【映画感想】『サンクスギビング』|イーライ・ロス本領発揮のB級ホラー!―感謝祭に潜む殺人鬼の恐怖【ホラー映画】

Amazon Prime Videoでホラー映画『サンクスギビング』を観ました。ここではその感想をご紹介します。

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あらすじ

感謝祭(=サンクスギビング)発祥の地マサチューセッツ州プリマス。一年に一度の祝祭に沸き立つ人々だったが、突如、ダイナーで働く女性が何者かに惨殺される事件が起こる。その後も一人、また一人と消えてゆく住民たち。彼らは皆、感謝祭の食卓に並ぶご馳走に模した残酷なやり方で殺害されていた。….

Amazonより引用

観ようと思ったきっかけ

この映画を観ようと思ったきっかけは、本作の成り立ちにあります。『キル・ビル』などを手掛けたクエンティン・タランティーノと、『マチェーテ』などを手掛けたロバート・ロドリゲスの二人が関わった、映画『グラインドハウス』内で上映されたフェイク映画『感謝祭』の予告編が長編映画化されたという点に魅力を感じました。

監督への期待

さらに、本作の監督は『ホステル』などを手掛けたイーライ・ロスです。タランティーノ、ロドリゲス、ロスという三人の作品が好きな私にとって、「ぜひ観たい!」と思わせる魅力が十分にありました。

映画の見どころ

物語は、アメリカの祝祭である『感謝祭』に殺人鬼が現れるという、ホラーの定番的な設定です。

グロテスクなシーンもかなり多いですが、イーライ・ロス監督ならではの不思議なユーモアも感じられる演出が光っています。

こういったホラー映画の見どころは、どれだけ独特な「死に方」を見せられるかにあると思います。本作でも、普通では思いつかないようなシーンが多数登場し、驚きとともに「うわー!」という感動を覚えました。

惜しかった点

本作の主役ともいえる殺人鬼『ジョン・カーヴァー』ですが、途中までは得体の知れない恐ろしさで物語を盛り上げてくれるものの、中盤以降、ややミスが目立つシーンが増えたため、怖さが減少してしまった点は残念に感じました。

総評と続編への期待

イーライ・ロス監督による10年ぶりの本格ホラー作品として、彼のファンやタランティーノ、ロドリゲスのB級ホラー・スプラッター映画が好きな方には十分に楽しめる出来栄えだと感じました。

下記のインタビューを読むと、なんと続編の制作も決まっているようで、次回作もぜひ観てみたいと思っています。

感謝祭発祥の地マサチューセッツ州・プリマスに残る、不穏な都市伝説とは‥‥
映画『サンクスギビング』 – otocoto | こだわりの映画エンタメサイト
https://otocoto.jp/news/thanksgiving-movie1206/

オススメ度

8.0点(10点満点中)

B級ホラー映画が好きな方には特にオススメです!

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Header: StockSnapによるPixabayからの画像

【読書感想】『おいしくて泣くとき』|二つの物語が交わる、食と運命の温かな奇跡【森沢明夫】

森沢明夫さんによる小説『おいしくて泣くとき』を読みました。

食をテーマにした心温まる物語でしたので、感想をご紹介します。

おいしくて泣くとき

あらすじ

無料で「こども飯」を提供する『大衆食堂かざま』。
店のオーナーの息子・心也は、怪我で大好きなサッカーができなくなり、中学最後の夏休みを前に晴れない気持ちを持て余している。
また心也は、時々こども飯を食べにくる同級生のことを気にしていた。
一人は夕花。クラスから疎外され、義父との折り合いも悪い。もう一人は金髪パーマの不良、石村。
友情と恋心、夏の逃避行。大人たちの深い想い。

Amazonより引用

二本立ての物語

本作は、カフェのマスターと大衆食堂オーナーの息子という、一見全く異なる環境に生きる二人の主人公を軸に、二つの物語が同時進行で展開されます。初めは各々が独立したストーリーとして面白さを放っており、どう絡み合うのかという期待感を自然と抱かせます。

意外な伏線の回収

物語が進む中で、巧妙に散りばめられた伏線がクライマックスで一気に回収され、驚きと納得が同時に押し寄せる構成になっています。この展開は、非常に印象深く、物語全体への没入感を一層高めました。

交差する運命と温かな結末

二つの物語が交差した後の展開は、真実が明らかになると同時に、心温まるエピソードが次々と紡がれ、感動を呼び起こします。各登場人物がそれぞれの立場で成長し、運命が交錯する様子が丁寧に描かれています。

食事がもたらす奇跡

また、作中では「食事」というテーマが重要な役割を果たしており、食を通して人の心や人生が大きく変わる様子が巧みに表現されています。料理が持つ温もりや力強さが、物語全体に深い余韻を与え、読後の余韻を一層豊かなものにしています。

総評

全体を通して、驚きと感動に満ちた本作は、ストーリーテリングの巧妙さと登場人物たちの成長を実感させる作品です。読後、心に残る温かさとともに、食事の持つ不思議な力に改めて思いを馳せるひとときを味わうことができました。

オススメ度

8.8点(10点満点中)

「食」にまつわる心温まる物語を読みたい方やボーイ・ミーツ・ガールの物語が好きな方にオススメです!

おいしくて泣くとき