「産業・教育資料室 きねがわ」(墨田区)で皮革産業ついて学ぶフィールドワークに参加しました!

2023年の2月に百年(ペンニョン)の活動の一環で、墨田区にある「産業・教育資料室 きねがわ」さんが開催するフィールドワークに参加しました。

皮革工場と資料館の見学、レクチャー、そして革小物づくりのワークショップと、盛りだくさんの体験をさせていただきました。

その内容を写真でご紹介します。

皮革工場の見学

資料館の内部です
説明をしていただきながら、フィールドワークスタート!
皮を洗浄するドラムの縮小模型
ドラムの内部
工場の様子。巨大なドラムが見えます
工場の様子
工場の様子
皮を平らにする機械でしょうか
巨大な塩の袋。迫力がすごいです!
積み重ねられた豚の皮
毛の部分もしっかり使われるそうです

資料室

皮の作業で使われる様々な道具
パネルも展示されています
きねがわエリアの工場で作られている様々な商品。私達の生活に身近なものばかりですね!
加工された皮製品。舞台衣装などにも使われているそうです

皮のアクセサリー作り

短時間で作れるレザーのタッセルを作りました。

革を切って、ビーズやテープなどを選んでくっつける、という簡単な工程でしたが、オリジナリティのあるタッセルができて、革の質感もあり愛着が持てるものができました。

見学の申し込み

見学は以下のURLに記載のフォームから申し込みできるようです。今回の記事で興味を持たれた方はぜひお申し込みしてみてください!

見学 | Archives Kinegawa
http://kinegawa.com/contact.html

Map

資料室は「東墨田会館」という施設の中にあります。

2023年の「関東大震災 韓国・朝鮮人犠牲者追悼式」と国会議事堂前キャンドルデモに参加しました

2023年9月2日土曜日、東京都の荒川河川敷で開催された「関東大震災 韓国・朝鮮人犠牲者追悼式」に参加してきました。

この年の追悼式では、私は、実行委員会「百年/ペンニョン」のメンバーとして式の運営や、司会、証言朗読などに関わりました。

追悼式

快晴でした
準備の様子
準備の様子

ほうせんかやペンニョンのメンバーだけでなく、地域の方がたくさん手伝ってくださりました。

地域の中にある活動だということを実感しました。

準備の様子
ほうせんかの家

ほうせんかの家は、現在このようになっています。オレンジの屋根と、壁に描かれた虎が目立ちますね。

お昼を過ぎると続々とお客さんがいらっしゃいました。

イベントスタート。

この年の追悼式には600人を超える方が集まりました。

追悼の歌
プンムル

追悼碑も私が見たことが無いくらいにぎやかになっていました。

国会議事堂前キャンドルデモ

夜7時から、国会議事堂前でキャンドルデモが開催されていたので、そちらにも足を運びました。とても多くの方がいて、この事件に注目している人がこれほどいるのかと驚きました。

国会議事堂

メディア掲載

追悼式の様子はいくつかのメディアでも掲載されたので、記事のリンクをご紹介します。

朝鮮人虐殺、若者らが独自の追悼式 「100年で終わりではない」|毎日新聞

証言朗読をノーカットの動画でアップしていただきました

関東大震災直後の“朝鮮半島出身者殺害” 東京・荒川河川敷で追悼式典|日テレnews

https://news.ntv.co.jp/category/society/3c51fd021b8242429b737e50800d0db9

「罪、不逞朝鮮人にある」100年前の新聞の大きなあやまち 今、虐殺の歴史を伝える人々の光景|東京新聞

https://www.tokyo-np.co.jp/article/274461

関東大震災直後の“朝鮮半島出身者殺害” 東京・荒川河川敷で追悼式典|読売テレビニュース

https://www.ytv.co.jp/press/society/detail.html?id=aa6c58a0487c4d67bde010dcc0c085cd

【速報】朝鮮人虐殺の記憶、次世代へ 関東大震災100年、集う若者|共同通信

https://www.47news.jp/9807537.html

朝鮮人虐殺、若者らが独自の追悼式 「100年で終わりではない」|毎日新聞

https://news.yahoo.co.jp/articles/0eeddb1ffcda5d336742f28caca96b02e3b3595a

関連書籍

荒川河川敷での追悼式の歴史を知るにはこちらの本がおすすめです。

増補新版 風よ鳳仙花の歌をはこべ

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ほうせんか
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[日記]2023年6月11日|ペンニョンミーティング、東京朝鮮中高級学校文化祭、クルド料理メソポタミア

月一のペンニョンミーティングの日ですが、この日は、ほうせんかの家ではなく、埼京線の十条にある東京朝鮮中高級学校の文化祭が会場でした。

美術部の先生にお声がけいただき、生徒の作品の中で、私たちのミーティング自体を公開イベントのようにする試みでした。お誘いいただきありがとうございます。

東京朝鮮中高級学校の文化祭

十条から徒歩5分。

門の前で待っていても学生たちの楽しむ声が聞こえてきて、良かったです。

コロナ禍で、ここ数年は一般公開していなかったそうです。

飲食店の出店などもあり、かなり楽しそうでしたが、ミーティングがかなり盛り上がったため文化祭自体はほぼ見られず、、、。また今度、来たいと思います。

美術部の展示

ミーティング会場も兼ねていたので美術部の展示は見ることが出来ました。

事件の名前は出せないそうですが、100年前の出来事をテーマにした展示です。

ここは撮影OKだったので、気になった作品を写真に撮りました。

『透明人間』というタイトルの立体作品
ジャクソン・ポロックを連想させるアクション・ペインティング作品!
日本の戦犯の収容所をテーマにした写真作品。面白かったです

こちらのインスタレーション作品が素晴らしかったです。

燃えて炭になった家のオブジェの後ろの壁に、家が燃えていく様子がプロジェクターで投影されています。

オブジェの残っている木の部分に、映像の炎が反映されて、まるで眼の前で火がついているように見えます。そして、炭の香りも臨場感があります。

五感を刺激し、リアルな火災のイメージを鑑賞者に想起させる、ものすごく興味深い作品でした。

高校生とは思えない!


ミーティングが終わると夕方に。

十条駅の近くにメンバーの方オススメのクルド料理屋さんがあるとのことで、皆で夜ご飯を食べに行きました。

クルド家庭料理 手芸カフェ メソポタミア

入ってすぐに、お店のインテリアが素敵すぎて驚きました!

メソポタミアセット〈なすの肉詰め〉

メニューに載っている食事はどれも美味しそうで迷いましたが、店名のメソポタミアがついているセットを頼みました。何種類かある中で、家で自分では作らなさそうな、「なすの肉詰め」を選びました。

メソポタミアセット〈なすの肉詰め〉

ライスにはパスタが混ざっています。

この、パスタとオイルを、ライスと一緒に炊くのがクルド風とのこと。

勝手な先入観から、スパイシー系かな?と思っていましたが、しょっぱかったりすることはなく、家庭料理らしい優しい味付けで嬉しかったです。

ナスの肉詰めは非常にジューシーでした!

ヨーグルトスープ

スープはほんのり酸味が効いていて爽やかな風味。もち麦が入っていて食感も満足できました。

店員さんも気さくで、クルド料理の事を色々と教えてくれました。

お店の雰囲気も、料理も素敵すぎるお店!ぜひまた来たいと思います!

店舗情報|クルド家庭料理 手芸カフェ メソポタミア

住所:東京都北区上十条1-11-8・3f(JR埼京線十条駅南口そば)
営業時間:開店11:00~11:00(定休日:毎週月曜日)
電話番号:(03)5948-8649
Webサイト:https://mesopotamiajp.jimdofree.com/

[日記]2023年5月28日/ペンニョンミーティング、ほうせんかの家の草取りと種まき

今日もペンニョンの集まり。

今日は証言朗読チームがほうせんかの理事の方々にインタビューをするという事なので、私も参加させてもらうことに。

11:30に曳舟のサイゼリアに集まり、ランチ&ミーティングをした後、徒歩で八広に移動。

曳舟川通り沿いは、以前関東大震災朝鮮人虐殺にまつわるフィールドワークで一度来たことがあります。

向島警察寮

向島警察寮

ここは、震災時には寺島警察署があった場所です。

ここでも、多くの虐殺があったと言われています。

虐殺があった場所は、このように、警察寮や学校など、住宅以外の半公共の建物が建っている事が多い様です。

ほうせんかの家に到着。

この日は種まきの日でした。

追悼碑の周りの草取りをして、ほうせんかの種を植えます。

まずは草取りから。

草取りの様子

わりと細かい雑草がたくさん生えていて、始めた当初は結構大変そうだな…。と思いましたが、やり始めると集中していきます。

黙々と作業しているうちに、自分でも新たな雑草スポットを見つけて、さらに草取りを進める。

開始から1時間くらい経つと、追悼碑の周りが見違える様に綺麗になっていました。

この日は、私をはじめ、ペンニョンメンバーもいたのでいつもよりかなり多い人数でスムーズに進んだそうです。

掃除が済んだら種まき。

土に少し穴を開けてほうせんかの種を植えて、土をかけます。

この時期に植えると追悼式が行われる9月頃に花が咲くとの事でした。

普段、植物を育てたりしていないので、自分で、草取りをして植えたほうせんかの花を見たら感動しそうで、今から楽しみです。

こういった活動一つ一つが、追悼碑やほうせんかの会の運動を継続する事に繋がっているだろうなと思いました。

その後は、理事の方へのインタビュー。

インタビュー内容は改めて証言朗読チームがまとめて公開されるかもしれないのでここでは詳しく書かないでおきます。

改めて、理事の方々に活動にかける想いを聞くことができて、非常に良い刺激を受けました。

[日記]2023年5月27日|ペンニョンイベント「隠された爪跡」&「In-Mates」同時上映会 at 早稲田奉仕園

この日は、私が活動に携わっているペンニョンのイベント、関東大震災朝鮮人虐殺100周年 映画「隠された爪跡」&「In-Mates」同時上映会の日でした。

会場は早稲田奉仕園スコットホールです。

イベント自体は18:30開場ですが、スタッフなので16:30に早稲田奉仕園へ。

早稲田奉仕園

早稲田奉仕園は、学生寮『友愛学舎』と、キリスト教の『早稲田奉仕園信交協会』(早稲田教会の前身)が起源となり、100年以上の歴史を誇る施設です。

キリスト教の精神を基盤とした場所で、現在では国際学生センターや教会、キリスト教に関連する団体・企業などが敷地内に多く存在しています。

早稲田奉仕園
今日のイベントのチラシ

この施設に来ること自体、私は初めてだったのですが、建物がとても素敵でした。

イベント配布用のチラシの丁合作業などをしたり、看板や受付のセッティングをしたりしました。

チラシのセッティングをしたセミナーハウス

配布物の一つ、ブックリストは、ペンニョンのメンバーによるオススメの本の推薦文を掲載したもの。

私はレイアウトを担当しました。

皆さんの推薦文がすごく良くて、オススメされた本を読みたくなります。

案内の看板も設置

スコットホール

映画上映会場のスコットホールの建築が素晴らしく、感動しました。

今回、会場としてスコットホールを選んだことには以下の様な理由があります。

スコットホールは、戦前期から朝鮮人留学生の集いの場となってきた空間です。なかでも震災から1年後の1924年には、虐殺犠牲者の追悼集会が開かれましたが、なだれ込んできた警察隊によって弾圧を受けてしまいます。このような歴史的背景のあるスコットホールで映画を観て、同じ歴史を繰り返さない未来を一緒に築いていきましょう。

Study Hall vol.39|早稲田奉仕園 https://www.hoshien.or.jp/program/manabiya/studyhall/vol39.html (2023/05/30アクセス)
セッティング中の風景
2階の席も素敵でした
座席に置いてあるのがパンフレットなど、配布物一式

この様な歴史ある建築の空間で映画を見る体験は、とても特別な思い出になりそうです。

会場から上映までの時間は受付を担当しました。

約120席の定員がわりとすぐに埋まったということで、関東大震災の虐殺や、飯山由貴さんの作品に興味を持たれている方がこんなにいるのだ、と心強い気持ちになりました。

来場された方の年齢層も学生からシニアの方まで幅広かったです。

「隠された爪痕」/監督:呉充功(1983年)

1923年9月1日マグニチュード7.9の大地震が、関東地方をおそった。
死者10万人にもおよぶ、関東大震災である。
この時、6500名以上の朝鮮人が軍隊、警察、そして日本の民衆の手によって殺されていることはあまり知られていない。
そのうえ、今なお遺骨が埋められている事実があった。
昨年9月、東京の荒川河川敷で地元の古老の証言をもとに、遺骨の発掘作業が始まった。
映画学校に通う朝鮮と日本の若者たちがカメラを持ってかけつけた。
真実が隠されてきた60年の歴史を、この映画は追う。当時、押上に住んでいた曹仁承(チョ・インスン)さんはじめ、多くの証言が真実を語る。
この映画は、隠されてきた歴史の爪跡を明らかにする貴重な記録映画である。

隠された爪跡 払い下げられた朝鮮人 http://kenpou-eiga.com/?p=1991 (2023/05/30アクセス)

ずっと見たいと思いながら機会が無く、今回始めての視聴となりました。

作品の中で、1982年の荒川河川敷での遺骨発掘の試掘の映像を初めて見ました。写真などでは見たことがあった風景なのですが、映像で見ると情報量がまた違う、、、!臨場感がありました。

最後、虐殺現場から生き残った在日コリアンのおじいさん(曹仁承さん)が語りながら涙するシーンが非常に印象に残りました。

私は自分の身の回りで、お年寄り、それも男性が涙を流す場面を見たことが無かったので、撮影されたのは事件から60年がたった時ですが、思い出しても涙が出てしまうくらい凄惨な出来事だったのかと、衝撃を受けました。

「In-Mates」/監督:飯山由貴(2021年)

本作は、戦前に都内の私立精神病院に入院していた2人の朝鮮人患者の診療日誌のことばをモチーフに、ラッパー・詩人のFUNIの声と身体を映像化したものである。
都は「関東大震災時の朝鮮人虐殺」を歴史的事実とすることへの懸念などを理由に上映を禁止した。

「飯山由貴《In-Mates》の上映禁止が問いかけるもの:検閲/コロニアリズム/ジェンダー」 : 東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS) http://haps-kyoto.com/events/doshisha20230429/#:~:text=%E5%86%85%E5%AE%B9%EF%BC%9A,%E5%8C%96%E3%81%97%E3%81%9F%E3%82%82%E3%81%AE%E3%81%A7%E3%81%82%E3%82%8B%E3%80%82 (2023/05/30アクセス)

展覧会での公開中止のニュースなどで知ってはいましたが視聴は初めてでした。

【飯山由貴作品《In-Mates》への東京都人権部による検閲事件について】記者会見(10/28)

在日コリアンの若者が、友達と話しながら自分のアイデンティティに悩むシーン。「民族」「日本人でも無く、朝鮮人でも無い」といった言葉が非常に印象に残りました。

私自身、これまでの人生で自分の「民族」についてほとんど考えたことがありませんでした。

それは裏返せば、日本で純粋な日本人として生まれて、恵まれた環境にいたことだったのかもしれない。

この作品を見てそう感じました。

上映後の舞台挨拶で、飯山由貴さんが東京都とのやりとりのお話をされていました。

この作品を見て、東京都の言い分を聞いても「上映中止にするほど問題な表現があっただろうか?」と感じました。

ただ、もしかしたら、都は、上映することで過激なレイシストの様な人が押し寄せる事を危惧して、「触らぬ神にたたり無し」的な考えで上映させない方針にしているのかもしれない、とも感じました。

今後の動向も見守りたいと思います。

上映後は片付けなどをして、早稲田のサイゼリアでペンニョンの皆さんと打ち上げ的な夕食会。

私がペンニョンに参加して初めての大きなイベントだったので、皆で協力して大成功し、一体感と達成感がありました。

また、9月の追悼式に向けて頑張っていきたいと思います。