InDesignではフォントのアウトライン化をしない方が良い/事故無くデータを印刷するために

以前の記事で、InDesignでフォントのアウトラインを取る方法を書きましたが、SNSを見ていたら

InDesignではフォントのアウトライン化はしない方が良い

というTweetを目にしましたのでまとめておきます。

アウトライン化すると文字の効果が消える

アウトライン化すると詰めが変わったり書式が飛んでしまうことも

InDesignでフォントのアウトライン化を求めるような印刷会社だったら替えてもらう方が良い、とまで書かれています、、、!

InDesignでアウトライン化をしないで入稿するためには

1.PDFで入稿する

PDF入稿であれば、フォントをアウトライン化せずにすみます。

2.indd入稿の場合、和文は印刷会社が持っているフォントを使用する

印刷会社が持っている和文フォントを使えば、アウトライン化をする必要がありません。(※欧文フォントはパッケージの際にコピーされる)

Morisawa Fonts(旧モリサワパスポート)やフォントワークスのLETSなど、大手企業のフォントサブスクリプションサービスのフォントであれば、対応している印刷会社が多いです。

制作を始める前に、印刷会社に確認しましょう。

3.Google Fontsなど、フリーの日本語フォントを使用する

Google Fontsなどでダウンロード可能なフリーの日本語フォントを使用すれば、入稿時にフォントも一緒に渡せます。

まとめ

フォントのこだわりも重要ですが、やはり作成したデザインデータが事故無く印刷されることがプロとしては必須だと思います。

私も改めて、今後InDesignでデータを作成する際にはフォントの選び方により一層注意したいと思います。

Header: Gerd AltmannによるPixabayからの画像

【Gmailエラー】突然Gmailにメールが送れなくなった|2022年11月の仕様変更で、SPF認証かDKIM認証の設定が必要に?

ムームードメイン+ロリポップでメールを使っているのですが、Gmail宛に送ったメールが送信エラーで戻ってきてしまう現象が急に起こってきました。

エラーメッセージの内容から

エラーメッセージに以下のURLが記載されていました

Gmail ユーザーへのメールがブロックされたり迷惑メール扱いされたりしないようにする – Gmail ヘルプ

https://support.google.com/mail/answer/81126#authentication

上記URLを見ると以下のような内容が記載されていました。

重要: 2022 年 11 月より、Google Gmail アカウントにメールを送信する新規の送信者は SPF または DKIM の設定が必須になりました。

https://support.google.com/mail/answer/81126#authentication

より詳細なメッセージがこちらになります。

ドメインのメール認証を設定する(必須)

必ずドメインのメール認証を設定することをおすすめします。メールの認証には、次のような利点があります。

  • なりすましメールやフィッシング メールなどの悪意のあるメールから受信者を保護できます。
  • Gmail で拒否されたり、迷惑メールに分類されたりする可能性が低くなります。

ドメイン プロバイダで、送信ドメインごとにメール認証を設定します。ドメイン プロバイダの手順に沿って認証を設定します。認証と、組織のメールがどのように保護されるのかについて詳しくは、迷惑メール、なりすまし、フィッシングを Gmail 認証で防止するをご覧ください。

重要: 2022 年 11 月より、個人用 Gmail アカウントにメールを送信する新規の送信者は、SPF または DKIM を設定する必要があります。Google では、新規の送信者から個人用 Gmail アカウント宛てのメールをランダムにチェックして、認証されたメールであることを確認します。認証方法が一つも設定されていないメールは拒否されるか、迷惑メールに分類されます。この要件は、すでに送信者である場合は適用されません。ただし、組織のメールを保護し、今後の認証要件をサポートするために、必ず SPF と DKIM を設定することをおすすめします。

https://support.google.com/mail/answer/81126#authentication

SPFとは

SPF は、スパマーが未認証のメールをお客様のドメインからのものであると装って送信することを防ぎます。ドメインで SPF レコードを公開して SPF を設定します。ドメインの SPF レコードでは、ご使用のドメインのすべてのメール送信元を参照する必要があります。サードパーティ送信者が SPF レコードに含まれていない場合、この送信者から送信されたメールは、迷惑メールに分類される可能性が高くなります。詳しくは、ドメインのすべてのメール送信元を承認するように SPF レコードを設定する方法をご覧ください。

https://support.google.com/mail/answer/81126#authentication

DKIMとは

受信サーバーは DKIM を使用して、実際にメールを送信したのがドメイン所有者であることを確認します。メールを送信するドメインで DKIM を有効にします

重要: 個人用 Gmail アカウント宛てに送信するには、1,024 ビット以上の DKIM 鍵が必要です。

https://support.google.com/mail/answer/81126#authentication

私はサーバーはロリポップ、ドメインはムームードメインを使っているので、どのように設定できるかを調べてみました。

ロリポップでのSPFレコード設定方法

ロリポップのサイトには以下の様に書かれていました。

当サービスからメール送信を行う際のSPFレコードは、設定可能です。
SPFレコードを設定したいドメインが該当する項目のリンク先をご参照ください。

なお、独自ドメインでムームーDNSをご利用の場合以外は、任意のレコード情報を設定することはできません。予めご了承ください。

https://support.lolipop.jp/hc/ja/articles/4403089105555-SPF%E3%83%AC%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%89%E3%81%AE%E8%A8%AD%E5%AE%9A%E3%81%AF%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%BE%E3%81%99%E3%81%8B

独自ドメインでムームーDNSを使っているので、1番目のリンクをクリックしました。

ムームーDNS利用時のレコード情報の設定

ムームーDNSを使用している場合、レコード情報というものを設定する必要があるようです。

https://support.lolipop.jp/hc/ja/articles/4403089052179

ムームーDNSで「SPFレコード」を設定する手順

  1. ムームードメインのコントロールパネルにログインします。
  2. 左側メニューの『ドメイン操作』>『ムームーDNS』をクリックします。
  3. SPFレコードを設定するドメインの右側の[変更]をクリックします。
  4. 画面下部の[カスタム設定]をクリックします。
  5. 「設定2」の空いている行に以下のように入力します。
    • サブドメイン:空欄
    • 種別:TXT
    • 内容:v=spf1 include:_spf.lolipop.jp ~all
  6. [セットアップ情報変更]をクリックします。
https://support.lolipop.jp/hc/ja/articles/4403089052179

こちらに記載の手順に従って、セットアップ手順を変更しました。

これで、あっていればSPFレコードの設定ができた事になります。

ちなみにDKIMについては、

DKIM(DomainKeys Identified Mail)認証に対応していますか

当サービスでは、「DKIM(DomainKeys Identified Mail)認証」に対応しておりません。

https://support.lolipop.jp/hc/ja/articles/4403081244691-DKIM-DomainKeys-Identified-Mail-%E8%AA%8D%E8%A8%BC%E3%81%AB%E5%AF%BE%E5%BF%9C%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%81%8B

とのことなのでロリポップではDKIMには対応していないようです。

検証

SPFレコードを設定してロリポップメールから自分のGmailアカウント宛にメールを送りました。

一応、送信エラーが出ずに無事に送れました。

ただ、当初のメールエラーでは、私から複数のGmailアドレス宛にCcで送っていたので、それもフィッシングと間違えられる原因かなと思いました。

引き続き使用してメールの様子を見たいと思います。

しかし、メールが急に送れなくなると困りますよね、、、。

その後

その後、この日に設定したままメールを使用しているのですが、時折、エラーが出るようになりました。

これまでの状況を見て、エラーが出やすいメールと出にくいメールがあることがわかってきました。

送信エラーになりやすいケース

Ccにたくさん宛先が入っているメールに対して、何度も全員に返信をする

全員に返信を2回くらいすると、2通目以降、送信エラーになるパターンが多かったです。

特に、メインで送る「to」のアドレスと、Ccのアドレスのドメインが違う場合にエラーが起きました。

例えば、toの人とCcの人で会社が違う場合、ドメインが変わります。これを繰り返すとスパムメールとして認識されやすいのかと思いました。

送信エラーにならなかったケース

一通目を自分から送っている場合

同じ宛先へのメールでも、自分で一通目を作成した場合は送信エラーが起きませんでした。

返信のやり取りが多くなる場合は、自分でメールを起こした方が良いかもしれません。

追記(2023年6月14日)

この時起こっていた送信エラーは最近はほとんど起きなくなりました。

Gmailかロリポップ側で何か対応がされたのかもしれません。

Header: Werner MoserによるPixabayからの画像

ロリポップ公式サイト

デザイナーが複数のデザイン案をクライアントに提案することによる4つのメリット

先日書いた「捨て案」の記事からもう一歩踏み込んで、そもそも、クライアントに複数の案を見せることにどんなメリットがあるのかを書いてみます。

クライアントに複数のデザイン案を提案することで、いくつかのメリットがあります。

1. 様々な選択肢を提供することができる

複数のデザイン案を提示することで、クライアントに様々な選択肢を提供することができます。

これにより、クライアントは様々なアプローチを比較検討し、最終的に最もニーズに合ったものを選択することができます。

2. デザイナーのクリエイティビティを発揮できる

複数回の提案により、クライアントは、デザイナーがそのプロジェクトに時間と思考を費やし、ユニークでクリエイティブな解決策を考え出すことに投資していることを知ることができます。

これは、デザイナーとしての信頼と自信を築くのに役立ちます。

3. クライアントの満足度を高める

複数の選択肢を提示することで、クライアントがプロジェクトの最終結果に満足する可能性が高まります。

自分たちのニーズが満たされ、最終的なデザインに自分たちの意見が反映されたと感じられる可能性が高くなります。

4. 障害となる可能性を回避

場合によっては、1つの提案ではクライアントのニーズをすべて満たすことができない、あるいはクライアントのビジョンと一致しないこともあります。

複数の提案を行うことで、デザインプロセスにおける潜在的な障害物を回避し、プロジェクトを確実に軌道に乗せることができます。

まとめ

全体として、クライアントに複数のデザイン案を提示することは、より協力的で成功するデザインプロセスを構築するのに役立ちます。

私も新人の頃は、なぜ最終的には一案しか採用されないのに、複数案を見せるんだ、、、と思っていたこともありますが、改めて思い返すと、複数案を見せていたときのほうが仕事がスムーズに進んでいました。

とはいえ、デザイン料との兼ね合いもあるので、たくさん見せれば良いというわけでは無いと思います。

なぜ複数案を作るのか?悩まれているデザイナーさんがいたら、この記事が参考になれば嬉しいです。

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[知っておきたい]タイポグラフィを学ぶ上で重要な5人の海外デザイナー

タイポグラフィを学ぶ上で知っておきたい、5名の海外デザイナーをご紹介します。

書体デザイナーや、文字を活用することに秀でたグラフィックデザイナーです。

アドリアン・フルティガー/Adrian Frutiger

アドリアン・フルティガーはスイスの書体デザイナーで、20世紀で最も広く使われた書体のいくつかを作ったことで知られています。

彼の最も有名な書体にはUnivers、Frutiger、Avenirがあります。

1950年代に制作されたUniversは、現代タイポグラフィーの古典となったサンセリフ書体です。

Univers

1970年代に作られたFrutigerは、可読性に優れたヒューマニズムのサンセリフ書体です。

Frutiger

1980年代に制作されたAvenirは、クリーンでモダンな印象の幾何学的なサンセリフ書体です。

Avenir

ヘルマン・ツァップ/Hermann Zapf

ヘルマン・ツァップはドイツの書体デザイナーで、20世紀を代表する書体のいくつかを生み出しました。

彼の最も有名な書体には、Palatino、Optima、Zapfinoがあります。

1950年代に作られたPalatinoは、古典的でエレガントな外観を持つセリフ書体です。

Palatino

Optimaは1950年代に作られたサンセリフ書体で、幾何学的な特徴とヒューマニズム的な特徴が融合したユニークな書体です。

Optima

1990年代に作られたZapfinoは、カリグラフィと装飾的な外観を持つスクリプト書体です。

Zapfino

エリック・シュピーカーマン/Erik Spiekermann

エリック・シュピーカーマンは、革新的で影響力のあるデザインで知られるドイツの書体デザイナー、タイポグラファー。代表的な書体として、FF Meta、FF Unit、ITC Officinaなどがあります。

1990年代に制作されたFF Metaは、幾何学的な構成が特徴的なサンセリフ書体です。

FF Meta (引用元)https://www.fontshop.com/families/ff-meta

2000年代に制作されたFF Unitは、クリーンでミニマルな印象のサンセリフ書体です。

FF Unit(引用元)https://www.fontshop.com/families/ff-unit

1990年代に制作されたITC Officinaは、高い可読性と機能性を追求したセリフ書体です。

ITC Officina

ポーラ・シェール/Paula Scher

ポーラ・シェールはアメリカのグラフィックデザイナーで、大胆で表現力豊かなデザインで知られています。

シティバンクのロゴの様に、既存の書体を有効に活用したデザインから、The Public Theater NYCのタイトルのように、オリジナル書体にも見えるデザインまで、非常に多彩な表現が特徴的です。

Citibank Identity – Fonts In Use
https://fontsinuse.com/uses/5238/citibank-identity

マシュー・カーター/Matthew Carter

マシュー・カーターはイギリスの書体デザイナーで、デジタル時代に最も広く使われている書体のいくつかを制作しています。

彼の最も有名な書体は、Verdana、Georgia、Tahomaなどです。

Verdanaは1990年代に作られたサンセリフ書体で、コンピュータ画面での可読性が高いように設計されています。

Verdana

Georgiaは1990年代に作られたセリフ体で、クラシックでエレガントな印象の書体です。

Verdana

1990年代に作られたTahomaは、小さなサイズでも読みやすいようにデザインされたサンセリフ書体です。

Tahoma

まとめ

このようにまとめて見ると、書体やグラフィックデザインにデザイナーの個性が反映されていることがわかり面白いですね。

これからも、気になった文字やデザインがあったら制作したデザイナーが誰なのか?調べてみたいと思います。

Header: stempowによるPixabayからの画像

タイポグラフィについて学習できる4つの海外Webサイト

タイポグラフィについて学習できる海外のWebサイトを4つご紹介します。

基本的には英語で書かれているのでGoogle翻訳などで訳しながら読んでみてください。

1. Typography.com

https://www.typography.com/

このサイトは、有名なタイプフェイスデザイン会社であるHoefler&Co.によって運営されています。

Newsの項目に、Hoefler&Co.のフォントが使用されている実例や、フォントの紹介などをかなり詳しく記事として書いてあります。Hoefler&Co.以外のフォントにも通じる内容だと思いますので、勉強になります。

2. Typewolf

https://www.typewolf.com/

このサイトは、世界中のWebサイトから最高のタイポグラフィを抽出して紹介しています。デザインのトレンドを通したフォントのペアリング(組み合わせ)や流行のフォントなどについて学ぶことができます。

私はこのサイトのメールマガジンを購読しています。有名なフォントに似ているGoogle fontsのフォントをまとめたPDFなどを購読特典として読めるようになるので、メルマガの登録がおすすめです。

管理人さんはTwitterでも頻繁に情報発信しているようですので、こちらもフォローしておくと良いかと思います。

3. Canva Design School

https://www.canva.com/designschool/

Canvaはデザインの初心者向けのツールであり、Canva Design Schoolはタイポグラフィやデザインの基本を学ぶためのチュートリアルを提供しています。ステップバイステップのガイドやビデオレッスンを通じて、基礎から応用まで学ぶことができます。

グラフィックデザイン、ブランディングなど、様々なデザインの講座があります。

タイポグラフィに特化しているのは以下でしょうか。

Typography & Layout – Design School
https://www.canva.com/designschool/courses/typography-and-layout/?lesson=understanding-typography-theory

とにかく動画がわかりやすい!

4. Fonts In Use

https://fontsinuse.com/

このサイトは、さまざまなデザインプロジェクトで使用されているフォントの例を提供しています。広告、本、ポスター、ロゴなど、さまざまなデザインプロジェクトにおいてどのようにフォントが使用されているかを見ることができます。

トップページの、写真とフォント名の組み合わせが非常にわかりやすいですね!

まとめ

これらのサイトは、タイポグラフィについて学ぶ上で非常に役立ちます。

興味のある方はぜひ、これらのサイトをチェックして、自分に合った学習リソースを見つけてみてください。

Header/ Stefan SchweihoferによるPixabayからの画像