フリーランス法とは? 安心して活動し続けるために知っておくべき4つのポイント

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2024年11月1日から「フリーランス法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)」が施行されました。

これまで「立場上、強く言えなかったこと」「曖昧にされてきたこと」に対して、法律という明確なルールができたことは、私たち個人事業主にとって大きな一歩です。

今回は、日々の業務(制作案件など)において、この法律が具体的にどう私たちを守ってくれるのか、受注者の視点でポイントを整理しました。

Geminiで作成したインフォグラフィック。詳細は記事をご覧ください

ポイント1. 「言った言わない」をなくす:取引条件の明示義務

仕事を引き受けた際、発注者から条件が書かれたメールや書面が届いていますか?

新法では、業務を委託した直後に、以下の内容を「書面」または「メール・SNS」等で明示することが発注者の義務となりました。

  • 業務の内容: 制作物の仕様や範囲、修正の回数など
  • 報酬の額: 具体的な金額(未定の場合は算定方法)
  • 支払期日: いつまでに支払われるか

クリエイティブな仕事では「とりあえず進めておいて。金額は後で」といった状況になりがちですが、これからは最初にはっきりさせることがルールです。

ポイント2. 報酬の遅延や一方的な減額を防ぐ

お金に関するルールも厳格化されました(従業員がいる企業との取引の場合)。

  • 60日以内の支払い: 納品日(または役務提供日)から60日以内の、できるだけ早い日に報酬を支払う必要があります。
  • 不当な禁止行為: 1か月以上の継続案件では、「注文した後にやっぱりいらないと受け取りを拒否する」「一方的に報酬を減らす」「正当な理由なく何度もやり直しをさせる」といった行為が明確に禁止されています。

「クライアントの都合で予算が削られたから」といった理由は、原則として通用しなくなります。

ポイント3. 長期契約での安心を:ハラスメント対策と30日前予告

6か月以上の長期案件や、更新を重ねて6か月以上になる契約の場合、以下の配慮が義務付けられます。

  • ハラスメント対策: 発注者はハラスメントを防ぐための体制を整えなければなりません。
  • 育児・介護への配慮: 育児や介護と仕事を両立できるよう、申し出に対して必要な配慮をすることが義務付けられました。
  • 中途解除の予告: 契約を途中で打ち切る場合や、次回更新をしない場合は、30日前までに予告が必要になります。

「来月から急に仕事がなくなった」「プロジェクトが突然打ち切られた」といった事態に対し、次の仕事を探すための猶予期間が法律で保障されることになります。

ポイント4. もし「おかしいな」と思ったら?

この法律は、私たちが対等なビジネスパートナーとして働くためのものです。取引先がルールを守っていないと感じたときは、一人で悩まずに相談窓口を活用しましょう。

  • フリーランス・トラブル110番 弁護士に無料で相談できる国の窓口です。
  • 公正取引委員会・厚生労働省への申出: 法律違反がある場合、行政に調査を求めることができます。

まとめ:自分の身を守れるのは自分だけ

フリーランスは自由な反面、リスクも自分ひとりで背負いがちです。しかし、この法律を知っているだけで、契約時の交渉やトラブル発生時の対応が大きく変わります。

「いつも通り」の商習慣に流されず、新しいルールを味方につけて、より健全な環境で仕事に向き合っていきましょう。

追記:発注者がフリーランス法に違反した場合

発注者がフリーランス法に違反した場合、段階的に「指導・助言」→「勧告」→「公表」→「命令」→「罰金」という厳しいプロセスが待っています。

特筆すべきは、単にお金を払って終わりではなく、「企業名が世間に晒される」という社会的制裁が含まれている点です。

違反した際の流れとペナルティ

  1. 行政指導・助言
    公正取引委員会や厚生労働省などの行政機関から、「改善しなさい」という指導が入ります。
  2. 勧告と「企業名の公表」
    指導に従わない場合、必要な措置をとるよう「勧告」されます。この時点で、違反した企業名、違反事実の概要が公表されます。クライアント企業にとっては、これが最も大きなダメージ(ブランド毀損、採用への悪影響)になります。
  3. 命令
    勧告にも従わない場合、さらに強力な「命令」が出されます。
  4. 50万円以下の罰金
    命令に従わない場合や、行政の立ち入り検査を拒否・虚偽報告をした場合には、50万円以下の罰金が科されます。
    • 「両罰規定」: 違反した担当者個人だけでなく、その法人(会社)もダブルで罰せられる可能性があります。

実務上で知っておくべきこと

  • 遅延利息の請求:
    報酬の支払いが遅れた場合、民事上の責任として、会社側はフリーランスに対して年率14.6%の遅延利息を支払う義務が生じる可能性があります。
  • ハラスメントに関する過料:
    ハラスメント防止措置(相談窓口の設置など)に関する報告を怠ると、20万円以下の過料が科される規定もあります。

「たかが契約違反」と甘く見ている方もいるかもしれませんが、新法では違反した企業名が公表されるという厳しいルールがあります。私たちフリーランスにとっては、信頼できる取引先を見極める一つの指標にもなりますね。

出典・参考リンク

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