【お知らせ】香港のWHYNOT(歪脳)というWEBメディアに、私が執筆した記事が掲載されました

香港のWHYNOT(歪脳)というwebメディアに私が書いた記事が掲載されています。

日本关东地震大屠杀百年:民间如何保留被屠杀朝鲜人和华人的记忆
(日本における関東地震虐殺100周年: 一般大衆は虐殺された朝鮮人と中国人の記憶をどのように保存しているか)
https://www.wainao.me/wainao-reads/remembering-the-kanto-earthquake-massacre-centenary-12282023

画像をクリックすると記事に飛びます

WHYNOTは華僑の方向けの媒体ということで、

関東大震災と朝鮮人虐殺、ほうせんかの家百年(ペンニョン)の活動について、そして、叔父さんを関東大震災時に亡くされた遺族の金道任さんにインタビューをさせていただいた内容を書いています。

私は中国語では書けないので、現地のライターに方に間に入っていただき、私が日本語で書いた原稿をとてもスマートにまとめていただきました。

興味がある方は翻訳アプリなどを使って読んでいただけたら嬉しいです。

Readin’ Writin’ BOOK STOREでペンニョン〈百年〉のトークイベントに登壇しました

10月29日の日曜日は、田原町のReadin’ Writin’ BOOK STOREさんで開催されたイベントに、ペンニョンのメンバーとして登壇しました。

会場のReadin’ Writin’ BOOK STOREさんには初めてうかがったのですが、お店の内装も取り扱っている本もとても素敵でした。

Readin’ Writin’ BOOK STORE

今回はあまりお店は見られなかったので、また本を見るために遊びに行きたいと思います。
お店の周りにも素敵なカフェや飲食店がたくさんありました。普段あまり行かないエリアだったので良い刺激を受けました。

2時間のトークイベント、引き受けた時は、長いから間が持たなかったらどうしよう?と不安になりましたが、ほうせんか理事の西崎さんや、現代書館の根岸さん、ペンニョンから私と中井さん、という4人で話すと、時間はあっという間に過ぎていきました。

持っていって見せられる無かった写真もたくさんあったので、また別の機会にお見せできればと思います。

会場とオンライン同時開催のイベントで、会場にも10人くらいのお客様が来てくださいました。
イベントの後でお客様の1人から「ペンニョンの活動、応援してます!」と言っていただいた事がとても嬉しかったです。

今回のイベントは、11月下旬に刊行となる、こちらの本の増補版出版のお知らせイベントでもありました。内容が追加されるようなので楽しみです。

<増補百年版>関東大震災朝鮮人虐殺の記録: 東京地区別1100の証言

関東大震災朝鮮人虐殺|世田谷区立平和資料館での展示と烏山神社へ

世田谷区立平和資料館で開催されていた関東大震災100周年の展示を、ペンニョンのメンバーで観に行きました。
平和資料館は池尻大橋から徒歩20分くらいの場所で、世田谷公園の中にあります。

以前、この辺りに住んでいたことがあるのですが、このような施設があったとは全く知りませんでした。
今回の展示は、公共の展示にしては珍しく、朝鮮人虐殺事件にも触れているということで、ネットで少し話題になっていました。
展示の雰囲気を写真でご紹介します。

企画展「関東大震災100年から考える 災害と平和」

今から 100 年前の 9 月 1 日に発生した関東大震災は、首都圏に死者 10 万人、住居消失者 200 万人を超える日本の地震災害史上最大の被害をもたらしたと言われています。

 そして人々の中で流言(デマ、根拠のないうわさ)が広がり朝鮮人等が殺傷される事件も発生しました。

 100 年前の社会政治状況や情報技術・伝達の手段も今とだいぶ違いますが、災害の直後に、普段からの理解・配慮の足りなさや、偏見・差別的意識が明らかになり、増幅しやすくなるという痛ましい事例は、その後の災害にも見られます。

 関東大震災から近年までの災害の経験を手がかりに、非常時だからこそ求められる「平和」について考えてみましょう。

開催日:令和5年9月1日金曜日~9月30日土曜日

場所:平和資料館多目的室

詳しくはちらしをご覧ください。

企画展のダイジェスト版「関東大震災の記録」をご覧いただき、災害の経験を手がかりに非常時だからこそ求められる「平和」について考えてみましょう。ぜひご来場ください。

https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/kusei/002/002/003/001/d00193572.html
平和とは何か?についてのパネル
災害時に起きる様々な差別について

参考になりそうな本もいくつか置かれていました。

ソーシャルメディア解体全書: フェイクニュース・ネット炎上・情報の偏り
検証 東日本大震災の流言・デマ (光文社新書) Kindle版
SNSなどで広まるデマについて

子供向けのメディアリテラシーを体験できる本。しかけ絵本の様になっていて面白かったです。

窓をひろげて考えよう―体験!メディアリテラシー
避難所運営ゲーム

様々な立場の人が集まる避難所をどう運営するか?というゲーム。面白そうでした。

烏山神社

平和資料館の展示を見終わってから、せっかく世田谷に来たので、南烏山にある「烏山神社」にも行ってみました。

こちらは加藤さんの以下の本で読んだのですが、朝鮮人殺害に関わった村民のための(?)椎の木が埋められています。

九月、東京の路上で 1923年関東大震災ジェノサイドの残響

以前行ったことがあったのですが、どれが椎の木か分からず。
今回は、皆で見に行ったので、これが椎の木か?と思われる木を見つけることができました。

今回訪れた場所

世田谷区立平和資料館(せたがや未来の平和館)
(MAP)https://maps.app.goo.gl/gtkSK5HZ9HHFCVm27

烏山神社
(MAP)https://maps.app.goo.gl/M81QNqvoozkQJvj66

2023年の「関東大震災 韓国・朝鮮人犠牲者追悼式」と国会議事堂前キャンドルデモに参加しました

2023年9月2日土曜日、東京都の荒川河川敷で開催された「関東大震災 韓国・朝鮮人犠牲者追悼式」に参加してきました。

この年の追悼式では、私は、実行委員会「百年/ペンニョン」のメンバーとして式の運営や、司会、証言朗読などに関わりました。

追悼式

快晴でした
準備の様子
準備の様子

ほうせんかやペンニョンのメンバーだけでなく、地域の方がたくさん手伝ってくださりました。

地域の中にある活動だということを実感しました。

準備の様子
ほうせんかの家

ほうせんかの家は、現在このようになっています。オレンジの屋根と、壁に描かれた虎が目立ちますね。

お昼を過ぎると続々とお客さんがいらっしゃいました。

イベントスタート。

この年の追悼式には600人を超える方が集まりました。

追悼の歌
プンムル

追悼碑も私が見たことが無いくらいにぎやかになっていました。

国会議事堂前キャンドルデモ

夜7時から、国会議事堂前でキャンドルデモが開催されていたので、そちらにも足を運びました。とても多くの方がいて、この事件に注目している人がこれほどいるのかと驚きました。

国会議事堂

メディア掲載

追悼式の様子はいくつかのメディアでも掲載されたので、記事のリンクをご紹介します。

朝鮮人虐殺、若者らが独自の追悼式 「100年で終わりではない」|毎日新聞

証言朗読をノーカットの動画でアップしていただきました

関東大震災直後の“朝鮮半島出身者殺害” 東京・荒川河川敷で追悼式典|日テレnews

https://news.ntv.co.jp/category/society/3c51fd021b8242429b737e50800d0db9

「罪、不逞朝鮮人にある」100年前の新聞の大きなあやまち 今、虐殺の歴史を伝える人々の光景|東京新聞

https://www.tokyo-np.co.jp/article/274461

関東大震災直後の“朝鮮半島出身者殺害” 東京・荒川河川敷で追悼式典|読売テレビニュース

https://www.ytv.co.jp/press/society/detail.html?id=aa6c58a0487c4d67bde010dcc0c085cd

【速報】朝鮮人虐殺の記憶、次世代へ 関東大震災100年、集う若者|共同通信

https://www.47news.jp/9807537.html

朝鮮人虐殺、若者らが独自の追悼式 「100年で終わりではない」|毎日新聞

https://news.yahoo.co.jp/articles/0eeddb1ffcda5d336742f28caca96b02e3b3595a

関連書籍

荒川河川敷での追悼式の歴史を知るにはこちらの本がおすすめです。

増補新版 風よ鳳仙花の歌をはこべ

増補新版 風よ鳳仙花の歌をはこべ

ほうせんか
2,200円(05/04 23:19時点)
Amazonの情報を掲載しています

[日記]2023年5月27日|ペンニョンイベント「隠された爪跡」&「In-Mates」同時上映会 at 早稲田奉仕園

この日は、私が活動に携わっているペンニョンのイベント、関東大震災朝鮮人虐殺100周年 映画「隠された爪跡」&「In-Mates」同時上映会の日でした。

会場は早稲田奉仕園スコットホールです。

イベント自体は18:30開場ですが、スタッフなので16:30に早稲田奉仕園へ。

早稲田奉仕園

早稲田奉仕園は、学生寮『友愛学舎』と、キリスト教の『早稲田奉仕園信交協会』(早稲田教会の前身)が起源となり、100年以上の歴史を誇る施設です。

キリスト教の精神を基盤とした場所で、現在では国際学生センターや教会、キリスト教に関連する団体・企業などが敷地内に多く存在しています。

早稲田奉仕園
今日のイベントのチラシ

この施設に来ること自体、私は初めてだったのですが、建物がとても素敵でした。

イベント配布用のチラシの丁合作業などをしたり、看板や受付のセッティングをしたりしました。

チラシのセッティングをしたセミナーハウス

配布物の一つ、ブックリストは、ペンニョンのメンバーによるオススメの本の推薦文を掲載したもの。

私はレイアウトを担当しました。

皆さんの推薦文がすごく良くて、オススメされた本を読みたくなります。

案内の看板も設置

スコットホール

映画上映会場のスコットホールの建築が素晴らしく、感動しました。

今回、会場としてスコットホールを選んだことには以下の様な理由があります。

スコットホールは、戦前期から朝鮮人留学生の集いの場となってきた空間です。なかでも震災から1年後の1924年には、虐殺犠牲者の追悼集会が開かれましたが、なだれ込んできた警察隊によって弾圧を受けてしまいます。このような歴史的背景のあるスコットホールで映画を観て、同じ歴史を繰り返さない未来を一緒に築いていきましょう。

Study Hall vol.39|早稲田奉仕園 https://www.hoshien.or.jp/program/manabiya/studyhall/vol39.html (2023/05/30アクセス)
セッティング中の風景
2階の席も素敵でした
座席に置いてあるのがパンフレットなど、配布物一式

この様な歴史ある建築の空間で映画を見る体験は、とても特別な思い出になりそうです。

会場から上映までの時間は受付を担当しました。

約120席の定員がわりとすぐに埋まったということで、関東大震災の虐殺や、飯山由貴さんの作品に興味を持たれている方がこんなにいるのだ、と心強い気持ちになりました。

来場された方の年齢層も学生からシニアの方まで幅広かったです。

「隠された爪痕」/監督:呉充功(1983年)

1923年9月1日マグニチュード7.9の大地震が、関東地方をおそった。
死者10万人にもおよぶ、関東大震災である。
この時、6500名以上の朝鮮人が軍隊、警察、そして日本の民衆の手によって殺されていることはあまり知られていない。
そのうえ、今なお遺骨が埋められている事実があった。
昨年9月、東京の荒川河川敷で地元の古老の証言をもとに、遺骨の発掘作業が始まった。
映画学校に通う朝鮮と日本の若者たちがカメラを持ってかけつけた。
真実が隠されてきた60年の歴史を、この映画は追う。当時、押上に住んでいた曹仁承(チョ・インスン)さんはじめ、多くの証言が真実を語る。
この映画は、隠されてきた歴史の爪跡を明らかにする貴重な記録映画である。

隠された爪跡 払い下げられた朝鮮人 http://kenpou-eiga.com/?p=1991 (2023/05/30アクセス)

ずっと見たいと思いながら機会が無く、今回始めての視聴となりました。

作品の中で、1982年の荒川河川敷での遺骨発掘の試掘の映像を初めて見ました。写真などでは見たことがあった風景なのですが、映像で見ると情報量がまた違う、、、!臨場感がありました。

最後、虐殺現場から生き残った在日コリアンのおじいさん(曹仁承さん)が語りながら涙するシーンが非常に印象に残りました。

私は自分の身の回りで、お年寄り、それも男性が涙を流す場面を見たことが無かったので、撮影されたのは事件から60年がたった時ですが、思い出しても涙が出てしまうくらい凄惨な出来事だったのかと、衝撃を受けました。

「In-Mates」/監督:飯山由貴(2021年)

本作は、戦前に都内の私立精神病院に入院していた2人の朝鮮人患者の診療日誌のことばをモチーフに、ラッパー・詩人のFUNIの声と身体を映像化したものである。
都は「関東大震災時の朝鮮人虐殺」を歴史的事実とすることへの懸念などを理由に上映を禁止した。

「飯山由貴《In-Mates》の上映禁止が問いかけるもの:検閲/コロニアリズム/ジェンダー」 : 東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス(HAPS) http://haps-kyoto.com/events/doshisha20230429/#:~:text=%E5%86%85%E5%AE%B9%EF%BC%9A,%E5%8C%96%E3%81%97%E3%81%9F%E3%82%82%E3%81%AE%E3%81%A7%E3%81%82%E3%82%8B%E3%80%82 (2023/05/30アクセス)

展覧会での公開中止のニュースなどで知ってはいましたが視聴は初めてでした。

【飯山由貴作品《In-Mates》への東京都人権部による検閲事件について】記者会見(10/28)

在日コリアンの若者が、友達と話しながら自分のアイデンティティに悩むシーン。「民族」「日本人でも無く、朝鮮人でも無い」といった言葉が非常に印象に残りました。

私自身、これまでの人生で自分の「民族」についてほとんど考えたことがありませんでした。

それは裏返せば、日本で純粋な日本人として生まれて、恵まれた環境にいたことだったのかもしれない。

この作品を見てそう感じました。

上映後の舞台挨拶で、飯山由貴さんが東京都とのやりとりのお話をされていました。

この作品を見て、東京都の言い分を聞いても「上映中止にするほど問題な表現があっただろうか?」と感じました。

ただ、もしかしたら、都は、上映することで過激なレイシストの様な人が押し寄せる事を危惧して、「触らぬ神にたたり無し」的な考えで上映させない方針にしているのかもしれない、とも感じました。

今後の動向も見守りたいと思います。

上映後は片付けなどをして、早稲田のサイゼリアでペンニョンの皆さんと打ち上げ的な夕食会。

私がペンニョンに参加して初めての大きなイベントだったので、皆で協力して大成功し、一体感と達成感がありました。

また、9月の追悼式に向けて頑張っていきたいと思います。