Web上で使えるデザインツール「Canva」には、日本語対応の明朝体フォントがいくつか揃っています。本記事では、グラフィックデザイナーの視点から、特におすすめの明朝体フォントをご紹介します。
プロのデザイン現場でも使われる高品質なフォントも含まれていますので、ぜひご覧ください。
DNP 秀英初号明朝 Std
大日本印刷(DNP)が開発した伝統ある書体「秀英体」。見出しなどに使用できる初号明朝です。
通常であればモリサワフォントなど有料のサービスに加入しないと使用できませんが、なんとCanvaでは無料で使用できます!
Stdは文字数の仕様で、9,354文字を収録しています。
DNP 秀英明朝 Pr6
こちらも大日本印刷の秀英体、本文などで使用する明朝体のシリーズです。
ウェイト(フォントの太さ)はLight、Medium、Boldの3種類。
Pr6の仕様なので、23,058文字を収録しています。
モトヤ明朝w
モトヤは1950年代から書体の開発を手掛ける老舗の企業です。
モトヤ明朝は「可読性の良さ」と「文字の美しさ」を追求した書体。
モトヤ明朝wは印刷の現場では聞き慣れないフォント名ですが、字体を見るとオーソドックスなモトヤ明朝にかなり近いデザインです。
ウェイトはLight、Regular、SemiBold、Boldの4種類
モトヤ明朝オールド
モトヤ明朝で、ひらがな、カタカナなどが古典的な仮名デザイン(オールドスタイル)になっているフォント。
古めかしさや柔らかさを感じさせるデザインになっています。
ウェイトはRegularとBoldの2種。
筑紫Aオールド明朝
フォントワークスのフラッグシップフォントシリーズ「筑紫書体」において、仮名のデザインがオールドスタイルになっている書体。
非常に優雅で趣があるデザインです。
筑紫アンティークL明朝
筑紫書体の明朝体。金属活字の風情を感じさせる美しい明朝体です。
筑紫明朝(N仕様)
フォントワークスが開発した本格的な長文本文用明朝体。
N仕様とは、“漢字の字形が2004年に改定されたJIS規格に対応している”ことを表します。
ExtraLight、Light、Regular、Medium、SemiBold、Bold、Extra Bold、Blackの8ウェイトもあるので、様々なメディアで使用できそうです。
筑紫B明朝(N仕様)
筑紫明朝の漢字に、筑紫アンティーク明朝《Large Style》の仮名を組み合わせた書体。
斬新さを感じさせるデザインです。
こちらもExtraLight、Light、Regular、Medium、SemiBold、Bold、Extra Bold、Blackの8ウェイト。
筑紫Aオールド明朝(N仕様)
前述の「筑紫Aオールド明朝」、N仕様のものはウェイトが豊富に用意されています。
Light、Regular、Medium、SemiBold、Bold、ExtraBoldの6ウェイト。
まとめ
今回ご紹介したフォントについてですが、印刷の現場では秀英明朝は「モリサワフォンツ」、モトヤや筑紫明朝はフォントワークスの「LETS」という有料のサブスクリプションサービスを契約しないと使用できません。
年間5万円程度の費用がかかりますが、CanvaではWeb上での使用に限られるものの、無料で利用できるのは非常に贅沢ですね。
改めて調べてみて、フォントワークスの書体の充実ぶりに驚きました。
私は普段、モリサワのサブスクリプションは契約していますが、フォントワークスは契約していないため、筑紫明朝を使用する機会はほとんどありません。
せっかくなので、Canvaを通じて試してみたいと思います。
なお、今回ご紹介したフォントは、調査時点での内容に基づいています。
今後、フォントの追加や削除が行われる可能性もありますので、その点はご理解ください。
Header: Foundry CoによるPixabayからの画像