【読書感想】『ブレイクニュース』|YouTubeニュース配信者が報道のあり方を問う物語【薬丸岳】

Book

薬丸岳さんによる小説『ブレイクニュース』を読みました。

本作は、YouTubeでニュースチャンネルを運営する主人公・野依美鈴の活躍を描いた物語です。

感想をご紹介します。


面白かった点

  • 謎めいた主人公
    序盤から野依美鈴の過去や目的がほのめかされており、読者の関心を引きつけます。
  • 大手メディアとの対比
    週刊誌など既存の大手メディアと自由度の高いYouTubeニュースとの対比が鮮やかに描かれています。
  • 練られた伏線回収
    オムニバス形式で進行する各エピソードの中、最終章の「医療過誤」エピソードは序盤の小さな示唆がすべてつながり、読み応えがあります。
  • 魅力的な仲間たち
    社会的に弱い立場に置かれた人々を次々とチームに迎え入れ、その絆が深まっていく展開が心地よいです。

気になった点

  • YouTuber描写の古さ
    一昔前の「炎上してなんぼ」という感覚が残っており、現在のプラットフォーム運営(BAN規制やコミュニティガイドラインなど)を反映し切れていない印象があります。
  • 配信形式の不明瞭さ
    本作では「ライブ配信なのか編集動画なのか」が明示されておらず、どのようにニュースを配信しているのか把握しづらいです。
  • 展開のおとなしさ
    現実の暴露系YouTubeでは思いもよらない急展開が起こることが多いですが、本作は比較的穏やかなストーリー運びにとどまっています。

オススメ度

7.3点(10点満点中)

YouTube運営やニュース報道に興味がある方には特におすすめの一冊です。既存メディアとの対比や、人と人とのつながりを重視した物語をお楽しみください。

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