デザイン専門学校に入学して、卒業後に就職できるのか?ー講師がリアルな就職率をご紹介します!

はじめに

デザイン専門学校への入学を検討されている皆さんの中には、「卒業後の就職はどうなるのか」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

ここでは、私が講師を務める御茶の水美術専門学校の実績をもとに、その安心感についてお伝えします。

実績で見る就職率

御茶の水美術専門学校では、2024年度の就職希望者の内定率が

92.8%

という実績を達成しています。

この数値は、学内の正式な会議で報告されたもので、信頼性に自信があります。

実際、前年度(2023年度)も就職希望の学生の80%以上が内定を獲得していました。

幅広いキャリアの可能性

デザイン関係の職種はもちろん、総合職や販売職など、多彩な分野で活躍する卒業生が多数います。

御茶の水美術専門学校で身につけた「クリエイティブ×マーケティング」のスキルは、どんな職種でも大いに役立っています。

また、既に数年前に入社した卒業生が在職中の実績や評判の良さから、同校の学生を指定採用するケースも多々あります。

学ぶことの安心感

専門学校でしっかりと学ぶことで、安心して就職活動に臨むことができます。

現場で使える実践的なスキルを習得することで、多くの学生が自信を持って社会に羽ばたいています。

興味を持ったら

少しでも興味を持たれた方は、ぜひ下記の公式サイトもチェックしてみてください。

自分の可能性を広げる一歩として、今すぐ情報収集を始めてみましょう!

御茶の水美術専門学校 | ゼロからはじめてデザイン・イラストのプロになる
https://senmon.ochabi.ac.jp/

Header: PexelsによるPixabayからの画像

[読書感想]『レイアウトは期日までに』|“ブックデザイナーあるある”がたっぷり詰まった、お仕事バディ小説〈あらすじ・登場人物・感想など〉

ブックデザイン事務所をテーマにした小説『レイアウトは期日までに』を読みました。

デザイナーの私から見てもリアルな描写で“ブックデザイナーあるある”を描いていてとても面白かったです。

ネタバレをあまりしないように、感想をご紹介します。

『レイアウトは期日までに』碧野 圭

あらすじ

職を失った赤池めぐみが就職したのは、天才、気まぐれと噂話の絶えない業界の有名人・桐生青のところだった。
憧れていた同年代のスターと一緒に仕事ができると胸がはずんだめぐみが直面したのは、机なしパソコンなし、迫りくる納期と催促の電話、修正に次ぐ修正……。
そして、大きなプロジェクトの依頼が二人に届く。
果たして、二人の仕事は? デザイン事務所と未来は?

引用:レイアウトは期日までに https://amzn.to/4gmfv0t

小説のジャンルや作者、出版年について

  • ジャンル:ブックデザイナーのお仕事紹介&人間ドラマ
  • 作者:碧野 圭
  • 出版年:2024年

本書を読もうと思った理由

私自身、装幀デザインの事務所に勤務していた経験があります。
少人数の事務所で、アートディレクターの上司の元で雑誌やブックデザインを手掛けていました。
本書のあらすじを見たときに、主人公の、めぐみと自分の経験がかなり重なる部分があったので読んでみようと思いました。

作品概要

天才装幀家の共に働く、優秀ではあるが天才ではないデザイナーである主人公の視点を通して、ブックデザイン業界で起こる出来事についてかなりリアルに描いています。

作品の設定や舞台、登場人物

序盤の登場人物

  • 赤池めぐみ:会社を解雇され、こっそり飼っていた犬が大家に見つかり家も退去させられたエディトリアルデザイナー。
  • 桐生青:正確に難アリの天才装幀家。
  • 胡桃:めぐみが飼っている犬。
  • ミケ:青が飼っている猫。
  • 山崎倫果:めぐみの友人。
  • 宇野愛子:めぐみが契約社員として勤めていた出版社、サガワ出版の上司。
  • 田中祥平:青が独立前に勤めていたデザイン事務所のボス。天才肌。田中が亡くなったために青は独立した。

序盤の作品舞台

  • 青の事務所:青が住居兼仕事場としているデザイン事務所。広めの一軒家。新大久保にある。
  • めぐみの新居:青の事務所の庭には離れがあり、そこにめぐみは引っ越した。愛犬の胡桃も一緒。
  • サガワ出版:めぐみがデザイナーとして勤めていて、解雇された中堅出版社。実用書を多く手掛ける。めぐみが退職した後も本作に登場する。
  • 田中祥平事務所:青が独立前に勤めていたデザイン事務所。青は若手ながら、ボスの右腕として自分の名前も出るほどのスターだった。

感想

天才装幀家である青が発想するデザインのアイデアは、私から見ても驚かされる(無茶な)ものが多く、心の中で「えぇっ!?」と思わされました。

めぐみは20代後半のエディトリアルデザイナー。年齢と、自分の名刺代わりになるような作品が無い事に悩んでおり、天才ではないデザイナーの悩みとして非常にリアルでした。
そんなめぐみが青から仕事を任されて、四苦八苦しながらも達成し、自信とキャリアを積んでいく描写は読んでいて応援したくなります。

天才が1人いても良い物が作れるとは限らない。編集者や印刷会社、製紙会社など、さまざまな業種の人と協業して良い本を作るという事も、描かれていて、素晴らしいです。

ストーリー展開、キャラクター、テーマ、文章スタイルなどについて

青の突拍子の無さに、読んでいる自分自身がめぐみと同様、振り回される感じが読書体験として面白かったです。
ユーモアもあって軽快な文体で読みやすい。

女性デザイナーが仕事で遭遇する嫌な経験にもしっかりと向き合って描写しており、「このような苦労もあるのか、、、!」とショックを覚えました。

良かった点、改善できると感じた点

デザインや印刷用語、ブックデザインの制作進行で良くある出来事が非常にリアリティが高い描写で描かれていて、あるある!と思いながら読みました。
しっかりと取材された事が感じられます。

反面、専門用語も多いので、デザイン業ではない方が読んでどれだけ面白いと思うかはまた未知数だと感じました。

特に印象に残った場面

当初はよそよそしかっためぐみと青の関係性が、仕事を通して深まっていく様子を非常に丁寧に描いています。

物語の最後で、青がめぐみに想いを伝えるシーンがとても良かったです。

青の出生の秘密や、2人で大きな仕事をやりきった後、信頼関係ができている事が伝わりました。
私は本書をAudibleで聴いたのですが、ナレーターの方の演技も非常に良かったです。

まとめ

ブックデザインが好きな方や、デザイン事務所で働いた経験がある方は「あるある!」の連続でかなり楽しめる作品だと思います!

決して天才ではないデザイナー、めぐみの抱える悩みや葛藤が非常にリアルで、自分とも照らしあわせて読みました。

自分がデザイナーになったばかりの頃の気持ちを思い出しました。

主人公のめぐみと青の関係性がとても良いので、続編や、メディアミックスに期待したいです。

おすすめ度

  • デザイン業界の方:95点(100点満点中)
  • お仕事物、女性のバディ物が好きな方:90点(100点満点中)

読みやすいのであらすじを読んで興味を持った方にはぜひ読んでいただきたいです。

特に印象的だったことば

「パートナー」

本書ではこの言葉が非常に多くの場面で出てきます。
めぐみと青にとってどんな意味があるのか、ぜひ読んでみてください。

本の購入リンク

レイアウトは期日までに(Kindle版)

レイアウトは期日までに

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碧野 圭
1,300円(05/22 12:16時点)
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日頃馴染みの無いお仕事物だとこちらのトッカンという小説も面白かったです。

滞納した税金を取り立てる特別国税徴収官という職業をテーマにした物語。

ユーモアがあって読みやすいです。

[知っておきたい]タイポグラフィを学ぶ上で重要な5人の海外デザイナー

タイポグラフィを学ぶ上で知っておきたい、5名の海外デザイナーをご紹介します。

書体デザイナーや、文字を活用することに秀でたグラフィックデザイナーです。

アドリアン・フルティガー/Adrian Frutiger

アドリアン・フルティガーはスイスの書体デザイナーで、20世紀で最も広く使われた書体のいくつかを作ったことで知られています。

彼の最も有名な書体にはUnivers、Frutiger、Avenirがあります。

1950年代に制作されたUniversは、現代タイポグラフィーの古典となったサンセリフ書体です。

Univers

1970年代に作られたFrutigerは、可読性に優れたヒューマニズムのサンセリフ書体です。

Frutiger

1980年代に制作されたAvenirは、クリーンでモダンな印象の幾何学的なサンセリフ書体です。

Avenir

ヘルマン・ツァップ/Hermann Zapf

ヘルマン・ツァップはドイツの書体デザイナーで、20世紀を代表する書体のいくつかを生み出しました。

彼の最も有名な書体には、Palatino、Optima、Zapfinoがあります。

1950年代に作られたPalatinoは、古典的でエレガントな外観を持つセリフ書体です。

Palatino

Optimaは1950年代に作られたサンセリフ書体で、幾何学的な特徴とヒューマニズム的な特徴が融合したユニークな書体です。

Optima

1990年代に作られたZapfinoは、カリグラフィと装飾的な外観を持つスクリプト書体です。

Zapfino

エリック・シュピーカーマン/Erik Spiekermann

エリック・シュピーカーマンは、革新的で影響力のあるデザインで知られるドイツの書体デザイナー、タイポグラファー。代表的な書体として、FF Meta、FF Unit、ITC Officinaなどがあります。

1990年代に制作されたFF Metaは、幾何学的な構成が特徴的なサンセリフ書体です。

FF Meta (引用元)https://www.fontshop.com/families/ff-meta

2000年代に制作されたFF Unitは、クリーンでミニマルな印象のサンセリフ書体です。

FF Unit(引用元)https://www.fontshop.com/families/ff-unit

1990年代に制作されたITC Officinaは、高い可読性と機能性を追求したセリフ書体です。

ITC Officina

ポーラ・シェール/Paula Scher

ポーラ・シェールはアメリカのグラフィックデザイナーで、大胆で表現力豊かなデザインで知られています。

シティバンクのロゴの様に、既存の書体を有効に活用したデザインから、The Public Theater NYCのタイトルのように、オリジナル書体にも見えるデザインまで、非常に多彩な表現が特徴的です。

Citibank Identity – Fonts In Use
https://fontsinuse.com/uses/5238/citibank-identity

マシュー・カーター/Matthew Carter

マシュー・カーターはイギリスの書体デザイナーで、デジタル時代に最も広く使われている書体のいくつかを制作しています。

彼の最も有名な書体は、Verdana、Georgia、Tahomaなどです。

Verdanaは1990年代に作られたサンセリフ書体で、コンピュータ画面での可読性が高いように設計されています。

Verdana

Georgiaは1990年代に作られたセリフ体で、クラシックでエレガントな印象の書体です。

Verdana

1990年代に作られたTahomaは、小さなサイズでも読みやすいようにデザインされたサンセリフ書体です。

Tahoma

まとめ

このようにまとめて見ると、書体やグラフィックデザインにデザイナーの個性が反映されていることがわかり面白いですね。

これからも、気になった文字やデザインがあったら制作したデザイナーが誰なのか?調べてみたいと思います。

Header: stempowによるPixabayからの画像

グラフィックデザイナーの私の朝食(2020冬版)

私の最近の朝食をご紹介します。

塩分や脂肪分を控えることと、手間をかけずにバランス良い食事ができることを心がけています。

写真左から、

1. ゆでたまご

沸騰したお湯に入れて8分でちょっと固めの半熟になります。

2. シリアル

ケロッグの玄米フレークに、バナナを1本切って入れて、レンジで1分半温めた低脂肪乳をかけています。

バナナは少し高いですが、栄養もしっかりしているDoleのバナナをいつも買っています。

低脂肪乳はこちらを良く買います。

3.ドリップコーヒー

コーヒーは好きなので自分でハンドドリップして淹れています。日々飲むのは安価ですが美味しいこちらのコーヒー。

ちょっと贅沢な珈琲店 レギュラーコーヒー スペシャルブレンド

私は、わりと苦いコーヒーが好きなので、こちらのレギュラーは、安価ながらしっかりとしたコクがあるので気に入っています。

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勝井三雄展「視覚の共振」宇都宮美術館|シャワーのごとく降り注ぐ1000点以上のグラフィックデザイン!

2019年04月14日~06月02日まで、宇都宮美術館で開催されたグラフィックデザイナー勝井三雄さんの作品展、「視覚の共振」を観に行きました。

ポスター、書籍、雑誌、VI/CIなど、1000点を越えるデザイン制作物が展示されており、グラフィックデザインのシャワーをあびているような体験ができました。

写真と共に展覧会の雰囲気をご紹介します。

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