最近Audibleで読んだ小説の感想を軽く書いていきます。
「未来」湊かなえ
未来の自分からの手紙をきっかけに展開される壮大な物語。
多くの人物が登場するので、章ごとの人間関係を把握するのが大変だったのですが、理解すると伏線が繋がったような気持ちになりゾクっとしました。
後半で、未来からの手紙を誰が書いたかを明かすシーンが一番印象に残りました。
全て読み終わったあと、著者のあとがきを読んで、児童の貧困問題をテーマにしたと知って深く納得しました。
Audible版、のんさんのナレーションは自分は良かったと思いました。
映画やドラマになったら面白そうですが、絵がない小説だからこその仕掛けもあるので、悩ましいですね。
湊かなえ作品は、その昔、「告白」を映画で観てとても印象に残っており、この作品も読んでみようと思いました。また他の作品も追ってみたいと思います。
満足度:88点/100点満点中
「爆弾」呉勝浩
些細な傷害事件で逮捕された中年男・鈴木田吾作はいわゆる無敵の人。取り調べを受ける中で「東京中に爆弾を仕掛けた」と供述し、取調室で、現場で、さまざまな警察官が事件に巻き込まれていく物語。
「正しさとは何か?」を問うているシーンも多く、以前読んだ「正欲」にも通じるテーマがあると考えました。
Audible版は鈴木田吾作が思いっきり「笑ゥせぇるすまん」の喪黒福造で、始めは内容よりもそれが気になってしまいました。
不快感はかなりありましたので、そういう意味では制作側の狙い通りでしょうか。
ラストは、もう少しスッキリする感じが欲しかったです。
途中で登場する女性の新人警官が結構面白い性格だったので、もう少し活躍が見たかったです。
満足度:75点/100点満点中
「可燃物」米澤穂信
Audibleのサイトで人気と表示されていたので読んでみました。
作品のファンの方、申し訳ありません。
爆弾に引き続き、警察物を立て続けに読んだからなのか、自分のコンディション的な問題なのか、最後まで聴いたのですが、あまり内容が入ってきませんでした。。。
ナレーターの方の声も、渋くてかっこいいのですが、抑揚が少ないので淡々としていた印象。
作品のレビューを見てみると、一人の警部を主人公としながらも、5つの短編をまとめた短編集だったようです。
どうりで、初めのスキー場のエピソードと最後の可燃物のエピソードがリンクしてないように感じたわけだ。。。
完全に自分の集中力不足だったので、また調子の良い時に聴き直してみたいと思います。
満足度:ー(今回は評価できるほど読めていないので)
まとめ
Audibleは、小説自体の内容に加えてナレーションの印象もかなりありますね。
引き続き、色々な作品を読んでいきたいと思います。
Header: 👀 Mabel Amber, who will one dayによるPixabayからの画像