本作りメモ(2022/7/13):糊の配合変更、カバーと見返しの貼り方

カバーの接着をしました。

のりボンドは、滑らかな方が塗りやすいので、

フエキのり:水

比率を

1:1.25

に調整。

これを混ぜたものに木工用ボンドを10~20パーセントの分量入れる。

カバーと見返しを貼る際、

表1→表4

の順で接着する。

カバーの背側に位置合わせ用に3mmの位置に鉛筆で線を引く。

カバーを貼り、見返し側からヘラでこすって貼っていく。

これまで、柔らかい布(メガネ拭き)でこすっていたが今回からヘラに変更。

見返しにワックスペーパーを挟むのを忘れ図におこない、板と万力で挟む。

カバーと見返しを貼るのに使用したヘラ

手製本についてのリファレンス|のり、参考書、糸かがり綴じ、ワークショップなど

教えている専門学校で学生から「手製本について教えて欲しい」という質問をもらったので、ハードカバーで本を作りたい初心者の方に向けてのリファレンスをまとめておきます。もし、リンクが切れているページなどあればコメントで教えて頂ければ幸いです。

◆製本のり(のりボンド)について

人(制作する本)によって異なりますが、私は自分の本(THE LAST SUMMIT)では「フエキのり」と「水」と「木工用ボンド」を混ぜ合わせたものを使用しています。

フエキのり40g:水30cc:木工用ボンド7〜14g

くらいの割合です。

混ぜることが大変だったら、「製本のり」という商品もあるので、これを適度に水で薄めたりしても良いかと思います。(この商品は私は未使用です。)

◆製本のやり方について

私はこの本を買って参考にしてます

「素材を活かした手製本の教室」

YouTubeで「製本」と検索すると動画が出てくるのでそういうのを観るのも良いかと思います

本の作り方 | how to bind a book

以下の、大石さんという方のチャンネルの動画は順を追っていて分かりやすいと思いました。

https://www.youtube.com/channel/UC5EXMlPYQNNf-lFSeJ5n0gg

◆糸かがり綴じの縫い方

糸かがり綴じにするなら、こちらの「横浜市中央図書館サービス課」さんが公開している「修理講座テキスト」PDFの15ページ目に書いてあるリンクステッチという綴じ方が簡単でオススメです。

https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kyodo-manabi/library/fororganization/forgroup/oyakudachi/volunteer.files/0002_20180820.pdf

私のTHE LAST SUMMITもリンクステッチで綴じています。

製本用の糸は基本的にはこちらの麻糸がオススメです。

エスコード麻糸

◆製本ワークショップ

本気で手製本で本を作って売りたいなら、一度はワークショップに参加してみることをオススメします。

現在、コロナ禍なので開催を縮小しているところが多いのですが、、、

・空想製本屋

1回で参加できる単発クラスというものがありました。

どんなことができるかメールで聞いてみても良いかもしれません。

・本作り協会

https://shop.honzukuri.org/

オンライン開催ですが、製本道具もセットになっているみたいです。

ハードカバーの本を作るならワークショップに参加しないと難しいかと思いますが、ソフトカバーであれば、厚紙と糊を使うシーンが減るので、初心者の方でもより簡単に綺麗にできると思います。

「がんだれ製本」とか

https://blog.goo.ne.jp/6216671ct/e/6dd61fe04883c367dcd5a4706f1c36db

「フランス装」とか

https://ameblo.jp/bookbinding-rema/entry-12295519290.html

ハードカバーにしなくても素敵な本はできます。

Header: Patrice AudetによるPixabayからの画像

本作り日誌:小口の断裁

渡部周写真集『THE LAST SUMMIT』製本中。写真は小口裁ちの様子です。

ページがズレているので裁断機で一気に切ることはできません。

自作の台紙を使い、半折丁毎に手作業でカットしています。

渡部周写真集『THE LAST SUMMIT』69部限定(受注生産)

本の詳細はこちら

Shu Watanabe’s artistbook “THE LAST SUMMIT” is being bound.

The photo shows the fore-edge cutting.

The pages of this book are sliding, so it is not possible to cut them all at once with a cutting machine.

I used a mount I made myself and cut each half set of folded pages by hand.

More information

私が本作りの際に使用している製本のり

手製本の写真集『THE LAST SUMMIT』の制作において、私が使用している製本のりはこちらです。

フィルムルックス 製本のり ブックグルーミニ

こちらののりは背固めの際に使用しています。

少々値段が高めなのですが、『THE LAST SUMMIT』は背がむき出しになるタイトバックなので、こちらののりが弾力と接着力の高さで信頼できます。

渡部周写真集『THE LAST SUMMIT』の背

公共図書館の本の補修にも使われているものということです。

背固め以外にはこちらを使用しています。

フエキ でんぷんのり

コニシ ボンド 木工用

フエキのりと木工用ボンドに水を加えて混ぜて「のりボンド」という製本用のボンドを作り、使用しています。

のりボンドの良さは、水を加えて溶かしているので、ボンドが柔らかく良く伸び、塗りやすい点です。

また、乾くまでの時間も余裕があるので、貼り直しがしやすいという良さがあります。

『THE LAST SUMMIT』の製本においては、カバーと板紙の接着、および、本文とカバーの接着にこちらの「のりボンド」を使用しています。

渡部周写真集『THE LAST SUMMIT』本文とカバーの接着前の状態

「のりボンド」作成時のフエキのりと木工用ボンドの配合比率についてはこちらの本を参考にしました。

素材を活かした手製本の教室―革装・布装・和装の作り方から本の直し方まで

のりだけでなく、製本の方法も写真を使って分かりやすく解説されているのでオススメです。

美しいハンドメイド本の世界。板橋区立美術館のタラブックス展を鑑賞!

2017年11月25日(土)~2018年1月8日(月)に板橋区立美術館で開催されていた展覧会「世界を変える美しい本 インド・タラブックスの挑戦」。

南インド・チェンナイの出版社「タラブックス(Tara Books)」。

二人のインド人女性が中心となって活動しているこの小さな出版社は、美しいハンドメイドの絵本で世界的に知られています。

教育や社会問題などをテーマに、画家、編集者、デザイナー、印刷職人らによるチームワークから生み出される本は、どれもとてもユニークです。

タラブックスの本づくりの全容を伝える日本初の展覧会の模様を写真でご紹介します。

CONTENTS

  1. 展示風景
  2. 巡回展情報
  3. 【関連書籍】《世界を変える美しい本 インド・タラブックスの挑戦》展覧会図録
  4. 【関連書籍】《夜の木(The Night Life of TREES)》
  5. 【関連書籍】その他、展示されていた本の購入先

展示風景

イベントポスター
会場風景
会場風景
タラブックスでの本作りの様子を伝える動画
シルクスクリーン印刷のシーン
職人による手製本(糸かがり製本)のシーン
書籍《Creation: Bhajju Shyam with Gita Wolf》表紙はシルクスクリーン印刷

書籍《Alone in the Forest》
《子どもが語るマハーバーラタ》
《The London JUNGLE BOOK》
本の表紙の試作
《夜の木》原画
《夜の木》ダミーブック
《夜の木》

タラブックスの世界的に有名な本《夜の木》。手製本で手漉き紙に全てのページがシルクスクリーン印刷されているという工芸品とも云える絵本。

様々な国毎のバージョン
タイトル表記と表紙のイラストが異なります
《SIGNATURE: PATTERNS IN GOND ART》
《I Saw a Peacock with a Fiery Tail》
《The Churki-Burki Book of Rhyme》
《Sultana’s Dream: begum rokheya sakhawat hossain》
《One, Two, Tree!》
《はらぺこライオン》
会場風景
会場風景
《Black: An Artist’s Tribute》
《Beasts of India》
《Mangoes & Bananas》
《THE SACRED BANANA LEAF》
《TUNAMI》

この《TUNAMI》という本は特に造本が凝っていました。

このように縦に開く蛇腹の形式。

《I SEE THE PROMISED LAND》
《Sita’s Ramayana》
《THE Patua PINOCCHIO》
《MONKEY PHOTO》
《The Enduring Ark》
《Hope is a Girl Selling Fruit》
《Waterlife》
展示とは別に本を手に取って読書できるコーナーがありました
《Sun and Moon》
《I Like Cats》
展示の最後にはまた映像が
こちらがタラブックスのお二人

どの本も写真では伝えきれない造本の工夫や印刷の美しさがあり、直接展示を観に行く意義がとても大きい展覧会でした。

巡回展情報

この記事を書いている2019年に入ってからも巡回展は続いており、以下のスケジュールで見る事が出来ます。

  • 4月13日(土)〜6月2日(日) 足利市立美術館(栃木)
  • 6月25日(火)〜8月18(日) 細見美術館(京都)
  • 8月31日(土)〜10月6日 三菱地所アルティアム(福岡)

見に行ける距離の方には是非オススメしたい展覧会です!

関連書籍

《世界を変える美しい本 インド・タラブックスの挑戦》展覧会図録

《夜の木(The Night Life of TREES)》

その他、展示されていた本の購入先

※日本語版がある物はそちらを掲載しています。ハンドメイド製本なので表紙デザインが版毎に変わっている物もあります。