[映画感想]「ゴールデンカムイ」|原作未読の私でも楽しめた!ド迫力のアクションや美麗な雪景色、アイヌ文化が伝わる食事シーンなど大満足のエンタメ作品!

映画「ゴールデンカムイ」を観てきました。

私は原作もアニメも未読未視聴の状態で行ったのですが、かなり楽しめたので感想をご紹介します。

『ゴールデンカムイ』公式(@kamuy_movie)さん / X https://twitter.com/kamuy_movie より

あらすじ

舞台は気高き北の大地・北海道、時代は、激動の明治末期―。

日露戦争においてもっとも過酷な戦場となった二〇三高地をはじめ、その鬼神のごとき戦いぶりに「不死身の杉元」と異名を付けられた元軍人・杉元佐一は、ある目的のために大金を手に入れるべく、北海道で砂金採りに明け暮れていた。 そこで杉元は、アイヌ民族から強奪された莫大な金塊の存在を知る。金塊を奪った男「のっぺら坊」は、捕まる直前に金塊をとある場所に隠し、そのありかを記した刺青を24人の囚人の身体に彫り、彼らを脱獄させた。

囚人の刺青は全員で一つの暗号になるという。

そんな折、野生のヒグマの襲撃を受けた杉元を、ひとりのアイヌの少女が救う。「アシㇼパ」という名の少女は、金塊を奪った男に父親を殺されていた。金塊を追う杉元と、父の仇を討ちたいアシㇼパは、行動を共にすることに。

同じく金塊を狙うのは、大日本帝国陸軍「第七師団」の鶴見篤四郎中尉。日露戦争で命を懸けて戦いながらも報われなかった師団員のため、北海道征服を目論んでおり、金塊をその軍資金代わりに必要としていた。

そして、もう一人、戊辰戦争で戦死したとされていた新撰組の「鬼の副長」こと土方歳三が脱獄囚の中におり、かつての盟友・永倉新八と合流し、自らの野望実現のため、金塊を追い求めていた。

杉元&アシㇼパVS.第七師団VS.土方歳三。
気高き北の大地を舞台に、三つ巴の埋蔵金争奪!サバイバル・バトルが今、始まる―――!!

映画『ゴールデンカムイ』公式サイト https://kamuy-movie.com/story/index.html
映画『ゴールデンカムイ』予告①【2024年1月19日(金)公開ッ‼】/ YouTube動画

面白かったところ

雪景色が美しい

北海道で撮影されており、雪景色がとても美しいです。

私はスノーボードをしていた経験もあり、写真などでも雪の景色を見るのが好きなので、スクリーンに映る風景だけでも楽しめました。

アイヌ文化の勉強になる。特に食べ物!

主人公の一人、アシリパがアイヌなので、言葉や生活など、アイヌ文化の勉強になります。

とりわけ、食べ物の描写が秀逸です!

時にはクマやリス、カワウソなど、動物を食べるシーンがあるのですが、その調理方法や、雪の中で煮込まれるイノシシ鍋の描写など、登場する食べ物がどれも美味しそうです。

おそらく漫画でもしっかりと描写されているのでしょうが、映画だとより、リアリティがあります。

食べるシーンが結構頻繁に出てくるのでそこも見どころの一つです。

見ごたえのあるアクション!

冒頭の日露戦争のシーンからもそうですが、アクション・バトルシーンが迫力あり、見ごたえがあります。

本作独自の描写としては動物と戦うシーンが挙げられます。

主人公・杉元がヒグマに襲われるシーン、ヒグマの動きなどがものすごい迫力で、実際にクマに襲われるとこのような感じなのか、、、とすら感じてしまいます。

あまりの迫力に映画館内でも「うわっ!」とお客さんの声が上がっていました。

人間同士の戦闘もスピード感があり、殺陣もハラハラとさせられて引き込まれました。

山田杏奈のアシリパも良い!

原作では10代前半の年齢設定なキャラクターを20代前半の山田杏奈が演じていることで、ネットなどでは賛否あったようです。

原作未読の私には山田杏奈のアシリパの演技は非常に作品に合っていたと思います。

現代の10代前半の子供と比べると、自分で獲物を獲って生きていける生活力もあり、映画内では格闘シーンもあるので、実年齢に近い子役だと逆に違和感を感じそうだと思いました。

敵のキャラクターも癖があって良い

敵のキャラクターも数多く登場するのですが、どのキャラもどこか気持ち悪さというか、一癖も二癖もあって良いです。

シリアスの中に突然入るギャグ

シリアスなシーンは結構重い雰囲気なのですが、予想外のところでギャグが入るので驚きます。

そしてギャグシーンは結構笑えます。

映画館内でも他のお客さんも笑っていました。

無限の住人ぽさがある

この映画で「ゴールデンカムイ」を初めてしっかりと観たのですが、私の好きな漫画「無限の住人」ぽさがあると思いました。

無限の住人は、不死の主人公・万次が、侍に親を殺された町娘・凛とタッグを組み、凛の復讐を手伝うという物語。

「ゴールデンカムイ」と以下の様な点が似てると感じました。

主人公の不死身設定

不死身主人公は拷問を受けがち、というのも似ています。

主人公が弱く無いけど最強でもない

万次は作中で5番目くらいの強さなのですが、杉元も、映画の描写を見る限り決して弱くは無いけど最強格では無さそうなので似ている気がしました。

そこそこピンチになって、パートナーに助けられて泥臭く勝利

不死身設定なので、ボロボロに痛めつけられたところから、パートナー(凛・アシリパ)のアシストを経て泥臭い戦い方で勝つ点も似ていると思いました。

無限の住人ぽい点も私は面白いと感じました。

注意点

わりとグロい

グロテスクなシーンが結構あります。

人間、動物問わず遺体の描写が多く出てくるので、そういったものが苦手な方にはオススメし辛いです。

ただ、動物に関しては、自然界の弱肉強食や、動物を捌いて食べるシーンもアイヌの人々の生活に基づいている描写だったりするので、作品の重要な要素かと思います。

ストーリーは全然終わらない

続編が制作される前提の構成です。(実際に続編が作られるかはわかりませんが)

金塊の地図集めはほとんど進まず、身体に地図を描かれた囚人も多く登場しますが、登場しっぱなしで映画が終わるので、本作だけではほぼ何も解決していません。

世界観を提示したような段階です。

まとめ

映画「ゴールデンカムイ」は迫力あるアクションシーンや、知的好奇心を満たしてくれるアイヌ文化のエピソード、美しい雪景色のシーン描写など、かなり満足できる内容でした。

続きが気になるのでぜひ多くの方に観ていただき、続編を制作して欲しいです。

悩ましいのは自分が映画の続きを原作やアニメで観るかどうか。

もしかしたら、他のメディアで先の展開を知らないほうが、純粋に映画を楽しめるのではないかと思ってしまいます。

完結している作品なので一気読みしたいという気持ちも大きい。

…読んでしまうかもしれません。

満足度

90点/100点満点中

原作コミックス

ゴールデンカムイ 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

Header: ladymojoによるPixabayからの画像

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