AcrobatからPDFを印刷すると、文字が一部消える現象が起こる際の対処方法

IllustratorやInDesignで制作したデザインデータをPDFに変換し、Acrobatからプリントアウトをする際に、テキスト部分で一部文字が消える現象が起こることがたまにあります。

データ上はきちんと表示されているのですが、仕事で使用しているインクジェットプリンターPX-S7050でプリントアウトをすると、いくつかの文字(漢字が多い)が消えてプリントアウトされてしまい、校正する際に辛い状況になってしまいます。

このようなデータをプリントアウトすると
主に漢字が消えてしまう

一時的に回避する方法が分かりましたのでご紹介します。

1.AcrobatでPDFファイルを開く

2.ファイル>プリント でプリントウィンドウを表示

3.プリンターの隣にある「詳細設定」ボタンをクリック

プリントウインドウの詳細設定をクリック

4.詳細設定ウィンドウの「画像として印刷」にチェック

画像として印刷をチェック

5.解像度を適宜変更(基本は300dpiで十分だと思います)

6.OKをクリックし、プリントウィンドウに戻り「印刷」

この手順で、PDFが全て画像として印刷されます。
テキスト部分も画像に変換されるので、文字が消える現象が起こりにくくなります。

今度からPDF印刷で文字消えが発生した際はこの方法で対処しようと思います。

参考:画面表示は正常な PDF ファイルを印刷すると一部の文字が欠けたり文字化けが発生する場合の対処方法(Acrobat/Adobe Reader)(2023/06/02アクセス)

製造中止となった印刷用紙「デッドストック用紙」は何が問題なのか?

廃盤になり、製造中止となった印刷用紙を「デッドストック用紙」と呼びます。

デッドストック用紙になると何が良くないのでしょうか。印刷会社の営業さんから聞いた話を元にこの記事でご紹介させていただきます。

ストックとしては印刷会社に納品されている状態ですが、以降は製造されない銘柄の紙、ということになります。

そうすると、例えば、新規で書籍の印刷などに使われる機会が無くなります。

書籍は初版で発行したものが、売り切れると増刷がかかります。

デッドストック用紙を使用してしまうと、増刷時に初版で使用した紙が使えない、、、!

という事態が起きてしまうのです。

代替の用紙を使った場合、原価が変わってしまうこともあります。

制作側としてはこの事態は避けたいので、デッドストック用紙になるとアナウンスがあった時点でその紙は新しい印刷案件では使わないようにしよう、と、なるのです。

そうすると、注文が入らないデッドストック用紙が、文字通り印刷会社にストックとして残ってしまうのです。最終的には焼却処分やリサイクルに回す事ができるのですが、環境への負荷はかかってしまいますよね。

なので最近では、あえてデッドストック用紙を使用する印刷物なども増えています。

印刷物に携わるデザイナーとして考えさせられる問題です。

〈秋葉原製作所〉凹凸のある紙のプリントと電動裁断機の使用Tips

本日は秋葉原製作所でプリントアウトと断裁をしてきました。
凹凸のある紙のプリントと電動裁断機の使用についての覚え書きです。

凹凸のある紙のプリントアウトについて

凹凸があるなど、紙詰まりしやすい用紙を使用する場合は、手差しトレイから紙を送ってもらうと詰まりにくいです。

電動裁断機について

電動裁断機を使う際は少ない枚数だと、一番下の紙にシワがよってしまったりします。
以前、50枚くらいで断裁したところそのようになりました。

今日は100枚くらいを重ねて一度に断裁したのですが、50枚の時よりも綺麗に最後までカットできました。

セットした後、置いてある木材でコツコツと辺を打って、ちゃんとならすのがポイントです。

Header: Alexander SteinによるPixabayからの画像

京橋紙業のペーパーショールームへ。直木賞作品分析の企画展が面白い!

テスト印刷用紙を探しに、久しぶりに京橋紙業のペーパーショールームに行きました。

都営浅草線の東日本橋駅から徒歩5分くらい。普段はあまり来ない駅です。

相変わらずペーパーサンプルが豊富に揃っていました!

さらに、今だけの企画なのか、直木賞受賞作品の用紙を分析している企画展が!

10回分を総括しての考察などもあり、大変勉強になりました。

展示風景
この様な分析が置いてあります。これは本文
カバーについて
帯について
表紙について
見返しについて
扉について

竹尾などのショールームと比べるとややマニアックな感じですが、その分、得られる情報も濃いです。

また定期的に足を運びたいと思いました。

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紙にまつわる基礎知識の中で、自分でもあいまいな用語などがあるので、備忘録としてまとめていきたいと思います。まず私がいつも間違えそうになる「縦目(T目)」と「横目(Y目)」について。

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