思います。




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