【お知らせ】香港のWHYNOT(歪脳)というWEBメディアに、私が執筆した記事が掲載されました

香港のWHYNOT(歪脳)というwebメディアに私が書いた記事が掲載されています。

日本关东地震大屠杀百年:民间如何保留被屠杀朝鲜人和华人的记忆
(日本における関東地震虐殺100周年: 一般大衆は虐殺された朝鮮人と中国人の記憶をどのように保存しているか)
https://www.wainao.me/wainao-reads/remembering-the-kanto-earthquake-massacre-centenary-12282023

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WHYNOTは華僑の方向けの媒体ということで、

関東大震災と朝鮮人虐殺、ほうせんかの家百年(ペンニョン)の活動について、そして、叔父さんを関東大震災時に亡くされた遺族の金道任さんにインタビューをさせていただいた内容を書いています。

私は中国語では書けないので、現地のライターに方に間に入っていただき、私が日本語で書いた原稿をとてもスマートにまとめていただきました。

興味がある方は翻訳アプリなどを使って読んでいただけたら嬉しいです。

図書館で読んだ本メモ/流言や災害、ジェンダー問題などについて

今日は図書館へ行って資料を読み、次回作についてのリサーチをしていました。風評被害やうわさ、災害時のデマとトラウマ、ジェンダー問題など、本日読んだ本で印象に残っていたものをメモしておきます。

『流言とデマの社会学』広井 脩(著)

2001年の本なので事例がやや古いですが、流言とうわさの定義がわかりやすいことと、関東大震災のデマの解説などがとても詳細に書かれていてかなり参考になりました。

『自然災害とストレスマネジメント それでも僕らは歩み出す』磯野 清(著)

阪神大震災の際に自らも被災していながらも学校や地域の救援をしなくては行けなかった学校職員達のトラウマとケアについてリサーチした本。

かなりたくさんの教職員の方にアンケートを取っており、その回答がすごくリアルで胸が痛みました。

『よかれと思ってやったのに 男たちの「失敗学」入門』清田隆之(桃山商事)(著)、死後くん(イラスト)

男性がよくやる失敗をジェンダーバイアスの観点から紹介・分析する本。自分もやったことのある内容が出てくると冷や汗が出ます。

合間に入ってくるコラムがとても読み応えがあり、ホモソーシャルやDVについての解説はかなり勉強になりました。

イラストや、マンガも入っているのでとても読みやすい内容です。

Header: Tide HeによるPixabayからの画像

風評被害のメカニズムを視覚化するプロジェクトに取り組んでいます

INSIGHT|きっかけ

私は普段、結構自炊をするのでスーパーで食材を買うことが多いのですが、同じ食材でも東北産と他の産地の物があった場合、つい、東北産を避けて購入してしまっていました。
東日本大震災、そして福島原発の事故から7年が経ち、特に被災地と縁があるわけでも無いのに、それにも関わらず「なんとなく」東北産の食材を避けてしまう。
食品の放射能にまつわる正しい知識や、検査のニュースをチェックしている訳ではないのに自分がこのような行動を取ってしまうのはなぜだろうか?と気になってきました。

そこで浮かんだのが「風評被害」というキーワードです。

震災の直後、食品や土地に対して散々ニュースになったこの言葉。
私がスーパーで冒頭のような行動を取ってしまっている根底には、震災後にニュースなどで目にした「風評被害」という言葉が未だに頭に残っていることが大きく関わっているのではないか考えました。

「風評」という直接的には目に見えない「イメージの力」が、これほどまでに自分を初め、人々の行動に影響を与えてしまうのは何故なのだろうか?
そのメカニズムを理解し、ヴィジュアル化する事で多くの人に伝わるようなヴィジュアルブックを作りたい、と思うようになりました。

VISION|達成したい目的

「風評被害」が起きるきっかけや拡散していくメカニズムを視覚化することで、多くの人に理解してもらい「出処のあいまいな風評にまどわされず、科学的根拠の確かな情報を一人ひとりが自分で探し、それに基づいて行動する社会」を目指します。

CONCEPT|方針

日本を中心に、過去の風評被害の事例を研究し、そのメカニズムを直接的、またはメタファー表現を用いてヴィジュアライズします。
多数のレイヤーによって構成される風評被害、その複雑な要素を視覚化してまとめるには、ページの集積や紙というマテリアル感を合わせ持つ「本」という形態がふさわしいと考えました。
まずはヴィジュアルブックの作成を目指し、インスタレーション形式での展示での公開も含めてプロジェクトを進めていきます。

TRIAL|具体的な取り組み

現在やっていること

1.風評被害にまつわる本を読む

そもそも「風評被害」とは何なのか?自分が明確に理解していないとプロジェクトには取り組めないので、まず、以下の2冊を読みました。
風評被害の専門家、東京大学大学院情報学環総合防災情報研究センター特任准教授の関谷直也氏による著作です。

風評被害~そのメカニズムを考える~(光文社新書)

「災害」の社会心理(ワニ文庫)

「災害」の社会心理 (ワニ文庫)
Posted with Amakuri at 2018.11.30
関谷 直也
ベストセラーズ

日本で起きた風評被害の代表的な事例や、風評被害とデマの違いなど、基本となる考え方を知る事ができ、とても勉強になりました。

2. 口コミのメカニズムについて調べる

厳密には風評被害とは異なりますが、人から人に情報が伝播する「口コミ」のメカニズムについてもリサーチしています。

例えば以下のようなサイトで、Twitterにおけるリツイートやメンションの関係性を視覚化する事ができます。

Hoaxy
https://hoaxy.iuni.iu.edu/

今後やっていきたいこと

実際に風評被害を受けた方からお話を聞いてみたいと思っています。
ご協力いただける方がおりましたら本ブログのコンタクト欄などからご連絡いただけるととても嬉しいです。

コンタクト(メッセージはこちらからお願いします。)
http://watanabedesign511.info/contact/

プロジェクトの進展は随時、このブログで紹介する予定です。